メタ認知育成③メタ認知を鍛える「メタ活!」

こんにちは、辰巳です。

先日より、「メタ認知は自己コントロールに貢献するぞッ!育成ガンバっ!」

という記事を続けています。

前回までは、ピアノのレッスンにおける「生徒のメタ認知育成」や、舞台における「緊張のコントロールに資するメタ認知」のお話でした。

しかし言うまでもなく、メタ認知は音楽レッスンや演奏のためにだけ存在する概念ではありません。

ですから、音楽やレッスンを通してだけメタ認知を強化しよう!、、というのは少々不自然です。

そこで今日は、音楽以外でのメタ認知育成活動、略して「メタ活!」の方法をご紹介します(^^)


自分のキャラはいつも同じ?


皆さまは、自分自身にどの位の側面がありますか?いつも一貫して同じキャラですか?

ちょっと考えてみてください( *´艸`)


1人でいる時、

親といる時、

パートナーといる時、

子供といる時、

友人といる時、

ペットといる時、

仕事をしている時、

SNS上の自分、

好きな趣味をしている時、

ストレスが溜まっている時、

幸せな時、

健康な時、

体調が悪い時、

、、、、

挙げだすとキリがありませんが、これらの全てのシーンで、完全に「いつも同じ自分」である人はいないのではないでしょうか。

同じ人でも「健康」か「体調不良」か、それだけでも、物事の感じ方や考え方が変わってしまうものです。ですから、その時々の思考に支配されてしまうのは偏りがあるという事です。

その「認知の偏り」から脱出するのが「メタ活」です♪

先程の「キャラ」すなわちシチュエーションから、いくつか選んで「オフラインのモニタリング」をしてみましょう。

ここでは、架空のAさんのキャラをいくつかモニタリングしてみる事にします↓


キャラ① 子供といる時

言葉遣いが分かりやすく丁寧になる、汚い言葉を使わない、自分の愚痴は言わない、本音は話さない、聞き上手になれる、笑いのハードルが下がる、自分が奉仕するのが当たり前と思う、優しい性格が強く出る、スマホを見る時間が減る、悪口を言われても平気、

キャラ② 仕事をしている時

言葉遣いが形式的になる、「べき」が多くなる、頭が冴えていて回転が早くなる、作り笑顔が多い、体感時間が長くなる、他人を優先する、足が冷えている事が多い、トイレに行く頻度が長くなる、空腹を感じやすい、お人好しになる、人の目が気になる、自分の爪を見る事が多い、体型が気になる事が多い、肌がベタつく事が多い、喉が渇く事が多い

キャラ③ 体調が悪い時

声が小さくなる、頭がぼんやりしている、色々な事に「どうでも良い」と思う、顔が熱い、胃が痛む、どうせダメだと思いやすい、価値があるのはお金より健康、わがままになる、悪い情報ばかり目についてしまう、悲観的、消極的、空腹を感じにくい、ピントが合いにくい、匂いに敏感になる

キャラ④SNSと関わる時

標準語になる、悪い面は見せない、攻撃的になる、理論的になる、節約家を装う、残酷な内容の情報をチェックする、集中力が増す、体感時間が短くなる、頭の回転が遅くなり多面的な判断が鈍くなる、悪口に対して敏感で傷付きやすくなる、、、


いかがでしょうか。

相当な悪口を言われても平気なシチュエーションもあれば、ちょっとした悪口にも敏感で傷付きやすくなるシチュエーションもあったりと、

同じAさんでも、置かれた状況によってこのように感じ方や思考、行動がガラリと変わるのです。しかも、無意識に。

しかしこれは、特別な事ではありませんね、むしろ、一貫して同じキャラの人などいないのではないでしょうか。

「メタ活」はここからです!


メタ活①自分のキャラをオフラインでモニタリングする

さきほどのAさんの例のような感じで、特定のシチュエーションでの自分をモニタリングして、書き出してみてください。まずは、1種類でオッケーです。


メタ活②選んだシチュエーションの時に自分の認知をオンラインでモニタリングする

仮に①で「機嫌が良い時」というシチュエーションにしたならば、機嫌が良い時に、オンラインで自分をモニタリングします。(オンラインのモニタリングとは、リアルタイムでの自己モニタリングです)

テレビで面白いタレントさんが出ていたら「今、私はこのタレントさん面白いなぁと思っている」、コーヒーが美味しければ「今、私はコーヒーが美味しいと思っている」、「今、私は何となくポジティブ思考だ」、「今、私は胃腸の調子が良い」、「今、私は細かい事は何でも許せる気分だ」、、、

このように、さながら、実況中継をするのです。ひたすら自分の状況を事細かに実況するのです。

視覚、嗅覚、聴覚、感覚、思考、感情、などなど全てを実況中継します。

これが、オンラインでのモニタリングです。


①オフラインと、②オンライン、

でセットで行うのがオススメです。

オフラインのモニタリングをしておくと、オンラインでのモニタリング感度が上がるからです。


モニタリングして認知出来た事どもが、「認知を認知している状態」メタ認知です。


慣れてきたら、他のシチュエーションでも同じようにモニタリングして、認知を認知してみてください。


ところで、メタ認知が働いていると何が良いのでしたか?


無意識の認知を認知してやる事で、思考や行動をコントロール出来るようになるのでしたね(^^)

無意識に見えている物からは目を逸らせないけれど、見えていると認知していれば、もっと見る事も、目を逸らす事も出来る、

という具合です。


様々なシチュエーションでのモニタリングが出来たら

様々なシチュエーションでのモニタリングが出来た人は、自分が「どういう状況でどういう思考、行動を取るか」という傾向が見えてくると思います。

例えば、仕事でイラッとした時にメタ認知が働くと、

「今、私はイラッとしている」

「私は仕事モードの時は『べき』が多くなる傾向がある」

「自分の『べき』を相手も持っているとは限らないな」

「つまり、イライラの原因は、事の重大性だけではなく自分の思考傾向にもあるんだなぁ」

このように考える事も出来ますし、その「思考傾向」が嫌なら、別シチュエーションの自分の「好きな思考傾向」と取り替えてしまえば良いのです。つまり、仕事でイラッとしたら「ポジティブな時の自分ならこんな時どんな思考をするだろう」と考えてみる選択肢もある、というわけなのです。


SNSで悪口を書かれたAさんのメタ認知

Aさんは、SNS上だと悪口に敏感になる傾向が強かったですね。しかし、もしその傾向に対して認知していれば、SNS上で悪口を書かれて傷付いたとしても「私はSNS上では普段より悪口に対して傷付きやすい傾向がある」と捉える事が出来て「直接言われていたとしたら実は大した事ないかもしれない」などと、ちょっと冷静になる事も出来るのですね。

SNS上での悪口は言うまでもなく良い事ではありません。しかし、敏感な人は相手に悪気がない事まで悪口に感じてしまう事もあるのです。

このように、傷付く事やストレスの原因は、自分の思考傾向が大きな鍵を握っているのですね。


マインドフルネスとの関係

さて、時々私の記事でも言葉が出てくる「マインドフルネス」。

実は、メタ認知の育成と切っても切り離せないのがマインドフルネスです。

マインドフルネスは、メタ認知を使いながら、ストレスを軽減したり、思考の傾向を改善したり、集中力を高めたり、、

コレは、やるっきゃないですね♪

マインドフルネスについては、別の記事で詳しくご紹介します。


********

今日はレッスンのお話が全然出てきませんでしたね( *´艸`)


お読みいただきありがとうございました♪





















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?