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【保育の場から】人見知りの不思議

生後6カ月~12カ月くらいの間に始まり、2歳くらいには落ち着くといわれる、いわゆる人見知り。
いつも一緒にいる人たちの顔を覚え、そうではない人を判別することができるようになるという、人間として素晴らしい進化の過程。
「え、おまえしらない!おまえ誰だよ!?」と泣くわけですね。
安全に生きていくための本能といってもいい。

個人差がとても大きいのも特徴的。
おや?という人見知りの仕方に遭遇することも多く、不思議です。

慣れている担任が帽子をかぶった。三角巾をした。
お茶を飲むためにちょっとマスクを外した。
こうしたことで泣いた事例、身近で聞きました。
別人認定をされたんだな…と思うと、空港やスマホの顔認証を思い浮かべます。

私は普段は一時保育室にいますが、業務の都合で通常の保育園エリアにお手伝いに行くこともあります。
そうすると、人見知りの洗礼に必ずといっていいほど遭います。

あ、ちょっと大丈夫になったんだな、笑顔見せてくれた!と感じても、油断は禁物。
子どもの心を想像で代弁しますと…
さっきはよかったけど今はなんか怖い。
それ以上は近寄らないで。
眠いときはより安心できる人がいいの。
そのあやし方だとなんかイヤ。
……みたいなところでしょうか。
距離を詰めるのもあせらずゆっくりと、です。

状況が違うとダメ、みたいなこともあります。
園庭ではよく遭遇していて、いつも近寄ってきて笑顔で接してくれるのに、その子のクラスに顔を出すと無理。
窓ガラス1枚隔てたところからなら笑顔で手を振ってくれるけど、部屋に入ると無理。

それぞれのお子さんに、心のなかのボーダーラインが存在しているのでしょう。

まぁ、一時保育室にいるくらいなので、人見知りされることには慣れっこです。
あとは全神経を集中して、その子と仲良くなれる方法を探りながらじりじりと距離を詰めていくのです。

そんなに悪いやつじゃないよ、安心して、あなたが好きだよ、仲良くなりたいと思っているよ。。。
日々メッセージを送りながら、お子さんたちの笑顔を見るために精進します。

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