秋の空時計 #毎週ショートショートnote
ムカムカする胃、ガンガンする頭。
…完全に二日酔い。
僕はベッドの中から、部屋の中心にある柱を見た。
「17時か…」
柱にはブルーの時計が掛かっている。
彼女から貰った。
…いや、正しくは元カノに作ってもらった時計か。
…思い出した。
昨晩、突然に別れを告げられたんだった…。
他に好きな人が出来た。
価値観が合わない。
一緒にいる意味がわからなくなった。
って、わかりやすい理由ならよかった。
『時計の勉強のためにスイスに行く』
だってさ。
『そっか…』