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映画『THE FLASH』を観たよの感想 (2023.6月の転記)

マルチバース描写における答えあったわーマジで良かったです。可逆を手に入れたフラッシュが時を戻す描写、インターステラーみたいな四次元要素 (じゃんじゃん折りたたまれていく) が美しく恐ろしくて最高だった。

不可逆なタイムラインを生きる我々にとって「正しい過去、正しい未来」って何やねん、というのは永遠のテーマ。 あの時、〇〇していたら。1秒遅れていたら、この「今」はない。
じゃあ、あの時違う道を選んでいたら…?を見せてくれるのがマルチバース。魅力があるに決まっている。 自分の人生のスピンオフなんか、見たいに決まってる。
マーベルの世界線ではロキがさんざん時間警察に捕まり怒られ、ドクターストレンジは奥様への想いからやり直しすぎてやらかしまくるんですけど、DC世界線ではフラッシュが父と母への想い、トマト缶一つで狂ってしまった家族のカタチを取り戻すためにどんどん「正しさ」に固執していきます。
集まり、各々が輝く「世界」の描き方が凄くカラフルでデカく、EXILEのPOWER OF WISHツアーを猛烈に履修したわたくしとしては (おっ、このままEXILEになるんか…?) と思えて良かったです。

EXILEは宇宙… 🪐💫


こうあってほしかった、という想いは、今を必死に生きる我々の頭に、たまに掠める一種の「風」のようなもので、感じては忘れていくしかないもの。
作中でブルースウェイン (バットマン) が、母を取り戻し救われたい、と懇願するバリーアレン (フラッシュ) に対して「過去の傷があるから、今の私たちがある」と諭す場面がある。

ぐえーーーーーー

映画館じゃなかったら絶対一時停止してうずくまってますね。 フラッシュは、うずくまりポイント多発でした。
私は、孤独で哀しくて強いヒーローが好き。
何でヒーローって孤独なんだろうね。

本当の強さは、たくさん傷ついた人が手に入れられるから?
でも愛ってさ、そんなに辛い思いをしなくても、辿り着けるものであってほしい。
私は物語の彼らの「孤独」をいつだって抱きしめたくなる。

まんまと脚本に感情を激揺さぶられる模範的観客。
自分が固執する正しき「世界」のために暴走するあまり、universeを壊しかけるフラッシュがあと一歩のところでとどまり、整然と「世界」を元通り(というわけには行かないんだけど、それが最後とても良いラストに繋がってる)に片付けていく。
ぐちゃぐちゃになったパスタのお片付けの、根源がトマト缶の回収なのあまりにもあまりにも秀逸すぎる。 美しくて、私は食ったことないバリーのママの味まで感じて、べっしゃべしゃに泣いてしまった。

デケエ世界 ぶつかる is ダメー

伏線の美と、シリアスと、くすっと笑えるユーモア、ゲラゲラ笑えるおバカさが魔法のように散りばめられて、全部だいすきだった。 人生って不可逆だからこそ、瞬間が輝くんだよな。 私はヒーローじゃないけど、せっかく生かされてるんだし他の誰かの不可逆な人生に、少しでもなにか、良い影響を与えられたらいいなーってまた思いました。 エズラミラーの顔が最高に良い上にずーーーっと作画の違うエズラが二人出てくるので字幕見てる暇が惜しい人は吹き替えを見るよろし、と思いました。 至宝なんだからもうほんとわるいことしちゃだめだよ…!良すぎたからおかわりしたい。 吹き替えでも見たいなー。

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