【鬼滅の刃】蜜璃ちゃんと伊黒さんとの恋の呼吸
久しぶりの考察です!
更新を楽しみにしてくださっている方がいて、とても嬉しいです。
恋の呼吸を俳句や短歌から考えてみました。
恋の呼吸の俳句
「恋の呼吸」って、文字を見る限りでは、キスの甘い吐息やドキドキして呼吸が乱れるというイメージが浮かびますが、猫の技が多いのです。
壱の型「初恋のわななき」
弐ノ型「懊悩巡る恋」
参の型「恋猫しぐれ」
伍ノ型「揺らめく恋情・乱れ爪」
陸ノ型「猫足恋風」
なぜ猫なのか…
まず、実際蜜璃ちゃんは4匹の猫を飼っております。
また、
猫=恋
「恋猫」という表現は俳句からだと思いました。
猫の恋 やむとき閨の 朧月
松尾芭蕉
猫たちは年に2~3回、春や夏などの暖かい時期に発情期を迎えます。
この「猫の恋」というのはそんな猫の発情期に由来する春の季語です。
恋猫が 春だ春だと ふれまわる 東原福子
振袖を 着せてやりたや 猫の妻
正岡子規
偶然にも参の型、「恋猫しぐれ」がちょうど俳句の7文字です。
「恋猫しぐれ」の「時雨」は松尾芭蕉もよく使用しています。
旅人と 我名よばれん 初しぐれ
松尾芭蕉
『奥の細道』で毎日40キロ近く歩く体力があったことや、全国をめぐる旅費が相当必要だったことから、忍者説が生まれました。
乱れ爪は『みだれ髪』
伍ノ型 揺らめく恋情・乱れ爪
「乱れ爪」は猫の爪だと思いますが、恋の技なので与謝野晶子の『みだれ髪』のような表し方だと思いました。
この表紙ステキです!
ピンク色の髪色は蜜璃ちゃんみたいです。
グッズにもなったりしてます。
なんと、
与謝野晶子は蜜璃ちゃんが好きな老舗和菓子店の『駿河屋』の娘でした。
店番をしながら和歌の投稿を始めたそうです。
そんな与謝野晶子は、
月刊文芸誌『明星』の編集長をしていた憧れの与謝野鉄幹と知り合い、二人は直ぐに息投合しました。
もともと晶子は、自身のボサボサな髪が大変嫌いで、周りからもからかわれていたそうです。
しかしある日、鉄幹から晶子の乱れがちな髪を褒めた詩を贈られ、晶子は恋に落ちました。
その頃は鉄幹には妻子がいました。
鉄幹の方が妻子を捨てて離婚を決意しました。
晶子側も、老舗和菓子屋の娘…
もっと女性の貞操観念や男尊女卑が酷かった時代に、周囲の反対を押し切り、既婚者であった鉄幹に走り家を飛び出した恋心の短歌を書きました。
鉄幹は自分へのラブレター短歌を『みだれ髪』として編集をし、世に広めました。
刊行は1901年明治34年。女性による歌集が単行本として刊行されたのは日本初とされます。
「やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君」
(熱くほてった肌に触れず人生を説くばかりで寂しいでしょう)
「みだれ髪を京の島田にかへし朝ふしていませの君ゆりおこす」
(みだれ髪を綺麗に結いなおして朝寝するあなたを揺り起こす)
「春みじかし何に不滅の命ぞとちからある乳を手にさぐらせぬ」
(春は短く命に限りがあるからと弾ける乳房に手を導く)
このような官能的な短歌は、政略結婚が主流の当時は斬新で、大ヒットしました。
不倫からの略奪婚なのでもちろん批判もありました。
晶子は、24歳から41歳まで、与謝野鉄幹との間に13人の子を出産しました!すごすぎる!
旦那の鉄幹は、懲りずに不倫はするし、出馬して落選するし『明星』が売上が下がり、極貧生活をしいられたり、後に慶應義塾大学で教授になりました。
波瀾万丈の晶子は鉄幹の最期までそばにいました。
恋のキューピッド鏑丸
『みだれ髪の』表紙に突き刺さる矢があります。
伊黒さんの相棒の鏑丸くんは、「神聖な矢」という鏑矢からだと思いました。
白蛇は弁財天様の化身とも言われています。
鏑矢は軍陣の合戦時の開始を告げるために最初に放たれる矢や、
朝廷の騎馬行事である武家の流鏑馬などでも用いられてました。
無惨戦では、鏑丸は鬼殺隊の柱の一員として大活躍でした!!
