見出し画像

旅先では「迷子」になった方が、絶対にいい。

僕は「迷子のプロフェショナル」だ。

たぶん僕は、一般的な人よりも「迷子」を多く経験していると思う。
また、「迷子」というモノに魅力を感じているひとりである。

僕の迷子経験は、ほとんどが "旅先" にある。

僕は、18歳で単身ニューヨークへ、19歳でアメリカを横断し、20歳で世界一周の旅へ。
約35ヵ国をわたり、約11,000km (およそ地球一周の4分の1) をヒッチハイクで移動しながら、約80世帯に方々のお家に泊めてもらった。

そんな旅の中では、数えきれないほど「迷子」になった。

今回は、そんな僕が思う「旅先で迷子になった方がいい論」について述べたいと思う。
本論では「迷子のなり方」「迷子の楽しみ方」「迷子が生みだすモノ」の三部構成でお届けしようと思う。

※もっと迷子になってる方がいたら、すみません。


迷子のなり方

まず「迷子になった方がいい論」を述べるにあたって、「迷子」にならなきゃいけない。

たったのツーステップで、簡単に「迷子」になれる。

① Google map はなるべく見ない。
旅先では、基本的にマップを見ないでほしい。
具体的なルートや、所要時間が分かり切ってしまうと、プレッシャーや焦りを感じてしまうからだ。

もし確認するならば、"だいたい" にしよう。
方角、中継する町の名前、目的地の名前、を覚えるくらいだ。

② 迷子らしく振舞う。
まずは、あなたの顔の筋肉に集中してほしい。

①眉尻を下げる
②目を細め
③口角を下げる
④あたりをキョロキョロする

これで「迷子」の完成だ。


「迷子」の楽しみ方

「迷子の準備ができた!」という人「、「迷子」を楽しむ、3つの鉄則をお伝えする。

① 「予定通りにはいかない」を理解する。
旅先というのは「想定外」が起こるモノだ。
特に「迷子」になると、「想定外」しかない。

・目的地に着けなかった
・予定してた到着時刻を過ぎてしまった
・予定とは違う場所に来てしまった

こんな「想定外」が、畳みかけてくる。だからこそ、まずは「予定通りにいかない」ということを理解し、肝に銘じてほしい。


② 「想定外」に身をゆだねる。
基本的に「想定外」というのは、"ネガティブ要素" が強い。精神にプレッシャーやストレスを感じさせるモノであるからだ。
しかし、いちいち「旅先の想定外」にストレスを感じていたら、楽しむことなんてできるだろうか。

だから、「予定通りじゃない」や「思ってたのと違う」という感情には、サヨナラを告げよう。
あまり深く考えず「なるようになるだろう精神」で身を委ねてみてほしい。

① 人に道を尋ねる。
最後は、マインドではなく、実践的なことである。

「迷子」は、誰かに道を尋ねるところから「物語」が始まる。
しかし、意外とここのハードルが高い。
だが、少しばかり勇気をふり絞って「ここに行きたいんです!」「この辺にいい場所ないですか?」と言ってみよう。

※「いきなりは声をかけるのは、少し勇気がでない」。そんな方におススメなのは、「店員さんに尋ねてみる」だ。
スーパーのおばちゃん、飲食店のお兄さん、などなにかを買ったついでに尋ねてみよう。それを繰り返して、「尋ねる」ハードルをクリアしよう。


「迷子」が生みだすモノ

「迷子を楽しむ準備ができた!」という人へ、
最後に「迷子になると何が得られるのか」「どんないいことがあるのか」というメリットについてお伝えする。

大きく3つである。

① 運命的な出会いが増える。
「迷子」
は、色んな出会いを生みだしてくれる。

人に道を尋ねることも出会いであり、誰かが声をかけてくれる出会いもある。そして、ここでの最大のポイントが、道を尋ねた相手が誰かと繋いでくれる「橋渡し」がたくさんあるということだ。

ひとつの出会いをきっかけに、
たくさんの出会いが生まれるのだ。

(例)僕は、タイで道を尋ねたことをきっかけに、タイの大御所女性シンガー  Jennifer Kim(日本でいう"和田アキ子"レベル) とサシでご飯を食べることとなった。


② 思いもよらない絶景や魅力に出会える。
もし尋ねた相手が、地元の人=「その町のプロ」の場合、本当の「絶景」「魅力」を知っている。

そういう人たちは、観光地化されてしまった「絶景」や、ブログ記事に載っているような旅行者向けの「レストラン」ではない、
現地の人が愛す「秘境」や、地元民の並ぶ「ローカル店」を教えてくれることが多い。

もしあなたの本質的な目的が、「有名なインスタ映えスポット」に行きたいのではなく、「本当にその町を楽しみたい」のであれば、地元の人を信じて任せてみて欲しい。

きっと自分ひとりでは辿り着けなかったような、素敵なところに出会うことができる。


③”未知の自分”に出会える。
「想定外」
というのは、"自分で判断する領域の外側" へ連れ出してくれる。

自分では決して選択しなかったであろう場所や行き先、食べ物に出会える。そこには「自分ってこんなのも好きなんだ」とか「これ意外と好きな味だ」など、"自分の知らない自分" が隠れていたりする。

また、ひとりの人との出会いや受け入れてくれた人々によって、自分の価値観を左右したり、人生に大きな影響を与えたりすることもある。

旅先での体験は、きっと「未知の自分」を教えてくれる。


最後に

僕は、あらかじめ決まっていた「フィクション作品」のような旅もいいと思います。
しかし、やっぱり、想定外や出会いで溢れる「ノンフィクション作品」のっような旅の方がいいと思います。

「旅先で起こる全ての”想定外”を、心で楽しむ。」
旅の本当の楽しさは、「迷子」の先にこそあるのかもしれません。

“Shall we “MAIGO”?”

この記事が参加している募集

#休日のすごし方

54,744件