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う、うまい!と初めて感じたブータン料理

昨日までのブータン旅行記はこちら

かばんを放置しても、取られず、なんだったら落としたであろうストールをたたんでかばんの横に置いてくれるやさしいブータン人たち。まあ、銀行という場所柄もあったと思うが。

街中を歩いていても、ギャーギャー騒いでいる人もいないし、音楽をガンガンに鳴らす騒がしいお店もない。


ティンプー市街中心地のランドマークと言われている時計塔(クロックタワー)でさえ、ご覧の人気のなさ。

イベントスペースとして活用もしているようで、円形場のように階段がイスがわりになるようなものも設置されていたが、雨あがりのせいか誰も座っておらず。

なにより、時計塔なのに時間がくるっているという。
待ち合わせのメッカでもありそうなのに時計あわせてなくて大丈夫なのか?と友達のお母さんにいうと

「あら、そうね。でも誰も時間気にしないし。そもそもここで待ち合わせなんてしないわよ」

あはははは~。なんだそうだ。
渋谷のハチ公みたいなところかと思ったのだがそうでもないらしい。

とにかく首都なのに驚くほど静か。この静かさはアイスランドのレイキャビック並みである。

財布からコイン一つ落としてしまったら、遠くヒマラヤまでチャリ~ンって響いていきそうなほど静かなのだ。

話を戻して、銀行。両替をすませ、次はどちら?と思いきや

「お茶でもしましょう」

と連れていかれたのは銀行の上にある喫茶店。
一般の人も入れるようなのだが、お店の看板もないし、ビルで働いている風の人しかいなかったから、ビル食といったところか。

お茶といえば、甘ったるいミルクティーが出てきそうな予感がしたため、受付のところにべったり張り付いていると

「何食べる?あ、モモ食べたいっていってたわね」

とモモを注文するお母さん。

モモとはネパールの国民食の蒸し餃子のこと。

チベットでも、インドでも食べられいて、その国にはさまれているブータンでもよく食べられる。モモは間違いない。絶対にうまい。

やっと「おいしい!」と心から言える料理が食べられるとあって、顔は平静を装っていたが、心の中はわっしょいわっしょい。


やってきたこちらがモモ。
やはり薬味は辛そうな真っ赤かソース。

まずは何もつけずに一口。
皮はもちもち、中は豚肉と生姜と山椒だろうか、シンプルな味つけながら、そのままでいける味わい。と言いつつも、つけられたものは試さずにはいられず、添え物の真っ赤なソースをちょこっとつけて食べてみたら、ピリッとアクセントになっていい。

と、ここまではよかったのだが、肉厚の皮のモモが6個。
みんなでシェアするのかと思いきや私専用らしい。

ちなみに、お母さんと姪っ子ちゃんはインドのスナックのような食べ物のサモサを購入。しかも3つも!

サモサとは、マッシュポテトにカレー粉などのスパイスを混ぜ、小麦粉で作った生地に包み、油で揚げたもの。

そ、それも食べたいというと、当たり前のように

「食べて食べて!」

と二人とも食べさせようとする。

こちらもいい塩梅のカレー風味マッシュポテトにサックサックの生地。おいしいのだが、1個で満腹になるほどのボリューム。

すでにモモも3つ食べ、おなかがはちきれそうになっている。
なのに、姪っ子ちゃんもお母さんもわたしのモモを食べようとしない。せっかくなんだから食べなさいと。

いや、せっかくなんだけどもう食べられないの。だから食べて~とお願いしているのだが、通じない。

かくして、「ご飯を残したらなまはげが来る」と育てられた秋田県人はまたしても腹15分ほど食べて完食。

おいしいものは腹八分でおさえるのが余韻が残っていいのに、毎食これだけ食べたらおなかがおかしなことになる・・・

もう今日は歩いて歩きまくって、夕飯まで食べないぞ!と時計を見るとまだ11時。

子ども一人入っているんじゃないだろうかぐらいの重たいお腹を抱え歩き出した。

お次は本気で発酵している納豆の巻。


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