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おいしい野菜をつくる栄養たっぷりの堰(せき)

7月末の長雨と日照不足から一転、毎日、日差したっぷりでオクラやピーマンはめきめき成長し、毎日収穫で大忙し。

太陽が降り注ぐのはうれしいし、実が大きく育ってくれるのもありがたい。とうれしいことばかりならいいのだが、今度は水不足。一気に降らずにシトシトと降ってほしいのは人間さまの言い分であり、地球温暖化も人間さまの欲望により招いたことなので仕方ない。

雨水をためておいたものの、そんなものは一瞬でなくなり、次は風呂の残り湯をなが~いホースで畑まで伸ばしてまいてみる。これもまさに焼け石に水。

次は水道水か・・・と蛇口にホースを突っ込もうとしたときにお父さんがバケツを持ってやってきた。

「裏の堰にいくぞ~。さっきみたら、いつもより水が流れていたから汲みやすい」

堰?あ!そういえば、小さいころ、メダカとって遊んだっけ?と堀の存在を思い出し、バケツを持ってテクテクとついていく。

すると、昔よりもキレイに整えられた堀に水が並々と流れていた。

いわゆる農業用水。いつもはちょろちょろしか流れていないのに、なぜか大量に流れているのは、農家さんの要望があったからだろうか。

水を汲んで家に帰る途中、お父さんが昔ばなしをした。

「ばあちゃんがよく言ったもんだよ。水道の水は不純物を取り除いたキレイな水だから野菜にはあんまりよくない。その点、堰は、微生物やら草やらいろんな養分をいっぺ~蓄えて流れてきているから、野菜にも栄養がいきわたって美味しい野菜ができる。」

なるほどね。人間は清潔になりすぎて不純物があると体を壊すけど、野菜は昔から変わらず、大地の恵みをいただいて体を大きくする。

夏休みにプールがない日はみんなで栄養たっぷりの堰に入って水浴びをしていたな~と思い出しながら、今は静かに水が流れる堰を見る。今、子どもがここに入ったら病気になるんだろうか?きっと、「汚いから入るのやめなさい」なんて言われるんだろうな。

私が健康体でめったに風邪をひかず、コロナにかかっても無症状だったのは昔、堰に入って遊び、養分をたくさん蓄えたからとか?!


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