内田ユキオ "ユッキー"

本と音楽、映画、落語、ロードバイク、革靴が好き。 マニアじゃないけど、こじらせ気味。 …

内田ユキオ "ユッキー"

本と音楽、映画、落語、ロードバイク、革靴が好き。 マニアじゃないけど、こじらせ気味。 新潟県佐渡生まれ、横浜育ち、東京在住。

マガジン

  • 写真家が自転車に恋をして

    自転車とカメラの素敵な関係

  • 月を見ながら思ったこと

    書いてみないとまとまらない考え、そのまま忘れてしまいたくない情報、アイディアの断片、などを書き記していきます。 アーカイブしないで更新していくのが目標。

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写真家が自転車に恋をして #01

写真は自転車の喜びを、自転車は写真の楽しさを、深めて広げてくれると思うのだけれど、意外と両立するのが難しいです。 ロードバイクを快適に乗ろうとすると、速さと効率を求めるようになり、カメラの重さと大きさ、それを入れておく場所に悩まされることになります。 ストップ&ゴーが最も負担になるから、気になったところで足を止めてぱちぱち撮るというのも、実際には難しくて。 自転車が好きになってからまだ時間が経っていないので、出会いや気持ち、思いついたこと、試してよかったアイテムなどを忘れて

    • 故郷の佐渡を走る #03

      どの自転車を持っていくか決めて、カメラを決めたら、ACROSをカスタムして登録するところから始めました。 故郷を走りながら写真を撮るのは、対話のようなものであって、刻々と変化していく自分の気持ちを残しておく意味があるので、RAW現像なんてもってのほか。 天候に恵まれなかったら色鮮やかな写真は撮れないかもしれないけれど、佐渡の険しさは撮っておきたい。 クラシッククローム、クラシックネガ、ノスタルジックネガ、エテルナブリーチバイパス、どれも秋の佐渡と相性は良さそうだけれど、それ

      • 故郷の佐渡を走る #00

        佐渡観光の概要 電車がなく、バスの本数も少ないため、佐渡観光はバスツアーかレンタカーが一般的です。 レンタサイクルもありますが、店を拠点にして十数キロ圏内を巡るというような楽しみ方に向いていないと思います。100kmを走れるなら,今回のぼくのように自転車で回ることは可能です。 ショートカットするにしても島を一周するプランになるでしょう。 佐渡観光はビュッフェのようなもので一品料理ではなく、金山だけ見られればいいや、たらい舟に乗れれば悔いはない、なんて人は少ないはず。一周し

        • 故郷の佐渡を走る #02

          横浜に住んでいた小学生のときニコンを手にして写真を始めて、高校生のときに憧れだったキヤノンを手に入れ、写真の道に進む夢を抱きつつも挫折して上京した。いつか趣味として写真をまた始めようと思いながら、七年間ほどカメラを手にすることもなかった。 ニコンを抱えて島に渡り、キヤノンを置いて島を離れた、ということになる。 母を早くに亡くして、父は無口だったから、幼い頃のことは多くを知らない。上野から夜行電車に乗って、船も今とは全く違ったはずだけれど、ネットにある情報と一致しない。家の事

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        写真家が自転車に恋をして #01

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          故郷の佐渡を走る #01

          ロングライドの大会が開催されることもあって、サイクリストにとって佐渡は有名なようだ。 自転車と一緒にフェリーで島に渡り、信号が少なく海に沿った200kmほどの周回コースを走る。途中にふたつの厳しい坂があり、その引き換えに得られる絶景がある。 達成感を求めて一日で走り切るにせよ、観光を絡めて宿泊するにせよ、"日本が凝縮されている"と言われるほど変化する景色と文化を感じられる。 季節や気候にもよるけれど、素晴らしいライド体験だと思う。 YouTubeにもたくさんの動画がアップ

          故郷の佐渡を走る #01

          #09

          別のところに集中するため、しばらくここをお休みします。何か形になるまで続けたかったから悔しい。ここでしかできないことが見つけられなかったです。 休止前の最後の記事は「故郷の佐渡を自転車で回ってみた」にするつもりですが、別のところで発表することになるかもしれません。 石井正則さんにラジオ番組に呼んでいただいたとき,「せっかく自転車に乗るようになって、カメラとも相性がいいと思うから、いつか佐渡を撮りながら走りたい」と話しました。 それは素晴らしい、きっと実現してくださいよ、と

          #08

          ステイケーションとか呼ぶらしいけれど、自分の家の近くに泊まって非日常のバカンス気分を味わうことが一部で流行っているとか。 見慣れた街が違って見えるのでしょうね。 飲み過ぎて終電を乗り過ごしたわけでもないのに、興味があって新宿のビジネスホテルに泊まったことがあります。「ロスト・イン・トランスレーション」より前のこと。 窓を開けたら深夜一時過ぎなのにスポーツジムの明かりが見えて、ランニングマシンの上で走っている人がいて、奇妙な感覚でした。 翌朝はそこが新宿にも思えなかった。

