トルコ・エジプト旅行記 2012/9/12前編
いくら快適な夜行バスといっても、やはり椅子で寝るのはしんどい。
何回も夜に目を覚まし、痛みを覚えさせない体勢を探した。
起きると、バスはネヴシェヒルに到着していた。
その後、バスを乗り換えてカッパドキアの町、ギョレメへと向かった。
空高く上がる気球が、カッパドキアに来たことを感じさせてくれた。
ギョレメの小さなバスターミナルに到着。
エージェンシーの人は、着いたらお前を迎えに来てる奴がいるから、って言っていた。
しかし、誰もいない。予定よりも少し遅めに着いたのにいない。
おかしいなー、と思いつつそこらへんにいた韓国人とお話をしてた。
思ったより盛り上がり、時間が結構経ってしまった。
気づくと、その韓国人も
「私の迎えが来たから、行くねー。またねー」
みたいなことを言って消えていった。
そういや、俺の迎えはどうなっている。今日はレッドツアーに朝から参加する予定なのに、このままだと置いてかれちゃう。
待っていても仕方ないと思い、観光客のインフォメーションセンターに行った。
俺「どうも。迎えが来ないんですけど」
観「どこの迎えだ?」
俺「わからないんだよね。これ見て」
旅の行程が書かれた紙を渡した。
観「あー、ここね。ここから歩いて5分だよ。道は・・・」
俺「場所はわかった。ありがとう。でも、迎えに来てるはずなんだけど」
観「知らないよ。行くか待つかしてみれば?」
こいつの言うのもごもっともだと思い、直接エージェンシーに向かうことに。
本当に、歩いて5分くらいのところにあった。辿り着くと、日本人が2人いた。
エ「どうした。なんだ?」
俺「ここのツアーに俺申し込んでるはずなんだけど」
エ「オッケー。座って」
紙を渡すと、何なく確認できたようだった。
あそこで待ってたら、一生俺はツアーに参加できなかったんだろうな、と思い、やっぱ自分から動かないと、なんて大袈裟にこの出来事を解釈した。
そして、そこにいた日本人の方と話す。たいきさんと下さんという方だった。
ちなみにカッパドキアの思い出のほとんどはこのたいきさんと一緒に作られた。
程なく、ツアーのバスが到着。
レッドツアーのスタートだ。
まず最初にここに到着、ガイドが何やらカッパドキアの歴史などを話してくれた。
ただ、日本でもあんまりこういう説明に興味を持てない俺は、ただひたすら景色を眺めてた。
そして、15分程度のフリータイムになり、景色が良さそうな丘へ勢いよく駆け出した。
自分が今地球に立っていることに対して猜疑心を抱くくらい、ぶっ飛んだ景色だった。
どうやって削られたとか、誰があそこに穴を空けたとか、そんなことはどうでもよく、ただ目の前のスケールに圧倒された。
15分が過ぎ去り、バスに戻る。走り出したバスは、岩窟教会へと連れて行ってくれた。
9月は、ハイシーズンで観光客まみれだ。どの教会に入るのにも長蛇の列に並ばなければならない。
正直、暑いし、待っているのが非常に面倒くさかった。完全な観光客になってしまっている自分にも嫌気がさした。
ガイドさんは、イライラし始めるツアー客を見て、なんとか楽しませようと頑張っていた。
何人かは、「待ってらんないから、入り口で待ってる」といって離脱していた。
あんまり写真撮らなかったから、このくらい。
かなり長い教会見学を終えて、バスに戻った。
すると、2人ほどツアー客がいない。ガイドさんも困ってた。どこいったー?っていう状態だったが、程なくしてバナナを片手に登場。
集団行動ができないんだろうなって思った。外国人は日本人と比べるとできない方なのかなって思ったが、時間などをしっかり守る人ももちろん存在する。
カテゴライズは、穿った見方を俺にいつでも提供してくれた。
次に、有名らしき岩を見に行った。
見た瞬間に、ち○こだ!と思った。下さんも笑ってた。しかし情けないち○こだぜ、とか言いながら、バスに戻りお待ちかねの昼食へと向かった。
そう、俺はお金を2万円失くしている。その前の日は、ホテルの質素な朝食だけで、その日も何も食べてなかった。さらには、夜ご飯は削ろうと考えていた俺にとっては、とても大きな意味を持つ昼食だった。
バイキング形式でありますように、神様。と願いを込めてたおかげもあり、見事な食事が出てきた。
もちろんここでの、見事という言葉は、料理の質ではなく、量を指している。
サラダに、スープに、鶏肉に、ライス。食いまくった。何回もおかわりしにいった。胃がちぎれ、十二指腸が詰まる気がしたが、フードファイターモードの俺には関係なかった。
あまりに食べていたため、たいきさんや下さんが質問を投げかけてきた。事情を説明すると、夜ご飯くらい奢ってあげるよ!学生でしょ?、というすさまじく優しい言葉を投げかけてくれたため、食事を切り上げた。
その後、そのレストランに併設されていた、ジュエリー工場を見学。
そして、もちろんジュエリー工場の人たちの営業が始まる。
ジュ「安いよー?彼女とかいないのー?買ってあげなよ」
何故かいつも俺がターゲットにされる。金持ちには見えないから、気が弱くて買ってしまいそうと見られてるんだろうなと考えた。
実際、宝石はどれも綺麗だったが、そもそも金がない俺には買えない。当たり前のことだ。何故か悔しかった。
店の外まで俺に営業を仕掛けてくるトルコ人。しつこいと思いつつも、なんとか振り切り、バスに乗り込んだ。
バスは次なる場所へと走り出していった。
続く
昼飯を食べた、洞窟レストラン
そこにいた子猫たち
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?