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見えないものを見るために ー札幌日記4ー

札幌での写真祭に行くための荷物に何故か登山靴。住んでいる会津近辺も山だらけなのに、普段なかなか時間を作れず登れない。札幌では時間あるだろうと、山に登ることを決めていた。

札幌から近くて日帰りで…と調べて「札幌岳」に決める。標高1297メートルで、札幌の街が一望できるとある。天気は上々。

レンタカーの貸出開始が8時なので、登山口から登り始められたのが9時半。登山には遅い時間だから駐車場いっぱいかもという心配もあったが、車は6台くらいしかない。札幌から1時間の山にこれしか登山客がいないということは…?時期がやはり遅すぎるということなのか。

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なるほど、市内は今紅葉真っ盛りだけど、登山口まで来る途中からすでに木々の葉っぱは落ちていて、もう冬の姿。

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心配したほど寒くなく、登山道もきつくなく、軽快に登る。が、登り始めて1時間ほど、だんだんと地面に雪が現れる。昨日も今朝も晴れのはずなので、数日前の雨の日の降雪だろうか。登るにつれ雪は多くなっていく。登山客が少ないのも納得です。

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丸裸の木々が覆う山肌も美しい。北海道の特徴なのだろうか、山頂までずっと笹が生い茂っている。後半から急に勾配がキツくなり、息が切れる。なんとか3時間弱で頂上に着いた。

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朝は快晴だったのにガッツリの曇り空。でも景色は360度美しい。山の天気はわからないので、雪が降ったら大変と思い、いそいそと山を降りる。

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「なぜ、山にのぼるのか。そこに、山があるからだ」とは、登山家のジョージ・マロリーの有名な言葉。私は登山家でもなければ、登山愛好家ともいえないほど体力もないし登山もしていない。でも、やらなくてもいい苦労をしてでも、何かが見えるかもしれないと思うから登る。山に登るというのは比喩で、未だ見えないものを見るために撮りに行き、作り、見せるという行動をしている。それは写真家っぽいのでしょうか。写真家の皆さんはどうですか?


(了)


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