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「子供欲しくない」は人として欠陥なのか

「子供欲しくない」
たったそれだけのことなのに、なんでこんなに罪悪感があるんだろう。罪悪感なんて感じなくていいはずなのに。私の人生は私が決める権利があるって分かってるのに。でも、親戚や親、社会の空気はそんな私の考えは間違ってると言いたげだ。

きっといつかは産まなきゃいけない。だから、少しでも子供を持つことを前向きに考えられるように、妊娠中のこと、出産に関すること、生まれた後の保活のこと、できるだけ調べた。出産した友達の話も聞いた。ほんとは子供なんて欲しくないのに「欲しい自分」になろうとした。

でも。母親からの「子供のこと考えてる?」って一言でもう無理だと思った。昔、自分が言われて嫌だった言葉をなぜ娘である私に平気で言えるのか。「言われたくないとは思うけど」って、だったら言わなければいい。これまで私が悩んで苦しんできたなんて露知らず、まるで考えたことないでしょ?という心の声が聞こえてきそうな言い方に、心底腹が立ったし傷ついた。

子供が欲しいって思い込もうと思ったけど、やっぱり欲しくないものは欲しくないし、産みたくないものは産みたくない。産みたい・産みたくないって、「私は青が好き」「私はピンクが好き」くらい自然な個人の思想なはずなのに、なんでこんなに苦しまなきゃいけないのか。

「子供が欲しい」って普通に思える人間になりたかった。


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