本日は『重陽の節句』ですね
みなさん、こんにちは。
本日は五節句のひとつ、『重陽(ちょうよう)』の節句ですね。
菊の節句ともいわれています。
平安時代から続いてきた習わしのひとつですので、平安文学に関心のある私としてはお話ししておきたいところです。
紫がたり 第百二十一話 明石(八)は9月11日(日)に掲載いたします。
まずは、五節句から。
一月七日 人日(七草の節句)
・・・春の七草の気をいただき、一年の無病息災を祈る。
三月三日 上巳(桃の節句)
・・・女児が健やかに育つよう祝う日。桃は多産を願う縁起の良い花。
五月五日 端午(菖蒲の節句)
・・・男児が立派に成長するよう祝う日。菖蒲=尚武として縁起を担ぐ。
七月七日 七夕(笹竹の節句)
・・・上達したいことを短冊に書いて笹に吊るして願う。
九月九日 重陽(菊の節句)
・・・菊を愛でて長寿を祈る
菊は奈良時代に中国から薬草として日本に伝わりました。
菊には長寿をもたらす伝説があります。
その昔、山奥に菊が群生する場所があり、そのほとりに流れる川の水を飲んでいた村人たちはおそろしく長寿であったということです。
また能の演目などにもある『菊慈童』では、罪を犯した少年が深山に追放され、そこで経の字の書いてある菊の葉のしずくを飲んだところ、不老不死の仙人となったというお話です。
平安の貴族たちは重陽の節句の前日に菊に綿を被せて(被綿/きせわた)一晩綿に菊の露を吸わせます。
重陽の当日にはその綿で体を清め、は菊を浮かべた酒を飲み、菊に因んだ歌を詠みながら宴を開いたのです。そうして長寿を祈りました。
今宵はお酒に菊を浮かべて一献、というのもオツなものですね☆
明日は『中秋の名月』についてコラムを書きます。
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