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【詩】 飛花落花 (ひからっか)

桜よ散らないで

届かぬ願いは霞か雲か

移ろわないものはないと

知れば知るほど強くなる願い

振り返る道は

地平線の向こう側まで

途切れてはいないらしい


陽光が傾けば

引かれる何かしら

赤みを帯びた強い光に

弾き飛ばされるその先

或いはその反対側にざわめく

綿菓子のような

その先端の吹き飛ばされる様

落ちるのか舞い上がるのか

重力から自由な

颯々とした風の仕業

天体の法則に従って

私達は生かされている


辿り着くまでの道のりには

水辺への誘惑

いろいろな気持ちを刹那を

共に分け合えたら素敵

葦船に乗り込めば

灼光に照らされた黒髪に

舞い落ちる

桜ひとひら


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