11月14日のご飯日記
なかなかタイミングが合わず作れなかったこの子。
ようやく今日開くことができる。
冷蔵庫からこぼれないよう容器を取り出し、そーっと開く。
つい先日までしていたピリピリとした辛さが目や鼻に刺さらなくなっている。
オイル漬けにされて、やつもおとなしくなったようだ。
天ぷらにして、3かじりしただけで、ブルダックンボックンミョン1袋に匹敵する、そう、ハバネロのことだ。
1日半で半乾燥させ、オリーブオイル、ニンニク、バジル、オレガノ、タイムにどっぷりと5日ほど漬けた。
乾燥で痩せこけて、オイルで次は太らせる。
これはこれは拷問だ。
さて、まずはパスタを茹でよう。
ポットにお水を入れ、沸騰するのを待つ。
その間にニンニク、玉ねぎ、トマトを引っ張り出してくる。
そして忘れてはいけない。
冷凍庫に手を伸ばし、開封前のカチコチベーコンを取り出す。
数日前に作る予定だったが、予定が狂って、こやつは氷漬けにして生かした。
塩漬けの次は氷漬け。
これもこれも拷問だ。
さて、ニンニクはみじん切りに切ろうか。
まな板を取り出し、ニンニクを潰して、皮を剥ぐ。
後は細かく切っていく。
次にトマトだが、今日はあまり潰れていないのが食べたい。
小さいが角切りにしていく。
身が潰れないように、真っ直ぐに刃を縦、横、そしてスライスごとに切っていく。
玉ねぎも半分に切り、その半分を同じように縦、横、そしてスライスごとに切っていく。
次にベーコンだ。今日はこやつをヒョロヒョロのカリカリの細ベーコンにしたい。
そういう気分なのだ。悪く思うな、ベーコンよ。
ベーコンを薄くスライスし、さらに縦へと切っていく。
フライパンにはハバネロオイルをたっぷりスタンバイ。
火を入れて、ベーコンを揚げていく。
さてお湯もできたから、パスタをゆがこうか。
そう思い、ポットを別のフライパンに入れようと思い、通りかかった瞬間、目に刺さる痛みが始まった。
あの日のように、あいつは火を浴びて生き返ったそうだ。
ハバネロで目が少しシバシバするのを我慢しながら、
首をコンロから遠ざけて、隣のフライパンに手を伸ばしてお湯を入れていく。
水はすぐに沸騰した。
急いでポットを元の場所に置き、用意したパスタを入れていく。
一息つく間も無く、ベーコンが悲鳴をあげているので、木べらで混ぜる。
しばらく待ったら、こんがりしてきたので取り出す。
次はソース作りだ。
みじん切りにしたニンニクをたっぷりのハバネロオイルに入れ、炒める。
その次に玉ねぎ、塩胡椒。
いつもならここにトマトを入れるが、今日は違う。
玉ねぎがしんなりしたら、日本酒を入れる。
いつの料理酒を入れようとするが、やめた。
せっかくの初のハバネロオイル料理だ。
今日は贅沢に、残った日本酒を入れよう。
机に向かって急いで茶色の一升瓶を手にする。
金色の蓋を開き、フライパンに向かってタプタプと4、5回鳴らす。
これぐらいでいいだろう。
蓋をして、また急いで机に置く。
フライパンに戻ると、日本酒がもう蒸発しそうだ。
ピピピッピピピッ
パスタができたそうだ。
フライパンから菜箸でパスタをもうひとつのフライパンへと少しずつ救出していく。
全部救出し終えたら、いよいよここが腕の見せどころ。
菜箸でフライパンの中を回しながら、右手でフライパンを上下に揺らす。
これで味がまんべんなく回っただろう。
火を止めて、味を確認する。
うん、もうハバネロなんて怖くない。
パスタ皿を持ってきて、ソーッとパスタを載せていく。
トマトの旨みと酸味も効いたペペロンチーノのかんせいだ。
「いただきます〜」
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