内田ユキオ "ユッキー"

本と音楽、映画、落語、ロードバイク、革靴が好き。 マニアじゃないけど、こじらせ気味。 …

内田ユキオ "ユッキー"

本と音楽、映画、落語、ロードバイク、革靴が好き。 マニアじゃないけど、こじらせ気味。 新潟県佐渡生まれ、横浜育ち、東京在住。

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  • 写真家が自転車に恋をして

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    書いてみないとまとまらない考え、そのまま忘れてしまいたくない情報、アイディアの断片、などを書き記していきます。 アーカイブしないで更新していくのが目標。

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写真家が自転車に恋をして #01

写真は自転車の喜びを、自転車は写真の楽しさを、深めて広げてくれると思うのだけれど、意外と両立するのが難しいです。 ロードバイクを快適に乗ろうとすると、速さと効率を求めるようになり、カメラの重さと大きさ、それを入れておく場所に悩まされることになります。 ストップ&ゴーが最も負担になるから、気になったところで足を止めてぱちぱち撮るというのも、実際には難しくて。 自転車が好きになってからまだ時間が経っていないので、出会いや気持ち、思いついたこと、試してよかったアイテムなどを忘れて

    • 時代がGRを求めたのか、GRが時代を変えたのか #01

      学校で教えていた鎌倉幕府=1192年も書き換えられました。歴史は検証され続け、視点によって意味と価値が変わっていくもので、ニーチェが言うように「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである」のかも。 気取った前置きですが、記憶が曖昧で前後関係が思い出せないことがあり、まとまらない断片をここに記しておきます。 1996年 Before GR、After GR ひとつ前の記事でGR SPACE TOKYOについて書き、写真関連の書籍のライブラリが充実していることに

      • GRが渋谷に帰ってきた

        銀座の中心の、おそらく世界で最も地価の高い場所にあったギャラリーRING CUBEがなくなり、新宿のギャラリー&サービスセンターがなくなり、どこのメーカーもサービスセンターやギャラリーを縮小していく傾向があったので、残念だけどリコーも・・・と思っていました。 そこに嬉しいニュースが。原宿にGR SPACE TOKYOがオープン。 招待状が届いたので内覧会に行ってきました。それにしても「ナントカなんとかトーキョー!」という響きには、若干のバブル感あっていいですね。最寄り駅は明

        • 近未来を舞台に描く過去

          A24の新作「CIVIL WAR」 日本での公開は10月のようです。いまノリに乗ってるA24で観客動員の記録を作ったそうだから超話題作。 テーマはメジャーだけれど視点はマイナーというか、すごくパーソナルで小さな声を丁寧に拾って、映像と音楽によってそれを際立てていく、というのがA24のスタイルに思えます。あなたのための映画ですよと語りかけてくる感じ。 本作もまさにそういった作りになっています。 ネタバレにならない程度に書くと、近未来のアメリカでは州が対立して内戦状態になっ

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        写真家が自転車に恋をして #01

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        記事

          懐かしむには近すぎて、憧れるには遠すぎる

          カルチャーの黒歴史みたいに言われていた80年代ですが、煌びやかな過剰さに憧れを抱く若い世代が増えているようです。 ださカッコいい〜! いささか窮屈になってきた現代から見て、表現に対して自由で寛容だった時代が懐かしく感じられる点でも再評価されているんでしょうか。 不適切バンザ〜イ! 余談ですが、電気グルーブの石野卓球さんがラジオにゲストで出ていたとき、最も80年代的だと思う曲としてKAJA GOO GOOの「君はToo Shy」を選曲して流していました。 邦題からしてダサい

          懐かしむには近すぎて、憧れるには遠すぎる

          自転車のレスキュー

          自転車に乗るなら保険はマスト ロードバイクはかなりスピードが出るから、自分の身体の安全について考えることも大事だけれど、対人保証が無制限の保険に入ったほうがいいよ と先輩に言われて、最初の車両を買ったとき同時に加入しました。今は義務になっているはず。 au損保のバイシクルというプランに加入していて、ロードサービス(何かあって走行不能になったとき車両をピックアップして指定の場所に運んでくれる)が頼めるのは知っていたけれど、お守りだと思ってました。 まさか発動する日が来る

          自転車のレスキュー

          都会の中で森の空気を吸う

          邦楽を自分から聴くことは少なく、SNSをフォローして新譜や活動情報だけでなく日記まで見ているアーティストは数えるほどしかいません。 そのひとりが湯川潮音さん。 初めて知ったのは、フラワーカンパニーズの「深夜高速」のトリビュート盤「生きててよかったの集い」に参加していて、そこで素晴らしいカバーを歌っていたのを聴いたとき。ある意味ではフラカンのオリジナルを聴いたとき以上の衝撃がありました。 ガンズ、オアシス、レディオヘッドといった洋楽カバーも秀逸。 ただ残念なことにライブを見た

          都会の中で森の空気を吸う

          みんなが気づいていない M:I-3の魅力

          映画サイトRotten Tomatoesでは7作中5位 映画情報誌VARIETYでは7作中7位 Filmarksの評価は3.7 トム・クルーズの宿命とはいえ、みんな興行収入の影響を受けすぎ。「M:I-3」の素晴らしさについてここに書きます。 冒頭の10分の密度 映画マニアに馴染みの言葉でマクガフィンと呼ばれるもの。 観客の注意を惹き続けるために登場させるもので、ただストーリーを追うだけではなく、物語に参加してもらうための謎と言ってもいい。荷物を預けられたら、いつ返せばいい

