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ジェンダー・コード(性分化疾患をとりあげたマンガ)読後感想文(1巻)

性分化疾患(少しニュアンスがズレますが、インターセックス)を取り上げた、「ジェンダー・コード」(六花チヨ先生)を、性分化疾患(ゴナドトロピン分泌不全)な私が、読後レビューしてみます。

あ、思いっきりネタバレありですので、ぜひ買って読んでくださいね〜。って、実際の書籍はもう入手困難になっていますから、電子書籍(楽天KOBOやAmazonKindleなど)などで探して頂ければ。

六花チヨ先生は、以前も「IS」(どこかの「インフィニット・ストラトス」ではないです)という長編マンガで、インターセックスを取り上げて頂きましたが、今回は別の切り口からのマンガになります。というか、「IS」は当事者(性分化疾患当事者)の間でも、賛否両論わかれるところでして。

では、読後レビューに進んでいきますね。

あ、ごめんなさい。ネタバレありなので、敢えてここから投げ銭方式で、有料記事にさせて頂きます。
性分化疾患当事者が見た、性分化疾患のマンガの読後レビューなので、投げ銭頂いても損はさせません、たぶん。

表紙・裏表紙から

まず、帯の部分のキャッチ、「かってIS(インターセックス)と呼ばれた「性分化疾患」 曖昧な身体に翻弄される少年のリアル! 男なのに胸が!!?」

うん、帯なので、キャッチーにしないといけないのはわかる。でも、あまりにもキャッチーにしすぎでは無いでしょうか。

曖昧な身体に翻弄、うーん、曖昧、というわけではないのですが、この疾患(あとでこの主人公の疾患が出てきますが)。

男なのに胸がそこそこ出てくる(女性化乳房)人はいますね。私もそうでしたから。思春期性の一過性のものと病院で言われましたが、その後引っ込むことは無く、むしろ大きくなりましたが(男性ホルモン補充療法開始に伴い小さくなりましたが)。

後ろ表紙でも「胸が膨らみ始めた」が出てきますね。やはり男性で胸が出てくるのはキャッチーな項目になるんでしょうね。私は悪乗りしてたので、胸大きくなってたのを遊んでましたが。でも、年頃の子どもや、周りにしたらショックなんでしょうね。

精巣摘出は言われませんでしたが、男性ホルモン補充療法や、性腺刺激ホルモン補充療法については治療の選択を迫られましたね。というか、半ば強制に近いかたちでの治療の選択でしたが。男性らしくなるためには、どうしてもこの薬を注射(注:男性ホルモンは基本注射しかありません。女性ホルモンは飲み薬や貼り薬があるんですけどね)しなくちゃいけないというすごい圧力がありました。

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