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山歩(さんぽ)の話

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里山、アルプス、北海道など、あらゆる山域に現れます。山でのあれこれを綴ったエッセイをまとめました。読むと、一緒に山に登った気分になれるそうです。
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#山であそぶ

なぜ涸沢に数百ものテントが集まるのか

登山好きなら、 一度は登りたい『紅葉時期の涸沢』。 人は多いし、テント場は取り合いだし、 …

暮らすように山を歩く|#未来のためにできること

山を歩きで見つけたのは、「人間らしさ」だった。 山歩きは、山の中で泊まりながら歩くのが好…

駅チカ低山ハイキング|神戸・摩耶山へ

 春の陽気が感じられる頃に行きたくなるのが、低山ハイキング。  関西を代表する低山と言え…

運動音痴の山好きが、登山を8年続けられている7つの理由

 「もともと運動が得意なんだと思ってました」  山で埋め尽くされたわたしのInstagramをみ…

冬山の音色|日本百名山・蓼科山

 山歩きで出会う音色は、長く記憶に残る。    わさわさと木の葉がこすれる音。ザクザクと土…

写真アプリから見つけた、わたしの「連作」|モネ展「連作と情景」の余韻

 大阪にある中之島美術館で、モネ展が始まった。(開催期間:2024/2/10〜5/6)  今回の巡回…

稜線フォトアルバム2023

 登山の記憶に残る風景といえば、稜線だ。稜線とは、山の峰から峰へと結ぶ線のこと。   私が「山へ行きたい」という気持ちとともに妄想するのは、森林限界を超えて、パッと視界が開けたときに出逢ってしまう、その一本道だ。  山頂へ延びる、うねうねした道。  まるで生き物のようだと思うし、光と影の織り成す世界が、かっこよくもあり、ちょっと色っぽい。  山肌を沿うように延びている一本線が目に飛び込んできた瞬間、どんなに疲れていても、暑かったり寒かったりしていても、「今日、山に来てよ

私の山登り12ヵ月

 気が付けば、12月。手袋はどこにあったかなと、タンスの中をガサゴソと探し、慌てて家を出た…

秋の「ある」世界へ|氷ノ山〜鉢伏山縦走

 毎年、「秋が短い」と、誰かが呟いている。  友だち、家族、たまたま隣に居合わせた人、か…

登山の「ギア」選びに必要なこと~新しい登山靴を買いに~

長く使うものであるからこそ、 良いものを選びたい。 そんな時、適切な「ギア」選びに必要な…

「好き」を更新|北穂高岳

2度も同じ場所に行くということは、 相当好きだからである。 例えば、街にあるカフェやパン屋…

クセになる山|剣岳・早月尾根

day1:馬場島〜早月小屋まで車のエンジンを切った途端、 ゴウゴウと唸る音が聞こえてきた。 …

できるかもしれない。

何かやりたいことがあるなら、 それを既に叶えている人の側に行くといい。 なぜなら、 環境が…

温かく、澄み切って

富山県富山市にある折立(薬師岳登山口)から 歩き続けること8時間。 岩がひしめく急登を越え 果てしない木道の先に、 こんもりしたお屋根が見えて来た。 それが、今日のお宿だ。 見渡す限り、美しい湿原と山。 そこにぽつんと佇む山小屋は、 2010年に老朽化による建替え工事があった。 門を抜けると、明るい空間が広がっていた。 まだ新しい木の質感が伝わってくる。 ここには木の温もりと、温かい食事があって、 山の環境を守ってくれる人たちがいて、 心にも、ぽっと温かい灯火が