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アメリカの新聞の漫画からきた面白いイディオム

アメリカの郊外にある典型的な家の前には、緑色の芝生の前庭があり、家の玄関のドアの横には、車が1台か2台は駐車できるガレージがあります。家の前の道路からガレージへ続くドライブウェイがあります。

アメリカ人は、ものを多く持っている人が多くて、大きなガレージの中には、色々なもの(ガラクタのような物も含めて)を保管しているので、ほとんどの家が、車をドライブウェイにとめます。

近所の人が大体どういう車を運転しているのかが、すぐわかります。車のブランドや車種によって、人はその家の大体の経済状態などを想像したりするのです。

ご近所の家が、トヨタのカムリの乗っていたのに、最近、レキサスのES300に乗り換えたとしたら、一気にご近所で噂になってしまって、あの家の人たちは、出世でもしたんだろうか、、などとご近所で噂話をするのです。

これを見た近所の人たちは、競争心を沸き立たせられて、負けずと、「自分の家でも、レキサスを買おう」と、買う経済力もないのに、同じ車を買ってしまったりするのです。

これは、車だけに限らず、家のフェンスや、屋根、庭の植物など、あらゆるものにあてはまります。

アメリカ人は、競争心が旺盛で、隣に追いつけ、追い越せの精神で、お金がなくても、おもわず見えの張り合いをしてしまうのです。

中には、隣に負けないようにと、必要もないものを見えのために買ってしまい、多額な借金を抱え込んでしまう人もたくさんいます。

このような現象を、”keeping up with the Jonese” といいます。

“Keep up with” は、追いつくという意味です。

Jones というのは、普通によくあるアメリカの苗字で、日本でいうと鈴木さんと似た感じです。The Jonese は ジョーンズ家の意味です。

Americans are busy keeping up with the Joneses.

アメリカ人は、ジョーンズ家に追いつけ、追い越せしようと忙しい。

これは、アメリカの郊外でよくある現場で、ご近所の人たちと、見えの張り合いをしてしまいがちな、競争心旺盛な人を表現するフレーズです。

We bought a new car to keep up with the Joneses, but now we're broke.
I'm tired of keeping up with the Joneses. I'm just going to be myself.

このイディオムの由来は、1913年に漫画作者のArthur “Pop” Momand が、実際に自分が経験したことを漫画で面白く新聞に連載で載せたことからきているそうです。この漫画で、お隣さんのことが、一般的な名前で、「Jonese」と表現されていルところからきています。この漫画は、1940年まで続けられたそうです。

これはアメリカでは、普段よく使われる表現ですので、覚えていけば便利です。

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