大手からの若手転職について、本気出して考えてみた。(除く第二新卒)

はじめに

お疲れ様です。
この度、都市銀行の法人営業から
大手ITの新規事業開発に移りました。
寿と申します。

・読んで頂きたい方
転職を考えてられている若手の方で、
◯仕事は頑張ってきたし今後もそこそこ頑張り
 たいけど、全振りすんのは疲れたなあ…
◯社格下がるのは正直嫌だなあ…
◯なんか第二新卒って嫌だな…
○専門性迷子なんだよなあ…

・結論
大手⇒大手グループ会社への転職は
やりがい、ワークライフバランス、給料、世間体が満たせる選択肢の1つです。
どこかのエージェント、企業のPR要素は皆無です。

ご興味がおありでしたらお付き合いください。

前置き

最初は銀行でした。入社する時は正直、
「ここしかなかったから選んだだけで、好きで入ったわけじゃない」という気持ちでいました。
雑用ばかりの業務も、上下関係の厳しさも何もかもが嫌で、必須資格も1年次は最低限しか取らず、不毛な1年を過ごしました。先輩や上長には迷惑な後輩でした。

2、3年目
担当を持って仕事が楽しくなり、夢中で仕事をしてきました。必須資格も気がついたら全取得。
銀行という組織は相変わらず嫌いでしたが、自分で案件を回せるようになってからは、それほど気にならなくなりました。
同期や後輩、先輩が病んで辞めようが周りを気にかける事もなく業務に向き合ってきました。
いくつかの大型案件が認められ、本部異動の権利を得て、しみじみ思いました。

うーん。疲れた。

営業という仕事自体は楽しいです。
お給料も歳の割には貰ってます。
ですが、取引先の株価上昇や給与明細を見ただけで日々の疲れが抜けるわけではありません。
銀行に入りたくて入ったわけではないので、この会社でこういう仕事をしたい!本部でこれをしたい!という確固たる意志もありません。

それに、社会人生活の中で1番良かったのは
初めての小口案件の成約でも
苦労した大規模案件が成約したときでも、
上司にお祝いしてもらった時でも、
取引先の製品が大ヒットして時価総額が何十億と上がった時でもなく、
パートナーと一緒に昼過ぎまで寝ていた時です。

転職のきっかけは、パートナーの地方異動です。
これを機に生活>仕事という
自分の中での大前提を認識し、転職活動を開始。
新卒で最後まで理解が出来なかった軸というものを初めて認識できました。
軸とは条件のことだったのです。

さて、ここからはその軸をベースに条件を洗い出して深掘り、選択肢を考えていきます。

本気出して考えてみた


①リモートワークメイン
パートナーも全国転勤。もう婚約もしているのに、お互い全国転勤の仕事をしていたら一緒に住めない。
⇒よし、今後どんな異動でも耐えられるようにリモートメインにしよう。しかし、リモートメインってどんな仕事なんだろう…エージェントさんに質問したり自分で調べました。

リモートメインな仕事とは

○誰かと対面する必要性の薄い仕事
⇒コーポレート部門、エンジニア
○業務の進め方に関して、個人に大きな裁量が
 与えられている仕事
⇒研究員、キャピタリスト、アナリスト、
  新規事業開発、業務経験の長い役職者
○そもそも企業の方針としてリモート
⇒ベンチャー、一部の外資、SaaS、デザイン系

②失うもの以上を得られる会社
大手からの転職では全員から「もったいない」を浴び続けます。私でも後輩が転職を考えていたら言うと思います。
大規模な組織に抱く感情的なマイナスは非常によく分かりますが、冷静に足し引きの要素を考えると、プラスを捨てるのはかなり難しいですよね。
・キャリア
会社内での異動、グループ・関係会社への出向
・福利厚生
住宅手当、退職金、(確定拠出年金)その他
・給料
同年代の平均年収と比べると大きい給料
・その他
世間体、他者評価による自己満足感

実際、生活や感情面を考えると捨てるの難しいんですよね…正直、甘い蜜吸ってる自覚はあります。手放すには惜しい。

なので、失うもの以上を得られる会社とは、
❶将来的に今やっている事以外に挑戦できて
 ⇒単一事業・企業ではない
❷今と同じくらいの福利厚生があって
❸給料も平均以上はあって
❹関係者に言っても恥じない
 ⇒良い意味で名の知れた企業
以上の条件を満たす会社ということになります。

③現職の不満を解消できる
おいおい②で実質4つも条件加えたのにまだあんのかよという感じですが、正直ありますよね。
不満に感じる大企業病。ざっと以下でしょうか。
・日々の細かいタスク管理が鬱陶しい
・先輩同士間での陰口
・意味のない会議が多い
・先輩から興味のない仕事を振られる
・やたら対面を重視する
・上司と顧客を会わせる為だけのアポイント
・徹底した上下関係
・上から順に繰り返される同じ内容の指摘      etc...
この中でも私のやる気を強く削ぐ2要素
(徹底した上下関係、対面重視)を徹底的に排除したいと思いました。
対面重視に関しては、リモートメインが叶えば良いとして、徹底した上下関係を徹底的に避けたいですね。なので、そもそもなぜ上下関係が生まれるのか、何をもってそれがないと判断できるかを考えました。

なぜ徹底した上下関係が生まれる?

