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国籍の違う海外メンバーとプロジェクトを行うアドバンテージと難しさ

皆さん、こんにちは。
前回はリモート環境でプロジェクトをうまく進めるにはをお話ししましたが、さらに今回は「国籍の違う海外メンバーとプロジェクトを行うアドバンテージと難しさ」についてお話しします。

私は、外資系企業に勤めているので、関与の程度の差はあれ、入社してから基本的に海外のメンバーとプロジェクトを組むことがほとんどです。ここでいう海外のメンバーとは、自分と同じ会社でほかの国に住むメンバーだけではなく、仕事を委託している海外のパートナー企業も含まれています。

海外メンバーとプロジェクトを進めていくには、前回の記事に記載したリモートでプロジェクトを進めていく上でのTipsはもちろん活用しますが、今回は働き方の視点ではなく、国籍の違う海外メンバーだからこそのアドバンテージと難しさを経験をもとにお話しします。

この記事はこんな人におススメ

・国籍の違う海外メンバーと一緒に働いている、もしくは今後働く方
・海外の企業にアウトソースしている、もしくは検討している方

これを読んだら、皆さんが国籍の違う海外メンバーと働くアドバンテージを最大限活用して、プロジェクトをうまく進められることを期待しています。

国籍の違う海外メンバーとプロジェクトを行うアドバンテージ

(1) 24時間をフルに使うことができる!

海外に住むチームメンバーとプロジェクトを行うアドバンテージの最たるものは、24時間を最大限活用できることです。時差の関係でそれぞれのメンバーが働く時間が異なるので、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの地域のメンバーがいれば、24時間プロジェクトの作業を進めることができます。

例えば、私が入っていたプロジェクトでは、アジアチームが問題を発見&報告、ヨーロッパのチームが朝から対応(大体これで終わることも多い)、アメリカのチームも朝から対応&最終確認&問題解決とする流れで、24時間集中して作業することで早期解決していました。
またアジア時間の夕方に急遽資料を作る必要性がでてきた場合、大まかな骨子をアジアチーム(私)が作る、ヨーロッパのメンバーに引き継ぎし、私が仕事をしていない時間に完了させてくれたりします。

時差は一見バリアになってしまいがちですが、効果的に利用するができれば何よりの武器になります。

(2)様々な考え方や特性のあるメンバーがいる!

もう一つのアドバンテージは、国籍の違う海外メンバーだからこそ、日本人とは異なる見方、考え方、特性をを活かしてプロジェクト進めることができる点です。

日本人のいいところ、例えば慎重さ、勤勉さなど、いい点は沢山あるのですが、ほかの国のメンバーに比べると、慎重さゆえのスピードが遅い面があります。

もちろん個人的な差も多いとは思いますが、国籍の違う海外のメンバーと働いて感じた見習いたい点は、1)適度にリスクをとって前に進める、2)スピード重視、3)物事へのとらえ方です。特に3)は、例えばコップに水が半分入っているとして、半分しか入っていないととらえるか、半分も入っているととらえるかのとらえ方の違い。多くの海外メンバーは「半分も入っているじゃないか!」と基本的にはポジティブに物事をとらえる傾向が強いと思います。

問題が山積みのプロジェクトでも、なんでこんなに問題が多いんだと悲観的になりがちな私は、「今問題を洗い出せて、本番にはうまくいくね」とポジティブにとらえられる海外メンバーによくハッとさせられました。

また、各国に特徴的な法律や制度が影響するようなプロジェクトの場合、多国籍の方が包括的にリスク管理ができたりするのもいいところです。自分にはない知識や経験をほかのメンバーに頼ることができるのはかなりのアドバンテージです。

補足:この点は、海外メンバーの場合は顕著に起こりやすいと思いますが、日本人同士のチームであっても、様々なバックグラウンドをもつチームメンバーが多いときは同様におこるアドバンテージだと思います。

海外メンバーと働いて難しいところ

ここまで国籍の違う海外メンバーとプロジェクトを行う上でのアドバンテージを話してきましたが、正直そんないいことばかりでもないというのが現実…。そこでここからは一緒に働いて難しいと感じた点をまとめました。

