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Yukitan
2021年3月1日 16:15
タロウが相変わらず授業中に暴れて、大騒ぎした後のこと。私はその日も、タロウにブチギレた。他の子供達に自習を伝えて、隣のクラスの先生にも様子だけみておいてくださいとお願いして、大暴れするタロウを引きずって、教室を出た。私は泣いていた。『もうこれ以上、あんたを守りきれん❗️先生、どうしてええか分からん❗️あんたはどうしたいの⁉️どうなりたいの⁉️先生、もう分からん‼️』私の顔を見て
2021年3月1日 16:14
タロウの家は父子家庭になっていた。隣の校区にある父の実家から、タロウは校区外申請を出して通学することになった。日常的に繰り広げられるクラス内での揉め事。私がいてもいなくても変わらない、数々の友達に対する意地悪。そんなことが起こる度に、お父さんの携帯に電話をして、「本当にすみません。私の目が行き届かなかったせいで、またトラブルを起こしてしまいました。」と謝ることばかりだった。そんな
タロウの言動がクラスをかき回していること、私がそれに手を焼いていること...それにいち早く気づいた1人の保護者(お母さん)がいた。そのお母さんは、毎日愛娘が学校から帰宅する度に『あんた、今日は学校で嫌なことなかった❓』と聞く人だった。『嫌なことなかったか❓』と親に毎日聞かれる子供は、「自分が嫌だったことを伝えた方が、親が喜んでくれる」ということにじきに気づき始める。だか
2021年3月1日 16:13
タロウのことを思い出す。タロウは私が教員3年目に担任した男の子で、当時は小学1年生。今は高3になっている。そろそろ卒業やな。3月になって、余計にタロウを思う。タロウはヒョロんと背が高くて、運動神経がめちゃくちゃ悪いくせにやたらと動き回る、可愛い顔した男の子。じっと座っていられない。気になることがあると騒ぐ、動き回る。機械的な計算問題は得意やけど、読解問題や、相手の気持ち