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【仏教心理学】「論理療法」はメンタルブロック壊しに向いている!

メンタルブロック云々は心理学を押さえていればいいけど、怪しいのもあるよ


 さて、仏教心理学講座【みこちゃん仏教心理学入門】も序盤を通過しまして、実践段階に入っていきます。

 では、論理療法ですが、どんなふうに使えるのでしょうか。みこちゃんの理解では、この心理療法が一番効くのが、いわゆる「メンタルブロック」問題です。

 メンタルブロックというのは、正規の心理学ではこういう言葉はありません。なので、「メンタルブロック外します」という人が、もう言ったもん勝ちという感じでいっぱいいます。中には明らかに怪しい人もいるので、この言葉を聞いただけで、うさんくせーな、と思う人もいるでしょう。

メンタルブロック……?
あやしいな……。

 といっても、心を扱うのが心理学ですから、きちんとした心理学でも扱っていないわけでは、もちろんありません。

 これを心理学のことばで言うと、二つ相当するものが浮かびます。

 一つは、論理療法が扱う「不合理な信念」です。自分から信じた信念に凝り固まってしまって、それが悪い方向に行くというのは、メンタルブロックという現象になりますね。

 もう一つは認知行動科学の中で扱われる、スキーマ療法の「スキーマ」とうものです。スキーマというのは、認知行動療法の自動反応が固定化してしまったもので、事後的に信念体系が出来てしまったものだと言えるでしょう。その信念の枠組から逃れられないという点で、論理療法の「不合理な信念」に似ていますね。

 なので、メンタルブロック外しますということで、こういうメニューを掲げている人がいっぱいいるのですが、論理療法もしくは認知行動療法の中のスキーマ療法のどちらかがベースになっていないものは、かなりあやしいと思います。もしかしたら、そのセラピストさんは「不合理な信念」や「スキーマ」ということばを知らない可能性もあるかも(笑)。その場合は完全に自称です。

メンタルブロックの例

心理学で扱ってなくても
確かに「メンタルブロック」という
現象はあるし、困っている人が多い

■お金を稼ぐことに罪悪感がある
■プレゼンすることを考えると逃げ出したい
■ZOOMだと大丈夫だけどリアル対面が怖い
■圧がある人との話が苦手
■相手が何も悪いことをしていないのに悪い人ではないかと疑ってしまう
■人の幸せを心から喜べない
■行動したいのにしないとやばいのに出来ない
■自分の失敗をいつまでも許せない
■弱みや本心を他人に言えない
■怒っても当たり前の場面でも怒りを表現できない
■自分の気持ちより他者の気持ちを必ず優先してしまう
■たくさんの人といるのと落ち着かない
■頼み事を断れない
■カラオケに誘われると恐怖
■人を褒めるのも褒められるの避けたい
■人にプレゼントをすることもされることも避けたい
■自分のことを知ってもらう方法が分からない
■簡単なことでも人に頼むことが出来ない
■些細な事でも、自分で決められない
■失礼なことをしてないか気になって黙ってしまう
■嫌われるのが怖くて本音が言えない
■人に甘えるなんて想像もできない
■約束をするとプレッシャーになるので約束ができない
■異性といると緊張して何も出来ない
■付き合いの長い友人でも心をオープンに出来ない

 なんとかしたいですよね……。
 多分程度の差こそあれ、これがまったく一つもないってい人は珍しいと思います。みんなこういう問題で悩んでいます。

 では早速、このシリーズで取り上げている「論理療法」でこれらを考えていきたいと思います。

論理療法が扱う「不合理な信念」とは何かを理解すれば良い

 ではテキストから引用します。

 ラシャナル(rational、理性的、合理的、論理的)な信念(belief)とは、どういうものかというと、次のような特徴が挙げられています。

 まず、①柔軟であること、つまり決めつけではないということです。それから次に、②論理性が高い、つまり論旨が一貫していること。それから、③現実と一致していること、④健全な目的の達成に役立つこと、の四つです。

 それに対して、非理性的な信念はちょうどその反対で、①硬直している、②非論理的である、③現実と一致していない、④健全な目標の達成を妨げる、という特徴があるというわけです。

『唯識と論理療法』P188

  ふむふむ、なるほどですね。なんとなく、そんな感じがします。

  続けて著者は「大学」を例に解説しているので、それをみこちゃんがアレンジしながらまとめてみますね。

メンタルブロックガチガチな人の例(コミックの主人公じゃなくて現実の気弱な東大通くん)

 まず、メンタルブロックでガチガチになっている人(なんとしても東大しか願書出さない人)はこんなふうに考えます。

■東大に入らないと生きている価値がないと親に言われ続けてきたし自分でもそう確信している


⇒めっちゃ①硬直している状態です。多分滑り止めも受けないのでしょう。

■東大くらい出ていないと俺みたいなブサメンは結婚しても妻に見下される


⇒めっちゃ②非論理的である状態です。東大出ててもこんな奴、そもそも結婚するのイヤですよね。

■東大を出たやつしか人生に勝利していない


⇒めっちゃ③現実と一致していないですよね。むしろ東大出てダメだったやつって、つぶしが効かないから、ちょ~悲惨ですよ(笑)。

■実は、上記3つが常にメンタルブロックになっていて、勉強が手についてない


⇒ウルトラバカで、④健全な目標の達成を妨げる状態です。

 見事にこの人は、下記の条件に当てはまっています。

①硬直している
②非論理的である
③現実と一致していない
④健全な目標の達成を妨げる

 この東大一直線の東大通くんは笑い話としても、メンタルブロックに囚われている人は、傍から見るとこういう状態になっているわけです。

 そして、この状態をぶっこわすのに、論理療法は極めて有効です。

 次回以降さらに「論理療法」を使ったメンタルブロックの壊し方を見ていきましょう。


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