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人生の研究テーマ(仮)。私、万華鏡になる

人生の研究テーマはありますか?
私は最近、その糸口を掴みました。

「研究テーマ」=興味関心の軸、自由時間の主題

ここで言う「研究テーマ」とは、学問的なものではなく、私の好きなPodcastの番組でパーソナリティの方が話していた考え方です。番組内での説明を以下にざっくりと文字起こしで引用します。

研究テーマを決めたいんです、自分の中で。

がっつり論文とかを読むわけじゃ無いけど、興味を持って人文系の本とかを読むわけじゃないですか。興味があることは明確にわかっているが、自分は果たして何を知りたくてそういうものに興味を引かれているのかが、まだイマイチちゃんと掴めていなくて。

「僕の研究テーマはこれです」と言えるようなこと。仮に時間を潤沢に与えられた時に、自由研究であなたはなにをやりますか?と言われて、じゃあこれやります!と言えるもの。それを、1つに絞らないにしても、これとこれとこれです、みたいなことは、言えるようにしたいなと思っている。

そう、自分も本をいろいろ読むけれど、漫然としている感じがあったんです。その場その場の興味に従っているだけというか。そこに何か軸があったほうが、知識が有機的につながっていくのだろうな、と。興味の対象を点で追いかけるのではなく、「興味関心の軸」を明確にしてそれに沿って知識を付けるほうが、もっと有意義で楽しいだろうなと思うんです。

そして、「時間を潤沢に与えられたら何をするか」という問いについて。最近、自分一人で自由に使える時間、いわゆる可処分時間をどう過ごすかを迷っていたんです。行きたい場所や触れたいコンテンツが点では有るものの、そこに一貫性は無いし大きな目的もない。せっかく時間があるのにその過ごし方をするのはなんだか勿体ないように感じて、「自由時間の主題」が欲しいと思っていました。

ぼんやりと「研究テーマ」のことはずっと頭の中にあったのですが、最近その糸口を掴んだ出来事がありました。

1冊の本から、研究テーマの糸口を掴んだ

1ヶ月ほど前、仕事で精神的に追い詰められていた時期に、ぐしゃぐしゃになった頭をリセットしようと思い、旅先の喫茶店で半日、本を読みました。読みたい本に没頭する時間を過ごせば、自分を取り戻せる気がしたんです。

そのときに読んで衝撃を受けた本が、柴崎友香『あらゆることは今起こる』(医学書院)。大人になってからADHDの診断を受けるという、著者自身の経験がテーマになったエッセイです。「周りからは落ち着いているように見られるが、実は頭の中が多動で動けない状態である」「薬を飲んだことで、36年ぶりに目が覚めた感覚だった」など、著者自身の中で起こっていることが具体的に説明されています。

それは、最近ADHDの診断を受けた自分にとって、あまりにも共感と気づきの多い内容でした。「こんなに自分と似た感覚を体験している人がいるんだ」と驚くような話もあれば、「自分にはその感覚はないけれど理解はできる気がする」という話もあり、他の人の見ている世界に強く興味を引かれました。

同時に、自分もこの著者のように、
自分の見ている世界を他の人に伝わる言葉に翻訳して表現したい、
という衝動に駆られました。

そのために、
脳のはたらきのことをもっと知りたい。
人の心の仕組みについて理解を深めたい。

さらに、
精神文化に触れたり、他の人の話を聞いたりして、自分の世界を広げたい。
思考のためにも表現のためにも、「言葉」をもっと上手く使いこなしたい。

と、やりたいことが次々に出てきました。

これはもしかすると自分の研究テーマになりうるかもしれない。そういう、糸口を掴んだ感触がありました。

人間の頭の中のことに、昔から興味があった

思い返せば自分は昔からずっと、人の頭の中で起きていることや、人の心理や脳のはたらきには興味があったのです。

小中学生の頃から、人の内面を深掘りしたくて聞き上手を目指していたし、高校の自由課題では恋愛心理学を学び、大学では社会心理学を専攻し、人の態度変容を促すことが面白くてコンテンツ制作の仕事に就きました。

映画も美術も、「意識・無意識」をテーマとした作品や「精神障害」を扱う作品に多く触れてきました。ここ最近で読んでいた本も、脳科学の講義をまとめた本や、ASDや依存症患者の当事者エッセイなど「人の頭の中」に関するものが多いです。

こうして並べてみると、もっと早く共通点に気づけそうなものです。しかし、ADHDの診断を受けて当事者として生活し、仕事で行き詰まった時期にあの本に出会ったからこそ、自分の研究テーマの糸口を掴むことができたのだと思います。

現状ではまだ「私の研究テーマは○○です」と明確に言える状態ではないのですが、暫定的におおざっぱにまとめてみます。

研究テーマ(仮)。万華鏡になりたい

一旦、以下を研究テーマ(仮)としておきます。

  • 脳のはたらきや心の仕組みを理解すること。

  • 精神文化や人との交流を通じて、他者の世界を知ること。

  • それらによって自分の世界を広げ、その世界を自分の言葉で表現すること。

やや抽象的な気もするのですが、これをテーマとしておくことで、興味の対象の点と点を線で結ぶことができそうな気がしています。

いや、「点と点を線で結ぶ」というよりも、万華鏡になりたいです。

関心分野の知識をパーツとして自分の中に集める。それを自分の価値観という鏡に反射させると、たくさんのパーツが輝いて模様を描く。いろいろな模様を表現したい、そういう感じです。

ちょっと万華鏡の例えが適切かは微妙なところですが、ただ知識を集めるだけでなく、自分の価値観で捉え直して、ユニークな価値を付けてアウトプットしたい、みたいなことです。

まだ自分の中で整理しきれていないですが、「研究テーマ」は研究に取り組むなかで研ぎ澄まされていくようにも思います。とりあえずこれを暫定的なテーマとして、日々のインプット/アウトプットのなかで意識していくことにします。



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