夏といえば恐竜。恐竜の全部乗せ映画「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」で30年分の集大成を味わう
1.夏といえば恐竜。
なんとなく、「夏といえば恐竜」だ。
息子が幼少期から恐竜にハマったこともあり、夏休みは必ず恐竜系のイベントに連れて行っていたし、ジュラシック・ワールドのような映画もあるしで、もう中3になる息子も、冬場は多少忘れていても、夏は恐竜ブームがやってくる。
今年も例にもれず、「化石ハンター展」でがっちり恐竜を堪能し、さらにこの「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」で、もう恐竜テンションは爆上がりである。
今年は息子、ありがたいことに、学校から名誉ある指名補習のお誘いを受けたので、8月後半は忙しい。なので、「ジュラシック・ワールド」の映画は公開初日に行くことにした。完全なる前のめりである。
わたしはそもそも恐竜に興味もなかった。パニックムービーも好きではないし、どちらかというとヒューマンドラマの映画が好き。
なので「ジュラシック・ワールド」に関しては、好きというよりは、10年間も恐竜漬けにされて妙に知識だけついてしまったので、まあだいたい出てくる恐竜もわかるし、ずっと恐竜から逃げ続ける予定調和でスリリングなシーンも、それなりに楽しめるようになった。
と、全国の恐竜ファンのみなさん、上から目線ですみません。
こんなわたしでも、1993年公開の「ジュラシック・パーク」は、めちゃくちゃ話題になっていたので劇場に見に行った。まだネット予約もない時代、確か55円ワリカンの元カレと、チケットを買うのに並んで観た記憶がうっすらとある。
55円の元カレについてはこちら。
当時は「恐竜こわー」。以上。な感想だったし、デートだったので別にそれでよし。今日も若いカップルで、「怖かったぁ(ラブ)」みたいな子たちがたくさんいたし、夏の納涼映画としては最強だ。
だがしかし、恐竜大好き息子を15年育ててきたわたしは、すでに無駄に恐竜に詳しくなっている。
登場恐竜の前知識を入れるためにトイザらスで商品化された新シリーズの恐竜たちを眺め(るのに息子に付き合わされる)、博物館で身に着けた知識で、だいたいの恐竜の名前が出てきてしまう。
「ジュラシック・ワールド」は、実在の恐竜に加え、劇中でフィクションとして遺伝子組み換えされて作られた架空の恐竜もいるので、若干ややこしい。
2.シリーズ30年分の集大成
前置きが相当長くなったが、今作の「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」は、いちおう今までの「ジュラシック・パーク」「ジュラシック・ワールド」シリーズの完結ということで、「ジュラシック・パーク」の世界観と「ジュラシック・ワールド」の世界観が出会う場でもある。
2-1.懐かしのキャストが大集合
「ジュラシック・パーク」のジェフ・ゴールドブラム、サム・ニール、ローラ・ダーンがいい感じにお年を召して登場。みんな元気でよかった。ってか昔よりイケおじになってて、おおっと思う。
ワールド側のオーウェンとクレア(こちらは役名でしか覚えられない)も相変わらずの登場。さらに2で登場した女の子も成長して登場。
「ジュラシック」シリーズ好きにはたまらないシーンの連続だ。
ちなみにわたしの完全なる私見だが、「ジュラシック・ワールド」に出てくるキャラクター、クレアが大嫌いだ。
女優さんの見た目も好きになれないし、役柄も、当初は恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」を成功させようとするビジネスウーマンだったのに、恐竜が暴れてひどい目にあって、そうこうしているうちに、なぜかオーウェンと恋に落ちる、ってのもムカつく。
そんなクレアが今回も続投で、相変わらず好きじゃないキャラクターではあったのだが、よく考えたらこの人、よくこんなにハードな役をやってるなぁと感心するくらい何度も死にかけてる。
「ジュラシック・ワールド」では、真っ白のスーツをビシっと着込み、ハイヒールを履いていけすかない女として登場したのに、恐竜が暴れだして泥まみれで逃げ惑う。この真っ白のスーツ、汚すために着たよね?ってのが笑える。
そして今作でもこのクレア、ちょっと普通の人だったら何十回か死んでますよね?という場面にぶち当たり、ものすごい危険な場を潜り抜ける。
もともとあんまり好きじゃなかったけど、ここまで汚れる役をしたい女優さんてあまりいないんじゃないかなぁ?と思うほどハードな状態に置かれるので、ちょっとだけ好きになった。ちょっとだけ。
主人公のオーウェンは、もう超人すぎてスーパーサイヤ人化しちゃってるので、逆にクレアのほうが汚れて泥まみれになってて、お疲れさま、と思う。
バイクで恐竜から逃げるって、無理だから!
