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自転車に乗る前から自転車が好きだった

旅先で撮った写真を整理していて、そのときはわからなかったことが見えるとき嬉しくなることがあります。
読み直す、という感覚。
理解が追いついていない情報をゆっくり整理したり、牛だったら食べたものを反芻するのに似ているかもしれません。
画質の良いカメラでちゃんと撮っておいてよかったと思える瞬間です。


これはボストンで撮った一枚。

乗っている自転車のヴィンテージ感が素敵。
古いビアンキなのかな? 
ダブルレバーでタイヤはアメサイド、ディテールは「古いものが大好き」なのに、前輪と後輪のリフレクターの色を変えていて遊び心も感じられます。

グレーのウールパンツをロールアップして、チラ見せどころかガッツリ見えているグリーンのソックスがラルフローレン、それに茶色のペニーローファーを合わせているところ、さすがボストン、アイビーの本場だぜ! と見ていて嬉しくなりました。

写真家としてわがままを言えば、奥の人がニューバランスのスニーカーを履いていてくれたらな・・・。コンバースでもいいけど。ボストンで撮った記念になったかも。


こちらもボストンでの一枚。

地下鉄といってもかなりの区間で地上を走っていて、ターミナル駅はしっかりした改札があってホームも大きいけれど、路面電車の雰囲気があって都電荒川線に似ています。もしかしたら時間帯によって制限あるかもしれませんが、自転車もそのまま持ち込めるようでした。

自転車の色とヘルメットの色がコーディネートされていて、自転車の楽しみ方にもいろんなスタイルがあるんだなと思いました。
輪行するとき自動改札の狭さにいつも苦労するから、こういうところスマートに抜けている姿を見ると、日常なんだなって思います。

駅の様子がこちら。

7:59なのがいいな!
この表示でわかるように運行間隔は短くて、通勤にも使われる路線のわりに混むことがなかったです。


このときはまだロードバイクに乗っていなかったし、自転車が好きだと意識することもなかったけれど、もう自転車のことが好きだったのだと思います。
無意識の意識というのか、揺れかけたアンテナなのか、言葉にならない声か、そのときの自分の心が見えてくるのも写真を見直す楽しさのひとつ。


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