表情からわかること。
ワクワク。
ドキドキ。
日常の中では埋もれがちな、これらの感情。
それらに出会えた時、人は充実感や満足感を感じるのかもしれない。
*
昨日は小学生の子どもと一緒に、葉山の海へ。
感染症や台風の影響で7月から何度も延期や中止をくりかえし、海に行けるとしたらこれがラストチャンス。天気予報は非常に微妙だったが、ギリギリ実施することができた。
今回は、海のアクティビティに専門性を有する団体と協力して実施。海の活動はリスク管理がとても難しいため、大変安心感があった。
午前中はシーカヤック。
浜辺から漕ぎ出し、近くの半島を目指す。
「あそこまで漕いでいくんだよ」
現地のスタッフがそう説明をした時の、子どもの表情が忘れられない。
「えー!」
「まじか」
「ほんとに!?」
”ワクワクする瞬間”の表情を、見た気がした。
行けるかなぁというちょっとの不安、でもそれを上回るような期待が織り交ざったような表情だった。
こういう表情、いいよなぁ。
なぜだかとても好きなんだよなぁ。
慣れていない子どもが多いはずなのに、みんな漕ぐのが上手。
私は小3、小5の女の子と3人乗りのカヤックへ。
乗りながら写真も撮らなければいけないため、一人あたふた。
一方子どもはとても落ち着いた様子で、方向転換もバッチリ。私が写真撮影でパドルを漕げない間も、うまくコントロールしてくれていた。子どもの習得能力に、感心させられた。
午後はスノーケリング。
スノーケル用のマスクをつけて、潜りながら進む。
透明度は高く、いろいろな魚の群れを見ることができた。
夢中になる、というのはこういうことなのだろう。
みんな海に惹きつけられていた。
寒くて震えていた子もいたけれど「もう上がる?」と聞くと、「まだ入りたい」と海から離れようとしない。
海って、本当に楽しいよね。
「ねぇねぇ、今日の中で何がたのしかった?」
「今やったやつ(スノーケリング)。あ~でも午前中に乗ったふねみたいなのも楽しかったなぁ」
終わった後、子ども同士の会話が聞こえてきた。
自然にそんな話題が出るほど、楽しかったのだろう。
帰りの電車でぐっすりと眠る表情から、心地よい疲労と充実が得られたのではないかと感じられた。
それは大人にとっても同じだ。大自然で過ごした一日は、日頃のモヤモヤした気持ちを切り替えさせてくれた。
この夏はなかなか出かけられなかった子もいただろう。そんな子どもたちにとって、今日という日が思い出に残る一日になってくれたらと願う。
今年の海はこれでおしまい。
また来年も行けるといいな。
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