伊黒さんは鏑丸と名前をつけたのも、「矢のように遠くまでとき放たれたい、座敷牢から遠くへ!」という懸命な想いからだと思いました。
初代鏑丸の勇姿は功績として称えられ像とされてます↓
さらに鏑矢の鏑丸は、伊黒と蜜璃ちゃんの恋のキューピッドの矢でもありますね(^^)
蛇と猫
蛇と猫は天敵同士です。
根拠は、ネコが威嚇するときに使う「シャーッ!!」という音ですが、あれはヘビが出す音を真似たものらしいです。
天敵と似たような音を出して、同種の個体を威嚇します。
それなのに、初対面の白蛇の鏑丸の前で猫の可愛さを熱く語る蜜璃ちゃん!!
伊黒さんの目はオッドアイの猫ちゃんのようだったからかもしれません。
日本では古来から、片眼が黄系の目色(ゴールドアイ)で、もう一方が青い目(ブルーアイ)の猫を金目・銀目と呼び、縁起のよいものとして珍重してきました。
それもあり蛇鬼は伊黒さんを気に入ったんだと思います。
蜜璃ちゃんは鏑丸に顎の下をこちょこちょしてます。
伊黒小芭内と俳句
伊黒小芭内の趣味は『川柳・俳句・飴細工を作っているところをずっと眺めている』です。
小芭内は松尾芭蕉の「芭」だと思いました。
伊黒さんと蜜璃ちゃんは文通仲間です。
伊黒さんの鎹鴉は夕庵という名前です。
武井夕庵という、戦国時代の織田信長の右筆の側近がいました。
右筆とは武家の秘書役を行う文官のことです。夕庵はあの信長に忠告したりできるほど、信長に信頼されてました。
鎹鴉の夕庵もきちんと主に右筆してます。
プライベートの伊黒さんは趣味である恋の歌などを夕庵に届けてもらっていたのかな。
蜜璃ちゃんと伊黒さんの逢瀬のシーンには、杜若が咲いてます。
杜若の花言葉は「幸運は必ず訪れる」です。
杜若といえば、
平安時代の貴族の歌人、在原業平が有名です。
唐衣からころも着つつなれにし妻しあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ
意味:唐衣を着慣れるように慣れ親しんだ妻が都にいるので、あぁこんな所まではるばる来てしまったんだなぁと、しみじみ旅の空を淋しく思う
からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ
各句の頭の文字を拾っていくと「かきつばた」という言葉が現われるように詠まれています。
この趣向のことを「折句」と呼び、当時の人は、言葉遊び、文字遊びを楽しんでいました♪
木下優樹菜さんも同じ手法です。
「たかしあいしてる」「ゆきなだいすき」
伊黒さんは生まれた頃から「鬼の生贄」として座敷牢に入れられていました。
壱ノ型 委蛇斬り(いだぎり)
弐ノ型 狭頭の毒牙(きょうずのどくが)
参の型 塒締め(とぐろじめ)
肆ノ型 頸蛇双生(けいじゃそうせい)
伍ノ型 蜿蜿長蛇(えんえんちょうだ)
蛇の呼吸が「いきとけー!」と、折句になってるのに気づきました!笑
在原業平のことで一つこぼれ話があります。
平安きっての色男、在原業平をモデルとされている『伊勢物語』があります。
『伊勢物語』は平安時代に広く知られた和歌をもとにした短編歌物語集です。
『伊勢物語』には、その頃の悲劇として典型的だった身分違いの恋や、通い婚という風習がもたらす男女のすれ違い、妖怪や幽霊や鬼が登場する恋愛ストーリーなど、いろいろな物語が含まれています。
当時の貴族社会のロマンチックな恋愛事情を強く反映しています。
『伊勢物語』の『芥川』には鬼がでます。
※受験の試験問題でよく出題します!
「身分の高い女に恋をした男が思い余って女を盗み出して背負って逃げている。
芥川という所まで来たとき、背の女が草に光る露を見て、「あれは何?真珠?」と無邪気に問う。
男は「あれは露ですよ」と答える。夜になって雨も降り出し、男はしかたなく女を薄気味悪いあばら家に入れ、自分は戸口で番をする。ところがこの家には鬼が住んでいて、女を一口に食べてしまったのだろう。男が女がいないのに気づくと、男は地団駄を踏んで泣き悲しんだ。」
伊黒小芭内は八丈島出身
伊黒さんは、ファンブックによると八丈島出身と書かれています。
八丈島は、女護島と鬼伝説があると言われてます。
私は、伊黒さんの生い立ちが、女ばかりの島、盗賊・女蛇、元奴隷から、『ワンピース』のハンコックを思い出しました!!
ハンコックの妹たちはヘビヘビの実の能力者です。
さらにハンコックはメロメロの実の能力者です。
蜜璃ちゃんにメロメロになった伊黒さん。
縞々の靴下を蜜璃ちゃんにプレゼントしました。
縞々の靴下、自分の羽織りも縞々のなのでお揃いですね!笑
靴下といえば、
私は奈良に住んでいるので言わせてください。
奈良といえば、大仏!鹿!
そして…
靴下です!!
靴下の生産量は日本一なんですよ!
靴下の自販機があるぐらいですから(^^)
ご一読いただきありがとうございました。
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