ハリウッドスターにハグを断られた話
私は学生時代から洋楽や洋画、海外ドラマが大好き。そのおかげで、楽しく英語も身に着けることができました。
そして幸運にも、そういった映画スターやミュージシャンに実際に会ったり、ハグをしてもらったことも数えきれないほど。
特に欧米の俳優やアーティストの方はオープンというかフレンドリーに感じます。彼らのオープンマインドなところやgenerosity(寛大さ)にいつも感動していました。
フランスの俳優さんたちは手の甲にチュッとしてくれたり、日本で人気が出る前から大ファンだったイギリスの俳優さんは、私の名前を覚えてくれた上に、会う度にbig hugで迎えてくれた。
…でも、もちろん、誰もが両手を広げて私を迎え入れてくれたわけではありません。
数年前、ハリウッドスター数名と小さなパーティでお会いする機会があったんです。その内の一人は、私が欠かさず見ていたドラマで主演している俳優さんだったので、とっても楽しみで。
当日、パーティに行くと、彼は周りの人たちと談笑中。勇気を出して声をかけると、ドラマの中と同じようにニコニコしながらお話してくれて。写真も一緒に撮ってもらったり…もう夢心地!
最後に
Can I get a hug?
「ハグしてもいいですか?」と聞いてみました。
いつも見ていたドラマでは女性大好きなプレイボーイ役を演じていたので…ドラマの役柄と同じく、
My pleasure!
「喜んで!」とウィンクして、ギューッと抱きしめてくれると思っていました。
でも彼の答えは…
Sorry I don't hug people I don't know.
「ごめんね、知らない人とはハグはしないんだ。」でした。
もちろん、彼のようなスターの場合、世界中でファンに囲まれて対応するのは無理だったり、どこに行ってもサインや写真をせがまれたり、ウンザリするのも分かります。
でも内心ちょっぴり傷つきました。
ジェリー・サインフェルドにハグを断られたケシャの気分。ジェリーの場合は以前から「気難しい人」という評判もあるので、分からなくもないですけど…。
私も、ハグを断られて"Nothing personal."、つまり「個人的な意味はない」とは理解していても、恥ずかしさでいっぱいでした。
その後、日本人の女優さんとハグしているのを見てしまったので余計にモヤモヤした、というのもありますが…笑
でも、ふと思ったことがあるのです…。
断られてショックを感じたのは、私に「期待」があったからだと思うのですね。
「気難しい」という評判の俳優だったら、おそらく写真やハグなどはお願いしない。でも、この俳優さんの場合、インタビューやSNSを見ていても、とてもフレンドリーな雰囲気な方なのできっと快くOKしてくれるだろうと思った。(私の勝手な思い込みだけど)
人って、「得られて当然」「もらえるはず」と思っていたものが手に入らなかった時、ショックや戸惑いが大きいですよね。
たとえば、「絶対イケるよね!」と思って友達以上恋人未満な関係の男性に告白したら、断られたとか…。
でも、断られたり、拒絶されるのって悲しいしいけれど、自分の気持ちを伝えたり、欲しいものをはっきり言うことって大事だと思う。
特に、英語を学んだり、海外の人と交流する上では。
私は男性にモテない方ですが、たま~に、私のことをすごくタイプだと言ってくれる珍しい方もいらっしゃって。外出先や仕事先で声をかけられたり、デートに誘われることがありました。
結果的にはお断りしても、声をかけていただいたことは嬉しいです。
誰かに話しかけたり、お茶に誘ったりするのは無視されたり、断られたり、恥をかく可能性もあるわけで。そのリスクを冒してでも、「あなたに興味があるんです、お話ししたいんです」と行動に出すのはとっても勇気のいることだと思うから。
英語の習得も同じことだと思うのです。
街で困っている外国人を見かけたり、観光地で、楽しそうにしている外国人ファミリーに話しかけてみたいな、と思っても、
自分の英語が通じなかったらどうしよう…
急に話しかけて変な人って思われたらどうしよう…
周りの人に聞こえたらカッコ悪いよね…
無視されたらどうしよう…
…なんて思いが渦巻いて、行動に移せないこともあるかもしれない。英会話スクールとか「絶対に安全な場所」でしか英語を使っていなければ、尚更。
英語でも恋愛でも、相手がどう出るか、どう答えるか私たちには分かりません。だから、相手の反応を気にし過ぎたり、失敗や恥をかくのを恐れて行動を起こさないのは、もったいないなと思います。
恥をかいても、失敗しても、「人とつながりたい、相手を知りたい」という思いで行動していく人は、きっと、予想不可能な新しい世界が目の前に開いていくはず。
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