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「できない」と「分からない」は違うと気づく

*この記事での「繊細さ」についてはこちら↓から*

「できない」との戦いの日々

事業をはじめて間もない頃は、

「うわぁ、どうしよう…」

という事態が日常茶飯事。

不安と、焦りと、申し訳なさと、悔しさと、
他にも挙げたらキリがないようなネガティブ感情と
戦っていました。


これまで聞いたこともないようなご相談内容に、
「うわぁ…どうしよう…」

全く伸びないサイトのアクセス数に
「うわぁ…どうしよう…」

不安と焦りであわあわして時間だけが過ぎていき、
「うわぁ…どうしよう…」


そして、決まって出てくるのは、

「なんでできないんだろう…」

という言葉と情けなさ。

凹んでしばらく何もできません…。



みなさんにも経験、ありませんか?



情けないったらありゃしないんですが、

実は、

「なんでできないんだろう…」

のほとんどは、

「やり方がわかりません!」

なんです。


そして、これに気づくと、

この先どうするか、光が見えてきます。



私がこのことに気づいたのは、

初めての「確定申告」の時でした。


全然、できなかったんです。


え?確定申告って税金のアレ?
初めてならできなくて当然では…?


…そう思うでしょう?


では、

経理実務を10年以上担当し、
青色申告の帳簿つけはお手のもの、
所得税の知識も豊富で、
申告書もたくさん作ってきた私が、

…と言ったら?


ちょっと、興味深くありませんか?(笑)



「分かっていない」ことすら分かっていなかった!?

一言でいうなら、

経理10年の私ですら初体験の連続でした

に尽きます。


会社では、

すでに決まった伝票の形があって、
チェック体制が整っていて、
データ入力や決算の仕組みがあって、
帳簿や書類の保管場所も決まっていて、

これらは自分で考える必要はなく、

最も大事な、
税法や会計規則の方に集中できていました。


ところが。

自分の事業となると、そうはいきません。


どんな伝票を使うか(使わないか)→ 決まってません
チェック体制 → ありません
データ入力や決算の仕組み → 持ってません
帳簿や書類の保管場所 → 考えてませんでした…

などなど…。


いくら経験があっても、
今まで当たり前にあったものが、ありません。

すべきことは分かっていても、
何をどう進めたらいいか分からないのです。


どうしたらいいんだろう…どうしよう。
あんなにやってきたのに、どうしてできないの…。

焦るし、凹むし、時間ばかりが過ぎていきます。


幸いだったのは、
確定申告は待ってくれないということです。

何とかするしかありません。

個人事業主向けのやり方を端から調べ、
税務署にも教えてもらいながら、

なんとか申告書の提出にこぎつけました。


そして、気づきました。



…できてるじゃん(笑)


「できない」ではなく、

今の環境でのやり方が「分からない」

だった。


10年以上の経験があっても、
個人事業主としては初体験ですから、

分からなくて当然のはず。

なのに、
なまじ経験があるばかりに、

自分が「分かっていない」ということに気づけず、

これが、
「できない」にすり替わっていたんですね。



「できない」のほとんどは「分からない」

「できない」「分からない」

どうしても混同してしまいがちです。


一度も経験していないことや、
やり方が分からないことまで

「できない」

勘違いしてしまうことが多々あります。


私の確定申告のように

山ほど経験したと思っていても、

立場や環境が変われば
初めての体験になる
のですから、

世の中には、

「分からない」ことの方が

格段に多いと思って良いです。


だから、

「できない」と思ったら、

まず、

「分からない」だけなんじゃないかと疑ってみる
良いと思います。


「できない」と「分からない」は大違い。

「分からない」であれば、
次にどうするかを考えることができます。


暗闇にがさしたように、一気に選択肢が広がります。


自分が分からない分、
分かっている人にやってもらうのもよし。

自分で調べて、やってみるのもよし。

分かっている人に教えてもらって、
やってみるのもよし。


自由に選ぶことができますから。


一つ、大事なことは、

「分からない」ことを全部分かろうとしないこと。


「分からない」という状態は、
人間にとっては「不安」に繋がります。

「繊細さ」を持つ方にとっては

神経を高ぶらせてあわあわさせてしまう、
大きな刺激ですから、

不安材料はできるだけなくしたくなります。


でも、
不安材料は探せばいくらでも出てきます。

ならば、むしろ、
“失敗”する準備 をしてみると良いかもしれません。


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