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日々、ヒビ。

私は、何故復職したいのか。

「復職したいと思ってる?」
このシンプルな問いにすら答えに窮した。

休職から1年以上が経過した今、
復職に向けた準備をしている。

けれども、元のような働き方が出来なさそうだ、
ということは何となく感じている。
同じことの繰り返しになってしまうから。

人流が戻り、スーツ姿の人々が闊歩する街では、
怠けている訳でもないのに、不安が増大する。


これまでは、復職する為に何をすればいいか、
ばかり考えてきた。
活動記録シートをつけたり、
薬の飲み方を試行錯誤してみたり。

それが間違っていた、とは思わない。

でも、根本的な問題から逃げていたような気がする。
昨日卵を落として割った。
動揺しながら床を拭いて除菌した。
「復職したいと思ってる?」
その言葉が何度もリフレインする。

卵のヒビが割れたら、ぬちゃっとした
私の中の問題が飛び出してきたような気がした。


家のベッドでひとり横になってぼーっとしていると、
猫①がきて横でくるんと回って丸くなった。
続いて猫②が鳴いた。
(起きたよー、遊べー)と言っているかのようだった。


あ、私は猫を食わせていく為に働くんだった。


危うく忘れそうになっていた。



私は、私の大事な家族の為に、
復職しようとしていたんだった。

それを思い出したら勝手に身体はベッドから出ていた。
やるべき事はこれじゃない。


復職までの道のりは思った以上に長い。
だからまた、岐路で立ち止まることになると思う。

でも、立ち止まって考えることは悪いことではない。

この経験を活かして、
小さなことからでももう一度やり直せればいい、
と今は思っている。

2021.10.13 備忘録
とい