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第128回 「オンラインサロンが無かったら救えなかった人がもっと増えていた」~コロナの時も、度々起こる地震や豪雨でも、フェイクニュースに振り回されず、速攻で確かな支援ができるコミュニティーとは

西野亮廣が災害発生と同時に動き、“自分ができる範囲の”サポートを速攻でできる理由とは?「災害とコミュニティー」の話

今日は【災害とコミュニティー】というテーマでお話ししたいと思います。

今自分が、被災地に対してできること


2024年は年明けから胸が締めつけられるようなニュースが続いていて、「自分に何ができるだろう?」と考えさせられます。

きっと、皆さんも同じ気持ちではないでしょうか?

ただ、「被災地に千羽鶴を送る」といった明らかな間違いはあるものの、「これをやれば絶対に間違いない」という正解がないのも事実で、(被災された方に迷惑をかけない形で)どんなに小さなことでもいいので、SNSの情報をシェアするだけでもいいので、一人一人がやれることを探して、やるしか無いんだろうなと思います。

僕自身、東日本大震災や、西日本豪雨や、熊本地震といった天災が起きた時は毎度いろんな形でサポートをさせていただいているのですが、「じゃあ、その対応が100%正しいか?」と聞かれると、「はい!」とは言いきれなくて、「もっと良い方法があるのかもしれないけれど、今の僕が出した答えはコレです」としか返せない中で、自分の非力さを思い知りながら、手探りでサポートさせていただいています。

そんな中。
今海外にいる自分が、今回の「令和6年能登半島地震」で何ができるかを考えたのですが、まずは「情報を集めて、共有すること」が一つ。

僕のオンラインサロンメンバーさんの中にも石川県の方がたくさんいらっしゃいますので、その方々から現地の情報を吸い上げて、僕が直接対応できることであれば僕が対応して、たくさんの人に共有した方がいいことであれば随時共有させていただいております。

「オンライン共助」みたいなこと


今回の震災で被災されたピアニストの西村広文さんのクラウドファンディング(オンラインコンサートのチケット販売)が無事にスタートしまして、すでに、2100名を超える方に、西村広文オンラインコンサートのチケットを御購入いただいております。

(西村さんは、ミュージカル『えんとつ町のプペル』の大阪公演や、『えんとつ町の踊るハロウィンナイト』や、キングコングがコンビでお世話になった『夢幻鉄道』でご一緒させていただいたビジネスパートナーであり、大切な友人の一人です。)

「ピアノコンサートを手配するので、あとは頑張ってください」という丸投げ甚だしい(被災された方への労りが欠落しまくっている)企画ですが、エンタメ屋さんには、それぐらいの負荷がちょうどイイと思っていて、僕としては「プロモーターとして、西村さんのライブを成功させるぞ!」ぐらいの気持ちで進めています。

それが結果的に、西村さんや、西村さんのご家族や、西村さんの地元の方への支援に繋がればいいなぁと。

そんなこんなで、現在、クラウドファンディング(@ピクチャーブック)実施中ですので、是非是非応援宜しくお願いします。【チケットはコチラから】

さて。
今回のような天災を前にすると、毎度自分の非力さを思い知らされますが、だからといって、「手も足も出ない」ということは無くて、コロナの時も、熊本地震や熊本豪雨の時も、西日本豪雨の時も、災害発生と同時に動いて、自分達ができる範囲でサポートさせていただいております。

思うようなサポートができなかったのは、東日本大震災の時で、あの時はハイエースに支援物資を詰め込めるだけ詰め込んで、NON STYLEの石田君と仙台に向かいましたが、今以上の非力さを感じました。

その違いは明らかに『コミュニティー』の有無で、僕のサロンメンバーさんならもう何度も見てきた光景だと思うのですが、オンラインサロンでは大きな災害が起きたらソッコーでスレッドが立ち上がって(今回は僕が機内にいたので数時間おくれた)、そこで安否確認と情報共有がおこなわれ、それこそ熊本豪雨の時なんかは、河川が氾濫した速報が出てから2時間後には、熊本支援のクラウドファンディングが立ち上がって、支援活動がスタートしていました。

「自助」「共助」「公助」とありますが、あの時はガチガチにコロナ禍で、県外の移動は禁止みたいな時で、公助のスピードに期待できなかったので、「オンライン共助」とでもいいましょうか、「自分達でやれることはやろう」「県内で土砂のかきだしの手伝いにいける人、いますか?」「ボランティアスタッフの宿代はコチラで確保します」「クラウドファンディングの支援金から高圧洗浄機も20台購入して、2日以内に送ります」みたいなことが起きていました。

フェイクニュースがないからスピード感がある


僕、コロナ前あたりに一度、オンラインサロンをやめようと思ったことがあったんです。

オンラインサロンを成功させる方法はもう分かったし、このままオンラインサロンを続けちゃうと、オンラインサロンメンバーのリクエストに引っ張られそうだったので、ここらでスパッとやめて、次に進もうと思っていました。

その時に、当時のマネージャーから、「西野さん。オンラインサロンをやめて、オンラインサロンの売上がゼロになる分には構いませんし、そこは西野さんも同じ気持ちだと思いますが、サロンを辞めてしまうと、大きな災害が起きた時に、助けられない人が出てきますよ」と言われて、その言葉が凄く刺さって、踏みとどまったんです。

その直後ぐらいにパンデミックが起きて、立て続けに熊本の水害が起きた。

今思うと、あの日のマネージャーの言葉は完全に正しくて、オンラインサロンが無かったら救えなかった人がもっと増えていたんです。
今回の西村さんの件にしても、すぐにサロン内で話が上がって、一気に皆が支援に向かいました。

日本に住んでいると、最近はナンジャカンジャで年1ペースで大きな災害が起きるじゃないですか。
水害なんて、ペースアップしている気がしますし、南海トラフもいつ爆発するか分からない。

もちろん行政の方はメチャクチャ頑張ってくれていますが、すぐに被災者全員をケアすることは難しいわけで、そう考えると、僕らはもっと「共助」と向き合うべきだと思います。

メチャクチャ生々しいことを言うと、これは皆さんも経験されていると思いますが、SNSのタイムラインに流れてくる被害報告・SOSって、これだけフェイクニュースが当たり前になった時代だと、すぐには信用できないでしょ?
こんな時でも、フェイクニュースを流すバカは実際にいるわけで。

コミュニティー内ではそれが一切無いんです。
嘘をついて、VIEW数を伸ばしたら、自分の立場が悪くなるから。
コミュニティー内の支援にスピード感がある理由はそれです。

こんなこと誰も教えてくれないと思うので、コミュニティーサービスのパイオニアが、災害時のコミュニティーの重要性についてお話しさせていただきました。

被災された皆さまが一日も早く日常生活が取り戻せるよう、引き続き、復興に向けアレやコレやと仕掛けていきたいと思います。

頑張ろう!

西野亮廣

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