足場とスモールステップの原理

こんにちは、辰巳です♪

皆さま!

何かチャレンジしたい事はありますか?

ダイエット?新しい仕事?難曲の譜読み?

音楽講師の先生方なら、生徒に何かにチャレンジさせたい事も多いですよね( *´艸`)


しかし、目標を達成するには大変な事がたくさん!

自分も生徒も、どうすればスムーズに「チャレンジ」出来るのでしょう。



足場づくり

あなたが、小さな子供と一緒に歩いていたとします。目の前に小さな小川が流れていて、飛び越えなければ向こうへ行けません。

川幅は50cm位。大人であれば飛び越えられる川幅ですが、子供にとってはかなりのチャレンジになります。

こんな時、子供を抱っこして「エイヤっ!」と飛び越える事も出来ますが、

川の真ん中に大きな石を置いて「足場」を作ってあげる事も出来ます。

「足場」がある事で、子供は1人で川を渡るチャレンジが出来るようになります。

やがて、「足場」がなくても、自分で飛び越えられる自信が付いて来るのです。


ちょっとだけ手を差し伸べる

いつまでも「抱っこ」して連れて行っていては、子供はいつまでたっても1人でチャレンジ出来ません。

しかし、始めから「1人でチャレンジしなさい」はハードルが高く、これまた、いつまでたっても1人でチャレンジ出来ません。

ポイントは「ちょっとだけ手を差し伸べる」という事です。


スモールステップの原理

「ちょっとだけ手を差し伸べる」を積み重ねる事を「スモールステップ」と言います。

文字通り、「小さな階段」という意味です。

何かにチャレンジする時に、その過程を出来るだけ小さく分けて、小さなチャレンジを1つずつクリアさせてゆく方法です。

高さ1メートルの段差を一気に登るのは大変ですが、10cmの階段を10段にすればラクラク登れてしまいますよね(^^)

ピアノのレッスンで、色々なタイプの生徒さんに寄り添える先生は、非常に細かいスモールステップを実践できているのです。

この子は10段でいけるな、

この子には15段必要だな、

この子は50段必要だな、

、、このように、相手の立場に立ってステップを考えてあげるのです。

スモールステップを実践する事で、生徒さん自身も「出来そうな事」を次々と提示されるため、進む事が楽しくなりますし、

先生も、「何でコレが出来ないの!」というイライラから解放されます。

「抱っこ」でもなく「1人でチャレンジ」でもなく。

目の前に「足場」をポンと置いてあげ続けるのが、スモールステップの原理なのです♪


スモールステップは生徒のためだけではない

ここまで読んでくださった方は、ご自分の生徒さんに対して足場を作ったりスモールステップで進めるようなイメージをお持ちかもしれません。

しかし、「足場」も「スモールステップの原理」も、生徒のためだけの考え方ではありません。

まずは先生自身が、自分に「足場」を作り、自分が「スモールステップ」で何かにチャレンジする事が大切なのです。

私の記事はいつも「生徒のため」ではなく「先生が心地よい」事が目的です( *´艸`)

小さな子供に、優しく足場を作ってあげるのと同じ気持ちで、

「チャレンジしたいけど大変だよなぁ、、」

と思っている自分に、「ちょっとだけ手を差し伸べる」のです。

子供が困っていたら、その子の立場になって「まず出来そうな事=足場」を考えてあげますよね。

同じように、「自分が自分の立場になって考える」、自分のために「足場」を考えてあげるわけです。


「自分の立場」に立って考えてあげる

「自分が自分の立場に立つ」なんて、ちょっと面白いですよね( *´艸`)

コレこそ、メタ認知です。

人は、高いハードル設定の課題を前にすると、かえって行動出来なくなってしまいます。

こんな時は、「自分に厳しく」で頑張るのではなく「どんな事ならすぐに行動出来るかな?」と自分と会話をしてみましょう。

このようにして「困っている自分」に自分で手を差し伸べるのです。

皆様は、まずはどんなスモールステップを自分に考えてあげられますか?



長期目標・中期目標・短期目標

何年か前に「もしドラ」という本が流行った事を覚えておられますか?

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(岩崎夏海)という本です。

ドラッカーは、文字通り「マネジメント」つまり、経営・管理について述べているのですが、

当時この本を読みながら、経営の考え方は楽器の練習と共通点多いなぁ、と感じていました。

(もちろん、楽器の練習だけでなく、本の通り、野球部のマネジメントにも共通点だらけですよね!)

ドラッカーは、目標には長期・中期・短期の3種類が必要だと言っています。

もちろんこれは経営戦略について書かれているわけですが、楽器の練習もまさにこれです。

今回お話している「足場」は、短期目標に分類されます。

中期目標、長期目標を決めたら、短期目標の「足場」を使いながらスモールステップで向かってゆく。

「もしもピアノの先生がドラッカーのマネジメントを読んだら」という本があったら是非読んでみたいですね( *´艸`)♪


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先生って、生徒のためには一生懸命で、丁寧に、熱心に、優しく接してあげられる人が多いのに、

自分に対しては、無理をさせたり雑な扱いになってしまう人が多いようです。

生徒の前にまずは自分。

自分のために足場を作って、自分に手を差し伸べる。

はじめは慣れない感覚かもしれませんが、意識する事で、どんどん慣れてきます。

コレが日常的に実践出来ると、気持ちのしんどさがスゥーっと軽くなってゆきます(^^)

さながら、とても優しい先生がいつも側にいてくれるような感覚でしょうか♪

そんな「自分に優しい自分」が側にいてくれて、そして「自分の立場」に立って足場を考えて続けてくれるなら、

チャレンジもラクラク頑張れそうですね♪


お読みくださってありがとうございました♪













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