          みんなが気づいていない M:I-3の魅力

          自転車に乗る前から自転車が好きだった

          旅先で撮った写真を整理していて、そのときはわからなかったことが見えるとき嬉しくなることがあります。 読み直す、という感覚。 理解が追いついていない情報をゆっくり整理したり、牛だったら食べたものを反芻するのに似ているかもしれません。 画質の良いカメラでちゃんと撮っておいてよかったと思える瞬間です。 これはボストンで撮った一枚。 乗っている自転車のヴィンテージ感が素敵。 古いビアンキなのかな?  ダブルレバーでタイヤはアメサイド、ディテールは「古いものが大好き」なのに、前輪と

          自転車に乗る前から自転車が好きだった

          トム・クルーズに学ぶファッション

          今日(7月3日)はトム・クルーズの誕生日。 7月3日に生まれたトム・クルーズが「7月4日に生まれて」に主演してアカデミー賞の候補になるなんて、運命としか思えない。 マグノリア的な奇跡! そこでトム・クルーズのファッションがかっこいいと思う映画を選んでみます。 トップガン・マーヴェリック (2022) 前作の「トップガン」は理屈抜きに最高。 色落ちしたリーバイスの501にヘインズのビーフィーTシャツの白、レイバンかけて、G-1を羽織る、というだけのアメカジと呼ぶのも躊躇うほど

          トム・クルーズに学ぶファッション

          スナップのなかの自転車

          ふだんはガチのローディのようで、デュラエース積んで、コンチネンタルのグランプリ履いているのに、フラペにして軽く漕いでる感じと、リラックスしたファッションが最高。 脇役として何か入れたいと思ったとき、自転車のフォルムは理想に近い。 直線と丸の組み合わせ、シルエットの美しさ、内包している物語。 ロードバイクはよく撮るけれど、ミスマッチな自転車を組み合わせるのもよくて、ベルリンでサルガドを見たときに撮った一枚。 サドルだけでこんなに絵になるなんて。 ヘルメットは大切 でもここ

          スナップのなかの自転車

          カメラで繋がるサイクリングクラブを妄想したら課題が見えてきた Ver1.1

          #写真家が自転車に恋をして 大人の趣味サークル カメラ、映画、テニス、楽器(バンド)といった趣味に関して、社会人のサークルに入った経験があるので、どんなものが想像することはできます。いいことばかりじゃないですし、生活サイクルがまちまちなのでスケジュールを合わせるのが大変でした。 カメラは、講師やスタッフとして現在も関わることがあるため、ネットがある時代のコミュニティについても少しは理解できます。 現在なら、仕事が忙しくて参加できなかったり、遠方に住んでいるメンバーがいて

          カメラで繋がるサイクリングクラブを妄想したら課題が見えてきた Ver1.1

          撮って、漕いで、乗り継いで、また食べて

          #写真家が自転車に恋をして #06 輪行の実際を レポートを交えて 千葉まで電車で出て、八街のあたりを通って銚子を目指し、そこでポタリングをして食事を楽しみ、残った力を振り絞って九十九里サイクリングロードを南下して上総一ノ宮まで走って、また電車で帰ってくる。 という一日を通して、いま思う「自転車とカメラの素敵な関係」のための装備や工夫、これから改善していきたいところなどを。 選んだ自転車はKHS F20R 折りたたみ自転車では走行性能は抜群とされていて、でも重いです。

          撮って、漕いで、乗り継いで、また食べて

          自転車と相性の良いカメラバッグ探し

          写真家が自転車に恋をして #03 自転車でもカメラを持つためにやった、たった二つのこと 

ロードバイクを舐めていたわけじゃないけれど、ショルダーバッグをかけて自転車を漕ぐくらい楽勝だろうと思ってました。 メッセンジャーたちが主役の映画、ケヴィン・ベーコン「クイックシルバー」や、ジョセフ・ゴードン・レヴィット「プレミアム・ラッシュ」(下にトレーラーを貼っておきます)を見ていると、自転車を漕ぎながらレンズ交換だってできるかもしれない!と錯覚します。 ふだん使っているショル

          自転車と相性の良いカメラバッグ探し

          魂の音楽 HR/HMの名曲ベスト8を決める

          いくつかマニアックな趣味があって、仲間と共有するのが難しいのだけれど、なかでもHR/HMについては語り合える知人がいません。 そもそもHR/HMって何?  ハードロックとヘビーメタルをひとつにした記号です。略しているだけだけれど記号だと思っていいです。HRとHMの違いとか定義まで話し始めると面倒なことになるので、とにかく続きを読んでください。 いつHR/HMを好きになったか考えると、兄が友だちから借りてきたレインボーのライブビデオを見たのが最初だったはず。すでにロックは聞

          魂の音楽 HR/HMの名曲ベスト8を決める

          トップガンだけが映画じゃない、けど

          トップガンでヒットしてここを読んでくださっている人がいるとして、ぼくはただのトップガンマニアだと思われるかもしれません。職業は写真家です。 写真の世界で有名な評論家スーザン・ソンタグが「二度読む価値のない本は、一度も読む価値がない」という恐ろしく切れ味の鋭い言葉を残しています。映画に関してはぼくはこれと同じ意見です。 「シックスセンス」や「ユージュアル・サスペクツ」よりも、ずっと「ショーシャンクの空に」のほうが好きなのは、どんでん返しや伏線回収だけじゃなくドラマがあるから。

          トップガンだけが映画じゃない、けど