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『かみ』を倒す《魔界塔士Sa・Ga》

 さて2020年12月にシリーズ30周年にともなって発売された『Sa・Gaコレクション』。ゲームボーイで発売された『Sa・Ga』3作品をほぼ当時のまま収録した、Sa・Gaを遊びつくせる一本である。

 特に第一作『魔界塔士Sa・Ga』はゲームボーイ初のRPGであると同時にスクウェア初のミリオンセラー作でもあり、後々まで続くSa・Gaシリーズすべての原点となる作品……とまあ、これだけでも充分に作品のすばらしさを説くことができるのだが……。

 この『魔界塔士Sa・Ga』には、ある程度の年代のオールドゲーマーなら誰もが知っているであろう、そしてまた30年経ってもまだときおり話のネタとして上がる、非常に印象的なキャラクターが存在する。それが、ゲームの最後にプレイヤーの前に立ちはだかる『ラスボス』こと

『かみ』である。


『かみ』とは

 最終フロアで主人公たちを待ち構えている。

すっかり代名詞となった『あの』名台詞とともに最後の戦いが始まる。

 なんで『かみ』と戦う展開になるのかは実際にゲームを遊んで確認してもらうとして、この『かみ』自体はその名に恥じない攻撃力と回復技を持つ、なかなか手ごわいラスボスだ。準備も作戦もなしにまともに戦うと、結構な苦戦を強いられることとなる。
 しかし『かみ』がその存在を広く知られるようになったのは、その強さやストーリー展開だけが原因なのではない

 ゲーム中に登場する武器に『チェーンソー』というものがある。当たれば必殺、対象となった敵一体を一撃のもとに即死させてしまう、という強力な装備だ。ただ、大抵のRPGではこの手の武器や技・魔法はボスには効かないように設定されている。

でも『かみ』にはなんでか効く。

 物語のヤマ場、シナリオの種明かしの後に満を持して登場した最後のボスが一撃であっさり。発見したプレイヤーはさぞ驚いたことだろう。こうして『かみ』は当時のゲームっ子たちの間より有名になり、のちに同社の『半熟英雄』でもパロディされるなど、ナゾの存在感を示すこととなった。

 今日はそんな『かみ』に、まともに戦いを挑んでみることにした。

『かみ』の能力について

 攻略サイトで確認した情報はだいたいこんなところ。
 ・HP5000ぐらい(変動あり?)
 ・残りHPに応じて行動が変わる
 ・HP500未満になると『ふっかつ』を使う
 ・まあまあ強力な全体攻撃がある

 被ダメージに関しては早めの回復や吸収系の攻撃で対処するにしても、『ふっかつ』で完全回復されてしまうと非常に厄介。最も有効な対処法は『電卓を使って与ダメージを計算』、これに尽きる。どうも敵の最大HPが5000固定ではないようなので、5000からの減算ではなく、単純にダメージの合計の値を見ることにした。足し算。

パーティ情報

 自分(プレイヤー側)の編成は以下のとおり。

・ぞどがむ(モンスター・スーパースライム)
・いとう(エスパーマン)
・いらいざ(人間女)
・あくせる(人間男・主人公)

 名前はあえて平仮名にしてみた。

ぞどがむ:
 攻略サイトに倣う形でスーパースライムをチョイス。優れた耐性とHP吸収攻撃があって非常に使いやすい。
 『とかす』の与ダメージは300弱、『サイコブラスト』は200前後。
 『どくぎり』は今回使用せず。

いとう:
 エスパー男。なのでいとう。ステータスの合計値はメンバー中トップ。
 のうりょくは戦闘のたびに変わるし最終的にどれもほぼ火力不足なので、メインアタックはフレアの書、HPが減ったらブラッドソードで回復と攻撃を同時に行う。
 フレアの書が400前後、ブラッドソードが200前後のダメージ。
 防具はバトルスーツ&ゾクのはちまき。

いらいざ
 加入時こそすばやさの方が高いものの、人間は男女ともカネで強くなるキャラなので最終的には変わりなくなる。HP600以降の成長がめんどう。
 まさむねのダメージはやや幅があるがだいたい300前後、かくばくだんを装備するも今回は使われず。与えるダメージは600前後。
 防具はバトルスーツ、サークレット、げんじのこて、こうめいのくつ。

あくせる
 いちおう主人公。ゲーム開始時に各キャラの中からひとり選べる。最初こそちょっといい装備を持っているが最終的には以下同文。装備欄が多く、アイテムを持てる量が増えるので人間がいなければいないで道中がつらい。
 エクスカリバーはかみにあまり効果がなく与えるダメージは100前後。ただエクスカリバー自体がかみの用意した小道具に過ぎないことを考えると納得できるところか。
 ガラスのつるぎ装備。ダメージ400前後。防具はかんうのよろい、サークレット、きょじんのこて、エルメスのくつ。

ラストバトル

 ダメージ計算をしやすくするため、直前にメッセージスピードを(最も遅い)に。大魔王じゃなくてももちろん逃げられない。スマホの電卓アプリを起動して、いざラストバトル!

1ターン目
『かみ』の行動のひとつに『なにもしない』があり、1ターン目は確実に『なにもしない』。とりあえず全員で普通に叩く。『とかす』を節約しようと『サイコブラスト』を選ぶが、特にそうする意味はなかった。
 エクスカリバーのダメージが70しか出なかったのにはちょっとビビる。
 与ダメージ合計は990ぐらい。

2ターン目
『ひかりあれ』を出されるも、全員に盲目耐性があったため実害なし。やっぱり『とかす』をケチりつつ、全員で普通に叩く。
 与ダメージ合計は1900ぐらい。

3ターン目
 
ここまで特にダメージを受けていなかったのでまた全員で叩くことにするも、ここで初めて攻撃を受ける。テキストが出なかったか見逃したかで能力名がわからなかったが、ダメージ量的には『かみのひだりて』であろう。
 与ダメージの合計は3000ぐらい。

4ターン目
 
回復を意識し、『とかす』と『ブラッドソード』を使用する。案の定『かみのみぎて』により結構なダメージを受ける。ここで『とかす』をケチるほどでもなかったかとちょっと後悔する。

5ターン目
 
ここまでで与えたダメージの合計が『4014』となり、攻撃をセーブして確実に勝負を決めるか、ここで一気にとどめを刺すかで少し悩む。そろそろ敵の『フレア』が飛んできそうなこともあって、一気に攻め込んでしまうことに。『ガラスのつるぎ』『フレアの書』がそれぞれ400ちょっとのダメージを叩き出したところで撃破。
 与えたダメージの合計は『4843』で、やはり多少の増減がある模様。

結果:
 メンバーにもよるが、きちんとキャラを育て、装備を整え、丁寧に戦えばじゅうぶん勝てる。もうちょっと苦労するかと思っていただけにちょっと意外な結果に。

「しょうがつから バチあたりだな」
「なーに バチをあてるかみさまは
 やっつけちまったぜ!」

みんなも神を倒そう!

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