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いつかは進めるようになる、そんな気がする

『昔起きた嫌なことばっかり思い出してまうねん。思い出さんようにしようって思ってもな、次々自動的に蘇ってくるねん。
オレ、もうそういうのん嫌やねん。
センセ、どないしたらそうならんようにできるんやろ?』


『ほんまやなぁ...
どないしたらフラッシュバックせずに生きていけるんやろな...センセも知りたいわ。』


高2男子にガチで相談された時、
何も答えられなかったよね、7.8年前の私。



いわゆる“解答らしいこと”は言える。
教科書通りにとか、心理学的見解とか、カウンセリングマインドとか。


でもさ、
自分自身が乗り越えてへんことは
ホンモノの言葉として伝えられへんやんか?



あの時の問いの答えを
今も私は明確にできてないなぁと
ふと思い出す時がある。



あの時のあの時...
私を辛い目に遭わせた人たちのことを許さないし(多分ずっと許さないと思う)、

あの時あの時の
可哀想な自分の姿を思い出してまだ悲しんでしまう時もある。



だから、ふとした時に心の中にある悲しみや痛みが顔を出して、何度も反芻するように同じ感覚を味わい続けてしまうんやろうなと思う。



だけど
それだけ傷んでいるのは私1人で、
関係者やと私が思っている人たちは
そのことにも気づいてもいないし
死ぬまで思い出すこともなく楽しく生きていくと思うし、そんなもんやと私はちゃんと分かっている。



それでも不思議なことに、
少しずつ少しずつ変わってきたものがある。



時間のお陰。



ただただ時間が過ぎていって、
新しい何かに出会い
いろんな想いを積み重ねていく中で
忘れる...というか、
薄れていくものは確かにあるらしい。





“時が解決する”ことは
確かにある。




人ってすごいよね。
少しずつでも前に進んで行くし、
変わっていくんやで。



私は今も
あの時の問いの『カッコいい答え』を見つけられてはいないし、まだ自分の言葉ではうまく語れないけど...


だけど。



今の私は
前よりずっとたくさん笑ってるし、
ずっと長い時間安心していられるようになった。



だからあの子も
どこかで誰かとたくさん笑っていたらええなって、なんかふとそんなことを思っている。

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