2-2.ストーリーは、想定内。
これだけ多くの出演者に、それなりの見どころを与えようとしたせいか、話は割とごちゃついている。
あちこちでいろいろあって、それぞれが問題に対処して、そのうち全員集合する。ってのがストーリーに必要なので、最初はけっこう混乱する。
それと前作「炎の王国」を観た方はご存知かもしれないが、前作の最後は 「いったいどーすんのこの結末!?」というカオスな終わり方をしていた。
正直、相当とっ散らかっていて、先のことを考えてなさそうな脚本だったので、わたしはこの映画の収集がつけられる気がしなくてヒヤヒヤしていた。もう続編ができないかと思っていた。
なので、今回どんな始まり方をするのかにも興味があった。
前作から4年後の世界ということで描かれていた世界は、恐竜が人間と共存している、というかめちゃくちゃ恐竜が不用意に現れて、いつ食われるか分からなくてさあ大変という、常に恐竜災害と隣り合わせの世界になっていた。
まあ、カオスな終わり方だったので仕方ないけど、これって完全に人災だし、こんな世界にはしたくないなぁ。
そこからいろいろと恐竜の密売だったり、違法繁殖だったり、よからぬことを考えるマッドサイエンティストだったりがお約束のように出てくるのも想定内。
要は、ストーリーは割と想定内。
っていうかね、この映画にストーリーってそんなに重要かといえば、そこまででもない気もするので、そんなのはいいのいいの。
この映画に何よりも期待するのは「恐竜大暴れのビジュアル」だろう。
2-3.恐竜が、これでもか!とてんこ盛りに登場
ということで、ジュラシックファンが最も期待するであろう、恐竜たちの描写。うちの息子も当然、恐竜を観に行っているわけで、期待値はマックスだ。
そういう意味では「恐竜、全部乗せ状態」で、もう数えきれないほどたくさんの恐竜が出てくるので、満腹感はある。
思い出すだけでも、ヴェロキラプトルのブルーをはじめ、モササウルス、パラサウロロフス、スーパーサウルス、カルノタウルス、ティラノサウルス、ディロフォサウルス、ケツァルコアトルス、などなど、まだまだたくさんの恐竜が登場する。
ジュラシック・ワールドファンなら、ヴェロキラプトルの「ブルー」が印象深い人も多いと思うが、今回もブルーは、オーウェンとのきずなを深める重要な役割で登場する。なんだろね、恐竜って怖いけど、ブルーは可愛く思えてしまうんだよなぁ。
ただ、シリーズ内でいい仕事をした恐竜が、意外とフィーチャーされていなかったり、個人的にもう少し見たかったなという恐竜もいた。
けれどやっぱりね、なんだかんだ言って、デカイのにはかなわない。
ティラノサウルスと、ギガノトサウルスの2ショットなんて、恐竜好きの息子が泣いて喜ぶ図ですよ。
息子が今回完全にほれ込んだギガノトサウルスは、ティラノに比べると「顔がトカゲっぽくて好き」だそうな。うん、わかんない。
とにかくずっと恐竜から逃げているシーンなだけあって、見せ場はたっぷり。もうお腹いっぱいなくらいたっぷりなので、うちの息子は鑑賞後大満足でウヒョヒョとパンフレットを眺めていた。
3.マテル社の恐竜フィギュアに大興奮
そして息子は、映画を観て早速、うちに溢れているフィギュアに加えて、また1mもあるギガノトサウルスのフィギュアをポチった。
頼むから大きいのは辞めてくれと何度も止めたけど、大きくなければ意味がないそうで(涙)部屋に置くらしい・・・
ついでに今回大活躍だった「テリジノサウルス」も、相当いい出来のフィギュアになっていて、ねだられてうっかり買ってしまった。息子が恐竜を好きすぎるので、つい甘くなる。
といいつつ、この「マテル社」はアメリカの会社。子ども向けだから可愛くする、とかそういう忖度なく、ちゃんと恐ろしく作ってくれるフィギュア。
どれもとてもよくできていて、わたしもいつ見ても「やっぱ恐竜はアメリカのメーカーのものが一番っすね」と思う。わたし自身も、いい出来だなと認めてしまうので、ついつい財布のひもが緩んでしまうのだ。
日本のタカラトミーも「アニアシリーズ」とかで恐竜出してるけど、顔が優しくなっちゃうのよね。
あとドイツの「シュライヒ」のものは精巧ですごく良くできてて、これもすごいのだけど、こちらは職人魂を感じる製品なので、吠えたり、しっぽが動くなどのギミックがついてるとなると、マテル社のものが楽しい。
とはいえ、わが家はすでに、ウルトラ怪獣、ゴジラ、恐竜のフィギュアでやばいことになっているのだが・・・息子が1人暮らしをするときには、持って行ってもらいたいのだけど、果たして彼は、これ全部置ける家に住めるようになるのだろうか。頼むぞ息子。
これもまだほんの一部。ここまで来たら、大人になっても好きなんだろうな。
4.総評。誰もが楽しめる夏の恐竜映画として、オススメ!
と、核心に触れるとネタバレになるし、ストーリーを追うのは他の人がやってくれるだろうから、脱線気味に鑑賞記録を書いてみたが、
総じていえるのは、やっぱ「ジュラシック・ワールド」って、けっこう誰でも、いろんな視点から楽しめる映画だよね。ということ。
もちろん怖いのが大嫌いな人には向かないが、うちのように男子ファミリーだったり、カップルだったり、ガチの恐竜マニアだったり、子どもでも大人でも、それなりに楽しめて、恐竜に詳しくなくても、逆にものすごく詳しくても、一緒に映画のことを話せる作品ってそんなに多くないと思う。
そういう意味では「ガオーって怖かったよぉ」「恐竜かっこよかった」と楽しむ子どもから、「ジュラシック・パーク」を見て恐竜学者になろうと思った古生物学者まで、いろんな人が楽しめる要素が詰まった作品だと思う。
※「ジュラシック・パーク」を見て恐竜学者になろうと思った古生物学者=木村由莉さん。
著書
そんなこんなで公開初日に早速鑑賞したわたしの感想は、「ぜひ暑い夏の納涼に、恐竜おひとつどうぞ」とオススメできる映画だ。
・・・・
しかし最近、総まとめって流行ってるのかな?スパイダーマンでも同じような総集編があり、これもとても面白かったので、こっちも貼っとく。そろそろオンデマンドで観られるか?
今日もお読みくださりありがとうございました!
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