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短編ファンタジー『額縁幻想』3部作 紹介

『額縁幻想』  ~ Flame Fantasy ~ 



 旧貴族の館の屋根裏に隠されていた等身大の額縁には、不思議な、そして恐るべきパワーが秘められていた。

 ウィーンを舞台に現代、50年前、そして100年前と、名曲の調べと共に時代が交差してゆく時空ファンタジー。



「微笑みの額縁」

 絵の勉強と称し、亡き祖父母の邸宅で1人暮らしを始めた絵里香は、ある日、静かにピアノを奏でる青年の姿を鏡越しに見て、恋をしてしまう。
 それが誰であるかも知らずに。

 さりげなく交わされた微笑みが、自分や家族の運命を左右し、意識次第では、自身の未来どころか過去すらも変えられる? 

 シューマンの愛らしい小品に彩られ、スピリチュアルな要素も含んだ、ちょっと切ない恋物語。



「ハプスブルクの鏡」

 画家志望のシュテファンは、大広間に置かれた鏡の由来を知って以来、鏡に映し出されるハプスブルク家の悲劇的な幻影に、否応なしに惹き付けられてゆく。
 やがては暗殺される運命にある皇太子。
 とっさの正義感から起きてしまった彼との接触は、人類の歴史に世界大戦レベルの重大な影響を及ぼしかねなかった。

 ベートーヴェンの名曲が時空を超越する鍵となる、ライトな歴史サスペンス。



「額縁幻想」

 絵里香の元に、ウィーン大学の調査と偽り、封印したはずの額縁の秘密を握る青年クラウスが訪ねて来る。
 警戒し、反発しながらも、彼の話が気になる絵里香は、家宝の額縁を守り抜く為に思いきった強行策をとってしまう。
 それが恐ろしく危険な事態を招くことになるなど、考えも及ばずに。

 ファベルジェのインペリアル・エッグが、可憐さとホラー、両極の効果をもたらしゆく〈オルゴール〉と、哀愁を誘う〈プレリュード〉。リャードフによる2つの名曲が物語を彩ります。


         ※  ※  ※


「微笑みの額縁」と、続編の「ハプスブルクの鏡」は、各々単独で完結しております。

 なので、続きをお読みにならなくても全く大丈夫です(笑)。

「額縁幻想」については、完全続編ですので、「微笑み~」→「ハプスブルク~」→「額縁幻想」と、どうか順を追ってお読み下さいませ。

 少しずつお話は長めになっていきますが、3作合わせても原稿用紙換算240枚適度です。

 6月8日のシューマンの誕生日に合わせて、前日の7(水)から、各話を3~8章に分けての公開です。ぜひ気軽にお読み頂けますように……♪


 本編の小説そのものより、何故か読まれる回数が遥かに多いらしい、とっても不思議な謎に満ちた創作裏話も、きちんと用意されてますので(笑)、どうぞよろしくお願い致します。


Precious Planner 森川 由紀子


追記【 テーマ曲 】

 各々の物語では、ピアノの調べが時空を超える鍵となっています。演奏が添えられていると、更にイメージも伝わりやすく素敵なので、いつも助けて下さっているピアニスト 安斎 航 さんに、今回3つのテーマ曲を奏でて頂けることになりました。

 急に思いついたアイディアということもあり、録音は小説の公開後となるものもありそうですが、「微笑みの額縁」「ハプスブルクの鏡」「額縁幻想」各話1曲ずつ、いずれかの章の合間か、おしまいに、ピアノ演奏が挟み込まれる予定です。
 どの辺りで流れるかは、収録後のお楽しみ、ということで……♪♪♪





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