(1)文化や考え方の違いによるコントロールの難しさ

よくも悪くも海外のいろんな国から来たメンバーが揃うと、いろんな考え方や文化的な背景により物事の捉え方が違うことがよくあります。上記にも書きましたが、多くの海外メンバーは比較的ポジティブです。
しかし、状況によってはこのポジティブさが裏目にでることがあります。

例えば

・何か問題が起こったとき
そのうちなんとかなるでしょ?と思うメンバーと、何とかならないからなんとかしなきゃと思うメンバーで別れてしまい、同じ方向を向かせるのが難しい。
いかに問題に対する意識を統一し、同じ方向を向かせるかがプロジェクトリーダーとしての腕の見せ所だと思います。

・仕事をお願いするとき(特に海外企業に外部委託するとき)
「できます」は、できない可能性も含んでいる。
そのため、彼らができますと言っても慎重に考えることが大事です。たいていの場合、彼らは楽観的にできると思い、「いいよ!できるよ!」と大風呂敷を広げてきます。しかし、実際に始めてみると、「やっぱりできなかった、てへぺろ」ってことが起こることもあるのです。

そういったことを防ぐためにも、メンバーや相手の考え方や傾向を知っておくことが重要です。そこを押さえていれば、むしろアドバンテージとしてメンバーとプロジェクトを最大化できるはずです。

(2) 国ごとの祝日や休暇の取り方

色んな国籍の海外メンバーが多い、様々な国の祝日でなかなかみんなが集まることが難しいことがあります。日本もかなり祝日が多い国ですが、他の国の祝日、特に大型の連休などは把握しておくことが必要です。

特に押さえておかなきゃいけない大型の連休は、アメリカのイースター、アメリカ&ヨーロッパのクリスマス休暇(かなり早くから休む)、中国の春節、日本のゴールデンウィーク、日本のお正月です。

もちろん自分や相手が務めている会社の文化(休みがとりやすいか)も影響してきますが、プロジェクトの主要メンバーに上記に記載した国のメンバーがいる場合はこういった大型連休をプロジェクトのスケジュールに組み込んでおきましょう。そうすることで、プロジェクトのスケジュールへの影響を最小限にすることができます!


(3) 時差による働き方への影響

先程アドバンテージにもあげましたが、時差は難しい点でもあります。
お互い時差があるメンバーがうまく連携を取れないと、時差がある分全ての業務が遅れてしまいます。その時差の影響を小さくするために同じタイムゾーンで働くと、自分のライフスタイルにも影響が出てきてしまいます。

いかに連携をうまくとることができても、1つだけ避けられないものが「会議」です。

残念ながら、アメリカ・ヨーロッパ・アジアのメンバーがいる場合、アジアタイムゾーンの夜に会議するしかありません。自分のライフスタイルへの影響を最小限にするには、なるべく会議の頻度を減らす(理想は週一)、それ以外のコミュニケーションをチャットで補う、会議を録画してもらいあとからキャッチアップすることで、夜に働く時間を少なくすることができます。

最初にプロジェクトメンバーと、どのようにコミュニケーションをとるか、時差の観点からもルールを決めておくといいでしょう。

まとめ

今回は国籍の違う海外メンバーとプロジェクトを行うアドバンテージと難しさについてお伝えしました。

1. 国籍の違う海外メンバーとプロジェクトを行うアドバンテージ
  1)24時間をフルに使うことができる!
  2)様々な考え方や特性のあるメンバーがいる!
2. 海外メンバーと働いて難しいところ
  1)文化や考え方の違いによるコントロールの難しさ
  2)国ごとの祝日や休暇の取り方
  3)時差による働き方への影響

いかがでしたでしょうか?

アドバンテージと難しさは、紙一重の部分が多いです。自分が理解したうえで、少しでも機会をアドバンテージにできるようにしたいですね。皆さんが国籍の違う海外メンバーとプロジェクトを行う機会があったときに、少しでもプロジェクトをうまく進められるようになれば、うれしいです。

ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました!
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