見出し画像

1on1とは何か

1on1コーチングや対話によるマネジメントが話題に上がることがかなり増えています。同時にキャリアコーチングやキャリア面談などが上司の責任になることも増えています。
しかし、どれぐらいの人が本当の意味での1on1コーチングやキャリア面談をきちんと提供できているのでしょうか。

「1on1の目的はメンバーの自律的な成長の支援」であること。
そもそもコーチングの主役はクライアントである部下であること。

これを理解しどのように体現すべきかを分からないまま行うと、逆に部下の可能性を潰すことにつながりかねないのです。

1on1がうまくいかない根本原因

1on1は誰のために行なっているのか

友人が会社で1on1が開始されたと喜んで連絡してきたことがあります。
その3ヶ月後、「1on1コーチングなんて大嫌いよ」と食事していた際に言い出しました。
あんなに喜んでいたのにと思って話を聞いていたら、「あれ?」ということばかり・・・。

「結局、私に『頑張ります』って言わせたいだけ」
「結局、仕事量を増やしても納得して動けよって思って言っているだけ」
「私のキャリアとか成長とかって言葉を使いながら、自分が思うように動かしたいだけ」
「私の仕事の状況を把握しているとは思えない」
そんなネガティブな言葉ばかり口からこぼれます。

「それは、コーチングではない」と言ってしまいましたが
彼女の失望は大きく、明日も1on1の日だから会社に行きたくないなとこぼしていました。

こうなってしまうと、コーチング機能するために必要な信頼関係さえ築けなくなってしまいますね。

コーチングスキルを誤用する怖さ

コーチングスクールで学んでいた際に
コーチングスキルを表層だけ理解することで活用すると
「人を誘導する」可能性があると言われたことがあります。

相手が思うように行動しない(回答しない)と
「相手をコントロールしてしまおう」
「自分が解決してしまえ」
という自分の感情が気づかずに行動してしまうことは誰でもあります。
相手に関心がないという人でない限り、
ニュートラルでいることは訓練しないと難しいのだと思います。
「人は感情の生き物」だからです。

しかも、大抵の日本人は「ありたい姿」を考えるのが苦手です。
だからこそ、前向きなありたい姿、そこへの前向きなアクションプランは出てきにくいのです。

結果、下記のような方向に行きやすいですよね?

  1. ありたい姿や目標設定に辿り着けず、アクションプラン(解決策)・To DOについてばかり質問します

  2. 上長自身が言って欲しいと思っている「あるべき姿」(上長にとっての『正解』)に誘導尋問をします

  3. 上長自らがメンバーの悩みを解決しようとして、情報収集の質問(コーチのための質問)や仮説検証の質問ばかりします

  4. 
「なぜ・なぜ」と、原因論型の質問で追い詰めてしまいます(『なぜ』が多いと人は思考停止になる傾向もあります)

この4つのパターンに入るともうその1on1では
クライアントである部下から何も引き出すことはできなくなってしまうでしょう。

1on1がうまくいくか行くための条件

ベースを整える

一つには上長として今日は話しているのか、コーチとして話しているのかを明確にすることでしょう。
上司という立場であれば面談は仕事の進捗確認や指示で構いません。
しかし、コーチであるならばコーチングマインド(「クライアントの最大の理解者であり、成長支援者であるというマインド」)で面談に臨まないといけません。クライアントの可能性を信じ、誘導も解決もしてはいけないのです。
クライアントである部下も一緒に探し出し言語化した「ありたい姿」に向けて自分の決めたアクションプランに前向きに取り組む姿勢でいてもらうことを約束することが必要です。

そうしてベースを整えた上で、守秘義務を守り心理的安全性を約束した上で始めることが必要ですね。

マインドセット

  • 「ありたい姿」を言えない部下はどうすればいいのでしょうか。

  • 「ありたい姿」を聞いているのに、したいことやしたくないことばかりになるのはどう対応すればいいのでしょうか。

  • 1on1で部下やメンバーに『言わされ感』がない形で行動目標を立てさせるにはどうすればいいでしょうか。

  • 前向きなアクションプランを引き出すことができない時はどうすればいいのでしょうか

こんな声を上司からの質問で聞いたことがあります。
しかも、メンバーからはポジティブな答えがなく、ネガティブなことばかりな時はどうすればいいのか、内心パニックになるとも聞いたことがあります。

誰もが未来志向ではないし、
日本人はどちらかというと振り返ったことから考える方が得意な人が多いので動揺してはいけません。
ありたい姿がない状態であることも受け止めいなければ、部下から引き出すこともできません。
そして不満はヒントでもあります。
「こんな働き方は、自分には合っていない」
「あの人みたいにはなりたくない」、
こういった言葉は、逆に言えば
「本当はこんな働き方をしたい」
「本当はこんな自分になりたい」という想いがあるということです。
ニュートラルに部下の思いを受け止め、共にありたい姿を探していくものだぐらいに大きく構えることが必要なのかもしれません。

続きは次の機会に。
続きを読んでみたいと少しでも思っていただけたなら、「いいね」をお願いします。

あとがき

この記事が誰かの何かの役に立ってくれて、最幸の人生への行動のきっかけになってくれればと思います🤗
もしよろしければ、フォロー等いただければ幸いです。

個別説明会や無料体験コーチングを行っております。
もし興味を持ってくださったならば、ホームページの個人向けサービスのページもご参照ください。

ご不明な点やお心配なことがありましたら、下記よりお気軽にお問合せください。
お忙しい中、読んでいただきありがとうございました。