正解がある業務だから。元凶はこれです。
銀行法を始めとした各種規制によってガチガチに業務が縛られている銀行では、その遵守の為に事務手続きを厳格にルール化しています。
それが全てであり、独自性や自身の考えは求められていません。すると業務を進める上では
答えを知っているか知らないか、
知るための方法を知っているか否か、いわば
「その業務を経験した事があるかないか」が重要になります。当然、入ってきたばかりの人は知りませんし、何年もやってる人は知っています。
1+1=2であり、3でも4でもない。
この当たり前の事実を知っているだけで事務手続きを調べる時間がなく、実務は教育という名目で下に投げ、合っていればそのまま、間違っていれば間違っている。調べ直せと投げればそれで終わり。懇切丁寧に説明する必要はないんです。
1+1は何故2なのかを考えなくても足し算には支障がないのと同じ。「そういうもの」なので。
余計な事をせずに頭を使う時間が増えれば提案は良いものになりますし、そうすると数字が出て評価されて偉くなる。偉くなれば自分で手を動かさなくて済み、より頭を使える。
徹底した上下関係が生まれる理由は技術的に高度だからでも、上が素晴らしく敬うべき人格や能力を備えているからでもなく、正解がある業務だから。これに尽きると考えました。
(余談ですが、同じことは士業、製薬、農業といった省庁管轄の業界、公務員にも当てはまると考えています。完全に主観です。)

原因がわかってしまえば、後はそれを避けるだけです。正解のない業務に携わる事です。

転職条件の整理

軸を書き出し、そこから深掘りしたものをまとめると以下になります。

1️⃣企業条件
 A.単一事業や企業ではないグループ企業(❶)
 B.良い意味で名の知れた企業体(❷・❹)
 C.36協定遵守企業(=2️⃣C)(❸)
2️⃣業務条件
 C.残業時間45h/月(=1️⃣C)(❸)
 D.リモートメイン(①)
 E.給料(基本給部分)が横ばいor上昇(❸)
 F.正解のない業務(③)

選択結果

以上の条件から私は
大手企業のグループ会社で(A〜C、E充足)
新規事業開発担当(D、F充足)
というキャリアを選びました。

その他の選択肢

選択までご覧頂けると、凄く論理的に進路選択したんだな…!と思って頂けるかもしれませんが、実際はもっと考えなしに応募してました。笑
転職条件の整理であげた項目を満たす、その他の選択肢についても挙げますので、そんな会社あるんだ〜と思って頂き、少しでも進路選択のお役に立てますと幸いです。

①大手グループのシンクタンク部門
(条件C懸念)
有名どころは財閥系のシンクタンク〇〇総合研究所ですが、それ以外にもグループ会社に対してコンサルティングや調査業務を請け負っている企業もあります。例えば時価総額1位の自動車グループや、渋谷以西を主なエリアにしている鉄道グループ、5大商社の一角、某保険会社のリスク・人事コンサル、某人材大手の研究所etc...
大手企業の名前の後ろに総研、総合研究所、リサーチ、コンサルティングと入れて検索すると…!

②商社グループ事業会社のコーポレート部門
(条件D.F懸念)
〇〇=商社名で検索してみてください。
〇〇不動産開発、〇〇クレジット、〇〇鉄鋼etc...

③大手グループのベンチャーキャピタル
(条件C懸念)
金融機関関係、有名大学関係、メディア関連、
広告代理店、某夢の国ランドetc...
思い当たる会社名の後ろにベンチャーキャピタルをつけて検索すると…?

おわりに。嫌な事は起こるだろうけれど

本文書は個人特定防止の為、前置き部分に一部、意図的に事実とは異なる描写をしております。
本気出して考えてみた以下、このおわりに。含めて前置き以外は全て事実となっております。
この点、何卒ご了承くださいませ。

自分なりに考えた選択ではありますが、
どうしたって雇われ仕事をする以上は嫌な事を
やらなきゃいけない時はあるでしょう。
社会に出て数年揉まれた皆様であれば、
自分に100%都合の良い会社は自分で作る他ないという事はご承知の通りかと思います。
ですが、種がない状態でいきなり起業して芽が出る方が不自然であり、結婚・出産・育児・生活・老後を考えた時に福利厚生や世間体に目が行くのは当然のことかと思います。
せっかくの転職です。
よく良く考えても考え過ぎる事はないです。
ベンチャーで1発狙うもよし、今いる企業で異動を目指すもよし。100人いれば100人が望むキャリアがある中で、私と少しでもご意向が重なる方の進路選択に少しでも力になれる事を願って、結びとさせて頂きます。

最後までご覧頂き、誠にありがとうございました。

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