          #07

          テレビのチャンネルを変えていて「あれ、これ見たことがあるぞ。なんて映画だったかな?」と考えていて、ユアン・マクレガーが出たところでわかりました。 ユアンは好きな俳優として名前が上がることは少ないけれど、映画を自分で選んでいるというのか、娯楽大作とマイナーながら良質な映画のバランスが最高。 洗練されているのに野生的でもあり、やや童顔なので映画に独特なムードを加えます。日本で公開されているものは全て見ていて、とくにこの映画の2010年ごろには好きな作品が多い。 懐かしくなって

          #06

          GRについて語るとき、我々の語ること といった内容のコンテンツが欲しくて、ネットを探してみたけれどちょうどいいのがなかったので、新しく連載を始めることにしました。 熱心なファンでありながら、ちょっと俯瞰した目線で書けたらと思っています。 GRはモデルごとに外観に大きな違いがなく、アクセサリーで飾るのにも限界があり、GR自身で撮るのが難しいこともあって、ブツ撮りのバリエーションが少ないので、そこに遊び心を持ち込みたいです。

          #05

          もしも写真がキメラのつばさだったなら 写真はタイムマシン それを見ればいつにでも戻ることができる と言われることは多いけれど、いつにでもじゃなくてどこにでも行けたらいいな、行けるんじゃないか、と思ってきました。 だから旅先で撮るとき、その場所ならではの雰囲気、風や匂いなど肌で感じていることも残せるようにしてきたつもり。 写真はありのままを写すんだから、そういうことが残って当然 と考えていた時期もありますが、あるときそれが簡単じゃないと気づきました。ガイドブックに載ってい

          #04

          ロバート・フランクも、そのフォロアーであるスティーブン・ショアも、車でアメリカを移動しながら代表作を撮っていったわけだけれど、日本の広さを考えたら自転車がちょうど と思ったところまでは良かったけれど、走って、止まって、降りて、撮って、という繰り返しでペースが掴めず、100km/dくらいが限界。 カメラをたすき掛けするともうちょっと楽になるものの、何かあったとき大丈夫かな・・・という不安が増して、走ることに集中できません。 自転車のほうが見つけやすい被写体、歩きじゃないと見

          #03

          写真にトレンドはあるか? 追うか、追わないかは別にして、仕事にしているからには流行に鈍感ではいられません。趣味だったらもっと敏感だったはず。 トーンに流行があるのは間違いないです。 ハイコントラストモノクロみたいに主流だったものへの反発から生まれることもあれば、アメリカンニューカラーのように機材の変化によって自然と生み出されていくものもあります。クロスプロセスやブリーチバイパスみたいに作り手側の模索から生まれることもある。 望遠レンズの時代から、広角レンズの時代への変化

          #02

          清水哲郎さんの写真展を見てきました。 見てきましたっ!という記事が多く、日によってはfacebookのタイムラインを埋めるほど。タグ付けしたくなっちゃう魅力を知りたいという興味もあり。 事故やってから自転車で都心を走れてなかったから、リハビリも兼ねて。 カラスの写真といったら、なんといっても深瀬昌久さん。 あのアレック・ソスが写真表現の方法を模索して悩んでいたとき、たまたま書店で手に取った写真集を見て「これだ!」と思ったとか。 清水さんのファンには若い世代も多く、これか

          #01

          i-Dがこんな記事をアップしていました。 ファッションを中心としたカルチャー誌であるi-Dとしては、かなり骨太。ぼくが仕事するようになってからのカメラ誌でもこんな記事を読んだ記憶がない。 ブルース・デヴィッドソンは、アメリカン・ニュードキュメントの代表的な写真家で、写真史のなかではロバート・フランクの子どもたちにカテゴリーされるのが一般的。 ロバート・フランクが被写体とのコミットメントを避けていたのに対して、ブルース・デヴィッドソンは被写体に寄り添い、おそらくそのスタイル

          REALA ACEが待ち遠しい

          REALA ACE サンプル画像を撮ったので早く使うことができましたが、REALA ACEはよかったです。常用ネガの究極形かな。Xに搭載されたら嬉しい。 短期間の試写だと「彩度を抑えたコントラストが高めのトーン」と感じる人が多いのではないかと思いますが、そんなに単純でもないです。 秋を撮る、秋に撮る 光から季節の移ろいを感じるので、カスタム登録を見直しています。時代の変化も取り入れたい。 映画の世界でいえば、ティール&オレンジが(それまでの主流に対するカウンターの要

          REALA ACEが待ち遠しい

          都会の中で森の空気を吸う

          邦楽を自分から聴くことは少なく、SNSをフォローして新譜や活動情報だけでなく日記まで見ているアーティストは数えるほどしかいません。 そのひとりが湯川潮音さん。 初めて知ったのは、フラワーカンパニーズの「深夜高速」のトリビュート盤「生きててよかったの集い」に参加していて、そこで素晴らしいカバーを歌っていたのを聴いたとき。ある意味ではフラカンのオリジナルを聴いたとき以上の衝撃がありました。 ガンズ、オアシス、レディオヘッドといった洋楽カバーも秀逸。 ただ残念なことにライブを見た

          都会の中で森の空気を吸う