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琥珀3:琥珀の素材

おはようございます。
今日も朝からギラギラと照り輝く太陽に植物たちが水を求めてくる様な朝。いよいよ夏本番か。

さて、今日は琥珀の素材に関して見ていこう。

琥珀の素材

琥珀は太古の松や杉など松柏類の天然樹脂が結晶となった「樹脂の化石」。樹皮を触るとベタベタする様な木々の、はちみつの様な樹液がそのままの状態で固まったもの、という訳だ。

琥珀化する構造としては、まず樹液に含まれるテルペン(植物や昆虫、菌類、細菌などによって作り出される生体物質である炭化水素)が短期間で重合(重合体(ポリマー)を合成することを目的にした一群の化学反応)により硬化して天然樹脂になる。その後長い時間を経るうちに蒸発、さらなる重合、架橋、異性化(いずれもポリマー同士を連結し、物理的・化学的性質を変化させる反応)などの化学変化により琥珀となる。
わかりやすい様に解説を加えても、なんだか難しい。

さらに、その成り立ちと結果として形状から、鉱物学、石炭組織学、植物科学といった様々な学問の見地からそれぞれ分類をされている。

鉱物学

1895年出版 A system of mineralogy 第6版(直訳: 『鉱物学体系』。ジェームズ・デーナ、エドワード・デーナ(英語版)著)では、バルト海産に多い琥珀をサクシナイトと呼んだ。サクシナイトの特徴はコハク酸を多く含むことである。これに対してコハク酸が少ない琥珀類似の物質は総称してレチナイトと呼ばれた。

20世紀末以降、琥珀は鉱物の分類からは除外されるようになる。これは、1995年に国際鉱物学連合は原則として地質学的過程でできた物質だけを鉱物と定義したためであり、サクシナイトは2024年時点の鉱物一覧表に含まれていない。

石炭組織学

石炭組織学(石炭岩石学)では、石炭中の微細な樹脂状の粒を resinite(レジニットもしくはレジナイト)と呼ぶ。

植物化学

植物化学の分野では"amber"(琥珀)という用語は、広義に樹脂の化石全般を指すことがある。1996年発行の Amber, Resinite, and Fossil Resins では、"fossil resin"(化石樹脂)、"amber"(琥珀)、"resinite"(レジニット、レジナイト)という用語は特に区別せずに同じ物質を指し、「石炭層などの堆積物中の固体のdiscreteな有機物塊のうち、高等植物の樹脂を起源とするもの」と定義している。

総じてややこしいけれども、結果的には木の樹脂が百年千年単位で固まったものであり、天然素材を原料とするため一口で琥珀といっても構成される材料にはばらつきがあり、琥珀酸を多く含むサクシナイトと一定数に満たないそれ以外をレチナイトに分けて分類されていて、現在は鉱物学的には石ではないというところの様だ。


*上記の情報は以下のリンクからまとめています。


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。


皆様も、良い週末を。

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