躁のときに攻撃的になるのは元々の性分のせいなのかな

 躁のときの失敗談を書くのはしんどい。ふっと思っただけで心臓が止まりそうになるようなエピソードもある。
 でも書くことが出来る程度のエピソードはちまちまと書いていきたい。書いたら整理できることもあるということに気づいたので、無理しない程度に書くことが出来たらと思っている。

 わたしは躁になると攻撃的になる。暴力的になることもある。いまから書くエピソードはそんなわたしの高校生のときのエピソード。暴力が苦手な方は読まない方がいいかもしれません。

 高校三年生の新学期早々だったと思う。教室の自分のロッカーの鍵をなくしてしまい教科書や教材を出せなくなってしまった。でもなんとかして扉を開けなければ困る。

 カッとなってしまった。

 次の瞬間にはロッカーの扉を思いっきり蹴飛ばしていた。教室にいたみんなが何と思おうが関係なかった。何度も何度もロッカーの扉を蹴飛ばした。
 ふだんのわたしはおっとりしている方で、自分の意見を主張することもしない。ムカついたりイラッとくることがあっても外に出したりなんてしない。
 驚いた何人かの友達がわたしを止めようとした。先生が二人教室にあわてて入ってきてわたしは職員室に連れていかれた。職員室ではなく別の部屋だったかもしれない。
 先生から厳しく叱られた記憶はない。事情をきかれて、鍵をなくしたのでなんとかしないといけないと思ったと答えた記憶がある。そのあと教室に戻って普段どおりに授業をうけた。

 大丈夫?なにかあった?と友人たちは心配して声をかけてくれた。普段は話さないようなクラスメイトまでもが面白がって話しかけてきたりした。でもおとなし目のクラスメイトたちからは避けられるようになってしまった。その中に福田さんという子がいて、わたしはその子と仲良くなりかけていたから彼女が離れていってしまったのがとても悲しかった。

 父親にはすぐに連絡されたらしく、なにがあったんだとその日の夜に訊かれた。父親には鍵をなくして焦ってカッとなったと言った。そのあと父親からいろいろと訊かれたけど記憶があいまいでおぼえていない。ただ、普段はちっとも話しかけてこないくせにこんな時にだけ偉そうにするなと言ったおぼえがある。

 壊したロッカーは扉が歪んで開かなくなってしまって担任の先生が工具で無理やり外してくれた。すぐにはあたらしいロッカーに交換されなくて、一週間ぐらいの間わたしのロッカーだけ扉がなかった。扉がないから出し入れが楽といって自分のものを勝手に入れる友人もいた。
 その壊したロッカーが目に入るたびにアカンことしてしまったなと後悔し、反省した。もしかしたら先生方もそれを狙ってすぐにロッカーを交換しなかったのかもしれない。その扉のないロッカーはいまでも実家の物置にしまってある。

 躁エピソードには様々な種類があるけれどわたしの場合は攻撃的になる傾向がとても強くて、人に暴力をふるうということはまずない(父親を叩いたことと、夫を叩いたことはある)けれど、ものを蹴る、投げるという行為は頻繁にある。あとは暴言。これらはもともとの気質のせいでもあるのかなと思い、いつも悩む。
 このロッカーを壊したこともただ単に性格の問題だったら双極性障害でいることよりもはるかにしんどい。
 

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