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米国副大統領候補、ワルツ氏とは? 米国大統領選はいよいよ幕開け!



ワルツ氏は何者か?アメリカ大統領選の行方

カマラ・ハリス副大統領が
ティム・ワルツ知事を
副大統領候補に選出
したことで、
アメリカ大統領選の風向きが
さらに大きく変わり始めました。

前回のNote


 11月5日のアメリカ大統領選挙投開票日まで3カ月ですが、現職のバイデン大統領が撤退したことで民主党はハリス氏を中心に支持を急速に広げていて、共和党のトランプ氏は焦りを募らせています。

出典:テレ朝ニュース 2024/08/05 米大統領選まで3カ月 ハリス氏に勢い トランプ氏陣営は焦り

共和党は早速、ワルツ氏の人物像を浮き彫りに
するための攻撃を開始しています。

陣営は、ワルツ氏を「さらにリベラルな人物」と位置づけ、
攻撃の手を緩めません。

確かにワルツ氏はバイデン大統領ほどの
中道路線ではないものの、
中間層やスイングステートに関しての
票取りはバンス氏に比べ中道に近い利点はあります。

ワルツ氏とは?

ワルツ氏の背景とトランプ陣営の反応

ワルツ氏は元教師で、
陸軍州兵としての経歴も持っています。

なんと20年間もの軍人経験があります。
これは米国の中道系にとって
グッとアプローチできる経歴でしょう。

また、連邦議会議員として
下院で12年間務めた経験がありますが、
トランプ陣営は特に直近の4年間に焦点を当て、
彼が「進歩派と同調してきた」人物であることを強調しています。


しかし実際はワルツ氏は州全体ではややリベラルなものの、
下院の現職は当時、共和党の現職の地盤を崩し
当選したこともあり、
ワルツ氏個人としては無党派や個人に
近い議員であると言えます。

日本で近い議員で言いますと、
千葉4区の野田佳彦(立憲民主党最高顧問)氏に
近いイメージであり、一定の保守層への
アプローチが出来る民主党の議員です。

その下院で6選できたことは非常に利点でしょう。

さらにこちらは民主党の支持者にも
一部疑問の声がありますが、
ジョージフロイトさんが亡くなられた
事件において、デモの沈静化に動いたのも
ワルツ氏である。

共和党のトランプ前大統領の支持者や極右の批評家は、ミネアポリスで起きた抗議行動に伴う略奪や放火、暴力を止めるために警察を動員するのが遅すぎたと批判。一方で支持者はフロイドさんの死亡に関わった警察官の訴追に尽力したとして同氏を称賛している。

ワルツ氏らは最善を尽くして問題に対処したとしながらも、暴動から数日後の記者会見で、州兵派遣などの決定が遅れたことを認め、市当局の対応は「悲惨な失敗」との認識を示した。

出典:ロイター 2024年8月8日 アングル:米副大統領候補ワルツ知事の手腕、フロイドさん事件で批判と称賛

さらに、共和党の副大統領候補に指名された
オハイオ州のJ.D.バンス上院議員も、
ワルツ氏の選出について
「カマラ・ハリスがいかに急進的なのかを浮き彫りにしている」
と指摘しています。

トランプ陣営は、ワルツ氏の過去の実績や進歩的な立場を
徹底的に攻撃しようとしており、
特に国境問題におけるリベラルな立場や、
銃の権利に対する否定的な姿勢を強調しています。

つまり国民のハリス陣営に対する中道の認識をどれだけ
左に持ってこれるか?
その焦点でしょう。

民主党内の支持とワルツ氏の役割

一方、ワルツ氏は民主党内で進歩派の信任を得ており
ハリス氏の副大統領候補としての
選出は党内の結束を強化する動きとなっています。


ワルツ氏は、労働者層や進歩派有権者の支持を
取り戻すための重要な役割を担っています。

カラマハリス氏に不足した中間層や白人層、
この二つの穴埋めが出来るかが焦点でしょう。

選挙戦の焦点と共和党の戦略

ワルツ氏の選出は、選挙戦の焦点の一つである
経済問題での民主党のメッセージを鮮明にし、
ペンシルベニアやミシガン、
ウィスコンシン
などの激戦州での
訴求力を強めることを目的としています。

一つ懸念なのはミネソタ州知事がワルツ氏であり、
全体的にはベストセラーを叩き出したバンズ氏に
比べてはやや知名度不足でしょう。


競合区に強い知事を擁立すべきであり、
ミネソタ州自体は民主党の基盤なのです。

トランプ氏はバイデン氏に対してリードを維持してきましたが
世論調査ではハリス氏が支持率で逆転しつつあります。

しかし選挙人の数で決まる大統領選ですので、
まだ最後までどうなるかはわかりません。


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