見出し画像

[プロとの映画鑑賞] パッドマンを月経教育者と鑑賞して勉強になったこと

①日本は労働基準法で「生理痛で不調の場合は退勤しても良い」と決められている
②どんなに良い法律・システムを整備してもそれが普及をしなければ意味がない
③パッドマンの世界では・・・

 今回も前回に引き続き、月経教育者:通称月経ジェントルの元田享兵さんと一緒にパッドマンを見て学んだことを共有いたします。
↓元田さんのnote

①日本は労働基準法で「生理痛で不調の場合は退勤しても良い」と決められている
 通称:生理休暇と呼ばれている制度です。意外に思われるかもしれませんが、日本はアジアで最も早くこの制度を導入したのだそうです。それに倣って韓国とインドネシアも法整備をしました。(ヨーロッパとか欧米だと体調が優れないから早退するのは当然の権利という感じなので法律を作る必要がなかったそうです)
 ただ、日本の女性がこれを十分に利用しているか、というとそうでもありません。生理休暇の利用率は、わずか0.9%だそうです。つまり、女性は生理が辛い時は有給などを取得して休んでいるというのが現状だそうです。

切り抜きプロジェクト.00_06_52_05.静止画002

②どんなに良い法律・システムを整備してもそれが普及をしなければ意味がない
 生理休暇の起源は1917年の組合活動に遡ります。大正時代に詳しいわけではありませんが、令和よりも女性に対する世間の風当たりというものは厳しかったのではないでしょうか。それでも先輩達が必死の思いで女性が働きやすい日本を作るためにデモをしてくださったおかげでこの法律があります。
 しかし、残念ながらその利用率が0.9%。これは非常にもったいないことだと思います。これは制度が悪いわけではなく「利用する人を受け入れる社会」が整っていないことが問題だと私は思います。それをパッドマンから学びました。

③パッドマンの世界では・・・
 インドの女性は清潔とは言えない布切れを生理ナプキンとして利用しています。その結果、病気になってしまう女性もいるそうです。主人公のラクシュミは奥さんがそうならないために持ち前の技術力で生理ナプキンを作ることに成功します。

画像1

 しかし、彼が住む村は「生理ナプキンを受け入れる社会」ではありませんでした。男性が女性の生理についてほとんど「知らない」「教えてもらえない」「学ぶ機会がない」という状態です。それゆえに「月経が穢れである」という風習だけが先行し、男性も女性も生理ナプキンを作るラクシュミを批判します。こういった「良いものが受け入れられない社会」を変えるためにどうすればよいのか。ラクシュミはどうしたのか?それがパッドマンの最後の40分の見どころです。
 以上がパッドマン90分までの鑑賞で僕が学んだことです。今回、一緒に映画鑑賞いただいた元田さんはクラウドファンディングをされております。男性が女性の月経を楽しく学べるボードゲームを制作され、その商品化のためのクラウドファンディングです。一見の価値ありです!


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?