裂き織りの話 3 Trasmatta
Trasmattaが使われる前の話を”裂き織りの話2” でしてきました。
今日はようやくTrasmattaの出現の話。
現在はTrasmattaといえば床に敷いてあるマットを想像するのが一般的ですが、織られるようになった当初はベッドカバーやクッションカバーとして使われていたようです。
スウェーデン北部などでは、毛布として使われたともいわれています。
イェストリークランド地方で1773年の不動産登録簿では、2つのTrasmattaがとの記載が残っています。
1800年代に入り、Trasmattaは床に置かれはじめましたと言われています。端切れ、毛糸、馬の毛をはじめ、修理できなくなった古い網、わら、葦、靭皮なども一緒に織り込んだこともあるようです。
でもまだ当時は毎日ではなくて、床にTrasmattoを敷くのは特別な日だけ。
それだけ汚してはいけない貴重なものだったのでしょう。 週末や祝日、来客を迎えるときに敷いていたそう。
冬の寒い地方などではTrasmattaの下に古新聞を断熱材として敷いたりしていた。なんて話もあります。
掃除はどうなんでしょう。 マットは汚れるものです。クリーニングなんてものもない当時どのようにしていたんでしょう?
マットは夏に洗濯していました。 大きな樽に水を入れて足踏みしていた様子が目に浮かびます。面白いことに、綺麗になったマットの手前にもう一枚ちょっと古く使いこんだマットを玄関側に一枚余分に敷いていたことも一般的だったようです。 なぜでしょう。 それはきれいなマットを一度に汚さないから。まず古い方のマットで汚れを落としてから入って!という工夫ですよね。。
ここで当時まだTrasmattaが貴重だったことがわかる面白い話を
Alma Karlssonという女性が、1892年に生まれた自身の祖母について語っています。
”Trasmattaの上を歩くなんてできないわ!昔はTrasmattoの横を歩いていたわ。”と
なんとなくスウェーデンのTrasmattについて分かってきたかと思います。
掴みはOK的な。
次の回では、Trasmattについてちょっと面白い話をしようと思います。
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