あまりの寒さにコタツ欲しさが炸裂した話
寒い冬が続く。冬と言えばコタツ。
ミカンなど積み上げて、アイスなど持ち込んで、あったかいおこたの布団にくるまるのが冬の風物詩。
どうでもいいけどさっきから冬って打とうとするたびにユフって打ってて紛らわしい。そういえば小学生の頃、冬休みをユフ休みって書いて私の私による私の為の休暇を作り出したな…まあどうでもよくて。
わかっている。わかっているのだ。
ちょっと近くのニトリにでも行けば、15000円くらいで手に入る極上の品だということは。
でも我が家にはない。
なぜか。
我が家においてコタツは、寒さの中のぬくもりの灯ではなく、戦争の火種になりかねないからである。どっちが洗濯物を干すか、どっちがヤマトのお兄さんの対応に出るか、どっちが火を止めるか、どっちがお茶を淹れるか…。
およそすべての行動が押し付け合いになること請け合いで、そしておよそすべての争いに私が負けるであろうことも明白であるために、我が家ではコタツを買わないことにしている。掃除大変だしね。
代わりに使っている灯油ストーブすら時にはケンカになるというのだからあきらめざるを得ない。
家に帰る。先に帰った妹が玄関まで出迎えてくれる。
「荷物持つよ」と言う。
どういう風の吹き回しだろうと思いつつ、嬉しくて手渡す。
代わりに手渡される灯油缶。そういう風の吹き回しである。
安さを求めて片道15分かけて、チャリにタンク乗せて灯油を買いに行くのだから、諦めてコタツを買った方がいいのではと思ったことも2度や3度ではない。でも、灯油ストーブのあたたかさが2人とも好きで愛用してきた。
今年はガソリンだけでなく灯油もアホみたいに高いので辟易しているが。
さてコタツの話だ。
コタツは欲しいが買うわけにはいかない。
でもコタツには入りたい。
そんな二つの感情が争った結果、ミニチュアのコタツに、紙粘土の自分たちを入らせることにした。
うん?聞き間違いじゃないよ、文字だし。
あまりの寒さにトチ狂ったのかもしれない。私の年末大晦日は、まさかの自分たち作りで暮れていったのである。
こんな感じ。
最初はコタツから出ている部分だけ作ろうとしていたのだけれど、隣にいた妹から「そんな怖いのイヤ。ちゃんと作って」と注文が入ったので、きちんと全身作ってある。中はこんな感じである。
家での姉妹の力関係がよく表れている図となっている。現実に忠実。リアリティを追い求めた形だ。
そこへせっかくだから、よく遊びに来る妹の友達も作って入れてあげたらなんかたいそう喜ばれた。そんなんでいいのか?
そして先日、近所の百均でミニチュア畳を見つけて敷いてみたらまさかのジャストサイズ。完璧な形、アルティメット遊布野姉妹with友となった。
現実の私たちはコタツには入れないが、これはこれで満足。
それにコタツでは湯も沸かせないし、おでんも煮れないし、餅も焼けないからね。
そんなわけで、今の遊布野家の玄関には、夢叶え満たされた海津姉妹が鎮座しているのである。
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