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長い話は伝わらない

私が今までの仕事から得た学びと考えの中に、
 【話が長いと結局伝わらない】
 【句点の少ない長文言葉は理解しにくい】
 【伝えたい要点は最大でも3つまで】

などがあります。

いや、アンタいつもnoteの文字数多くて記事めっちゃ長いやんけ、と思われた方。ハイ、すみません。おっしゃるとおりです。
もっと簡潔に書きたいのですが、なかなかまとめられないんです。

そんな私が言っても説得力に欠けるかもしれませんが、一応、日々思っていることや普段心がけていることを書いてみます。




①スポーツ指導は基本「百聞は一見にしかず」

私は体育科の四年制大学を出たのち体育館やジムなどで、スポーツ指導の仕事に12年間就いておりました。

その時にいつも大事にしていたこと。
それが、「百聞は一見に如かず」

例えば【スマッシュはどう打つか】を指導する時。
一番手っ取り早いのは、見本を見せることです。
そして、そのコツというかポイントを、多くても一度に3点までに絞って言うことです。

バドミントンは好きで、現在までずっと続けています。
シダマツペア可愛いよね。パリ五輪でも期待しています。

まずはスパァーーン!と打って見本を見せ、
 ①打点はこのあたり
 ②ラケット面の角度はこれくらい
 ③力を入れるのは一瞬だけ

この3点を意識して、みたいな感じで。

これが、同じことを言うにしても、欲張りすぎてポイントを全部伝えようと盛りだくさんで入れたり、句点のない長文になったりしてしまうと、結局全然伝わりません。↓↓↓

「スマッシュはしっかり半身でシャトルの落下点に入り、右足に体重を乗せて右肘を大きく引きましょう。左手はシャトルを掴むように上げ、打点は真上より前か真上のできるだけ高い位置で、ラケット面の角度はやや下向き・時計で言うと11時ぐらいの角度で捉えます。打点が真上より後ろぐらいのけぞらされたり追い込まれた時は、無理せずクリアなどで体制を整えましょう。
スマッシュは打ったあとの返球にも備えないといけないので体重移動もうまく使って振り抜きましょう。打った勢いで1・2歩前に出るぐらいにするとホームポジションにも戻りやすいです。
力の入れ方ですが、全力で打とうと最初から最後まで力を入れていると疲れやすくコントロールもつきにくいので、基本はラケットがグラグラするぐらい柔らかく握っておき、インパクトの瞬間だけグリップを握り込むようにして力を入れます。さあ、やってみましょう!」

どうです?
できる気、します? しませんよね。( ↑ 読む気すらしないはず)

何歳であれ、レベルがどのへんであれ、人間は一度に意識できる数は最大3つまでです。
1つや2つでも勿論いいのです。今日は・あなたは、コレだけ意識して打ちましょう!それができたら、来週はココを意識してやってみましょう、みたいに。

筋トレのベンチプラスにせよ、鉄棒の逆上がりにせよ、同じことです。知っている知識を全て伝える指導者が優秀なのではありません。
どういう順で、どういう段階を踏んで、どんな見本と言葉で伝えて上達へと導いていけるか、が最も大事だと思っていました。


②保育士の場合は「短い言葉で」&「何度も繰り返し」

保育士に転職してから、早11年。
今では、未就学児が相手です。長文言葉は理解できるはずもありません。

日々心掛けているのは、「短い言葉」「繰り返し」
特に、生活習慣というのは言ってすぐさま身に付くものではありません。とにかく根気が必要。何度も何度も。毎日毎回。

園庭(外)から部屋に帰ってきたら…
 「いちばん、手を洗います」
 「にばん、帽子を片付けます」
 「さんばん、お茶を飲みます」

給食を食べ終わったら…
 「いちばん、食器を片付けます」
 「にばん、椅子を元の場所に戻します」
 「さんばん、服を着替えます」

生活の流れは、絵カードや写真などで
視覚的に分かるように貼っておくと効果的


遊びでの約束事も同じ。やはりここでも最大で3つまでです。
例えば、サーキットあそびでのルールを伝えたい場合。
 「お約束はみっつね。」
 「ひとつ、並んでいるお友だちを抜かしません」
 「ふたつ、やっているお友だちを押しません」
 「みっつ、反対まわりをしません」
などです。

身体を動かす遊びでは特に、衝突等による怪我はできるだけ避けたいので。とにかく安全第一です。事故防止は大人の責任。
繰り返し伝えるうちに浸透していき、子どもたち同士でも注意し合うようになっていきます。


③声による話(聴覚)より、視覚的認知が優位

多くの人が、視覚的認知が最も優位だと言われています。
聴覚・体感覚による認知よりも。
つまり、ダラダラと長い話をされても、ほとんど印象や記憶には残らないんですよね。夏休み前の校長先生の話のように。

スピーチって、高度なスキルが必要なんです

有名なスティーブ・ジョブズの『伝説のスピーチ』でも、「今からお話しするのは、たったの3つです。ひとつは、~~。ふたつめは、~~。」って言ってましたよね。
やはり、声による話だけで何かを伝えるには、3つが限界なのです。

では、4つ以上を伝えたい時はどうすればいいのでしょう?
その答えが、【視覚的認知】を使うことです。
目で見てわかるように、板書する・貼りだす、資料を作る・PowerPointで説明する、等。
学校での授業や、ビジネスでのプレゼンがそうですね。

note記事の目次もだいたい3つまでにしています

アインシュタインの名言にも「6歳の子どもにわかるように説明できてこそ、本当に理解したと言える」とありました。

話で人に何かを伝えることは、経験とスキルを必要とします。
相手がまだ読み書きもできない幼い子どもであれば、なおさらです。
逆に言うと、幼児にも理解しやすい伝え方を身に付けることは、誰にとっても分かりやすい話し方ができることになります。

私がふたつの職種を長く経験してきたからといって、満点の話し方や伝え方ができているかと言えば、いえいえ、まだまだ全然なのですが。
それでも、気づきや心がけを大事にして、これからも意識し続けることで、自分もさらに成長していけるのではないかと思っています。

【長い話は伝わらない】ってタイトルでこんなに長々と書いてしまうあたりにツッコミどころが満載ですが、最後まで根気よく読んでくださった方、ありがとうございました。

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