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美術館巡り

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文学にまつわるテーマで美術館を巡った様子をアップしていきます。
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#散歩

熊谷守一美術館を巡って(東京都・豊島区千早)

<美術館紹介> 画家・熊谷守一氏の旧宅跡地に建てた美術館。1985年に熊谷守一の次女である榧氏が開館し、2007年より区立美術館として運営。守一氏の油絵、墨絵、書が展示されています。明るく、細部描写の簡略化を追求したフォービズムの画家と位置づけられていますが、作風は徐々にシンプルになり、晩年は抽象絵画に接近して「画壇の仙人」と呼ばれました。その頃の傲岸不遜な青木繁氏と、彼だけは親しかったそうです。 『絵なんてものはいくら気をきかして描いたって、たいしたものではありません。

大倉集古館を巡って(東京都・港区虎ノ門)

<美術館紹介> 大成建設や東京経済大学などを興した実業家・大倉喜八郎氏が収集した日本・東洋の絵画、書跡、彫刻、陶磁器、漆工、金工、刀剣、能面、能装束、考古遺物と中国の古典籍を収蔵・展示するため、1917年に邸宅の一角で開館した日本最初の私立美術館です。 関東大震災で一時休館を余儀なくましたが、1928年に建築家伊東忠太の設計による耐震耐火の中国風の展示館で再開。横には大倉氏が創設したホテルオークラ。ちなみに大倉氏は帝国ホテルの創設者でもあります。 <訪ねた日> 202

菊池寛実記念 智美術館を巡って(東京都・港区虎ノ門)

<美術館紹介> 実業家であった菊池寛実の三女である菊池智の現代陶芸コレクションを一般公開することなどを目的として2003年に開館した美術館。明治・大正期の資産家・千葉亀之助氏の邸宅を菊池寛実氏が引き継いで竣工。美術館敷地内には国登録有形文化財となっている大正時代の洋館「菊池寛実記念智美術館別館」が建っています。下の写真で右の建物が別館。左が美術館になります。 ゆえにレトロでモダンな造りをしています。東京の虎ノ門と六本木一丁目の間、ホテルオークラ東京から程近くにあり、現代陶

アーティゾン美術館を巡って(東京都・中央区京橋)

<美術館紹介> 1952年、東京・京橋に新築されたブリヂストン社のビル内に石橋正二郎氏が開館したブリジストン美術館が、2015年からビルの建替えに伴ない長期休館。2020年1月18日に再開館にともない名前を変更しました。 アーティゾン「ARTIZON」はアートとホライゾン:地平を組み合わせた造語で、英語をベースにすることにより国際性を意識したようです。日本の近代絵画に加えて、西洋美術のコレクションも19世紀後半のフランス美術作品を中心に、印象派や20世紀絵画がたくさん展示

東京国立近代美術館を巡って(東京都・千代田区北の丸公園)

<訪ねた日> 2020年6月23日 <美術館紹介> 横山大観、菱田春草、岸田劉生らの重要文化財を含む国内最大級のコレクションをもつ、日本最初の国立美術館。日本が近代化を成し遂げた激動の時期の作品が楽しめます。明治時代後半から現代までの近現代美術作品を随時コレクションし、常時展示した初めての美術館でもあります。近くには皇居や、北の丸公園、千鳥ヶ淵など、四季の移ろいが体感できる豊かな自然や、東京国立近代美術館工芸館や科学技術館などがあり、目だけでなく心も体も、そして頭脳も存

東京ステーションギャラリーを巡って(東京都・千代田区丸の内)

<訪ねた日> 2020年6月21日 <美術館紹介> 1988年に開館。2006年から東京駅の復原工事に伴い一時休館して、2012年秋、復原工事を終えた駅舎内にてリニュアルオープン。「近代美術の再発見」「現代アートへの誘い」「鉄道・建築・デザインとの出会い」を掲げ、国内外を問わず、近代美術を中心に、鉄道、建築、現代アート、デザインまで幅広いテーマで展覧会を開催。駅舎の構造を露わにしたレンガ壁の展示室と、ユニークな展覧会で親しまれています。 東京駅丸の内駅舎が、辰野金吾さ

三の丸尚蔵館を巡って(東京都・千代田区丸の内)

<訪ねた日> 2020年6月6日 <美術館紹介> 皇居の中にある、皇室に代々受け継がれた絵画・書・工芸品などの美術品類を管理する宮内庁直轄の美術館です。一般に公開する目的をもってに、皇居東御苑内に「三の丸尚蔵館」が開館。収蔵品には、江戸時代以前から禁裏に伝来した品のほか、帝室技芸員に任命された美術家の制作した作品、焼失した皇居の明治宮殿で使用されていた調度、装飾品類、明治以降に旧大名家、旧摂関家や財界人等から皇室に献上された美術品などが展示されています。なんと入場料が無