【保育の場から】愛してたって、イラッともするさ
保育士として働いていて、子どものことが好きだし子どもたちと遊ぶこと話すこと一緒に過ごすことが好き。
とはいえ、たまに少し不安になることがあるんです。
私って本当に心の底から子どもが好きでいられているかしら、と。
本当に子どものためになれているかしら、と。
小児科病棟で働いていたときのこと。
看護師さんたちと話したことがあります。
たとえば機嫌が悪くて大暴れする子に四苦八苦して対応しているとき、
抱っこから下りられず、さらに立ち姿勢の抱っこしか安心できず延々泣き続ける子をずっとずっと抱っこしているとき。
「あーあ………」とぐったりする自分を省みて、
「私って本当の本当には子どもが好きじゃないのかもしれない」と思ったことがある、と。
だいたい私が話した相手は、そう考えたことがあると言っていました。
もっと慈悲の心で、しんどい子たちを包み込まないといけないはずなのに…
さらに、こんなことを言う方もいました。
「この先自分の子どもを持つときが来るとして、私は本当に子どもを叩いたりしないでいられるかなって怖くなることがある」。
お仕事なら、こんなふうに大変だったとか、どうしたらいいかなとか、愚痴ったり相談する相手がいる。
でもこれが、子どもとふたりきりの家の中だったら?
これが毎日毎晩続いたら?
……それは、だいぶ精神的に追い詰められるんじゃないかしら。
そんな話をしていると、ベテランさんが声をかけてくれました。
そうやって自分を省みることができていて、そういう可能性があるかもしれないことを怖いと感じられている人のほうがなんか安心じゃないか、と。
少し気持ちが楽になりました。
どんなに愛情があったって、あーあ困ったなぁと、しんどく感じる瞬間は誰しもあるはず。
ウキー!なんだよコンチクショウ!と感じることだってあるでしょう。
だけど、そうやってイラッとする自分を責めていたら、もっとしんどい。
自分を責めてしまうと余計に、いいことのほうに目が向けられなくなる。
ウキー!と思ったけど、なにその笑顔可愛いズルイ!とか
なんだよー!と思ったけど私にギュッて抱きついてきてなにこの気持ち、尊い…とか。
意外とちょっとしたところで、イライラが吹っ飛んだりするんですよね。
それも余裕があってこそ。
あまりにしんどくなる前に、他者の力を借りてほしい。
親族が頼れなければ、ベビーシッターとか一時保育もありますよ。
大丈夫。
イラッとしたって、当然です。
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