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【エッセイ】光と影

歳をとっていろいろなモノの見方が変わってきた。
その中で「影」を見る時の気持ちが変わってきてることに、最近ふと気がついた。



子供の頃

僕は影をみると何となく怖いという気持ちがあった。
自分の動きにぴったりと合わせて動いてくる嫌なやつ。
長くなったり短くなったり、黒くて透き通っている、なんとなく不気味なもの。
だから影絵とかもストーリーが入ってこなくて、先入観として怖い印象を持っていたりした。あとは心霊番組で「影のあたまのところが消えていたんです!」とかいうシーンだけ鮮明に覚えていたり……
子供の頃の僕にとって、影はなんとなく怖いイメージが強かった。


大人になり

この前、晴れた朝の散歩中に公園でふと自分の影が目についた。

朝日が差し込む中、少し冷えたきれいな空気越し路上に映る自分の影。
あたまのところがちっちゃくて足が長くて本物の僕よりもスマートな感じ(笑)
ぼんやりした木々の影の中に僕の影がくっきりと浮かびあがっている。

なんとなく不気味なものではなくて
少し背伸びして頑張っているいまの僕のようだった。

光があるから影ができる。
光に照らされているときだけみえる
もう一人の自分。

そう考えると
影は自分の心の分身みたいだ。


自分の心に光を照らし
自分の心を一歩はなれたところから見ること


その大切さを
影が教えてくれているように感じた。



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©️Mahalopine

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