見出し画像

マイペース高2息子と初めてのニューヨーク親子旅④:息子のスマホが動いた!探偵モード発動のニューヨーク観光・後編

7月末、マイペース高2息子と2人でニューヨークを旅した記録。

前回までの話はこちら

14時間のロングフライトに加え、飛行機遅れ、入国審査で2時間待ち、さらに予約していた送迎に去られてやっとこさたどり着いたニューヨークでまさかの息子スマホ紛失事件発生。

深夜まで考えうることはすべてやり尽くし、翌日のニューヨーク1日ツアーのガイドさんにも相談しながらツアー決行。ラッキーなことにプライベートツアーだったので、ガイドさんもわたしたちのスマホ探しに全面協力してくれた。

午前中はマンハッタンの南側、チェルシー、グリニッジビレッジ、グラウンドゼロ、自由の女神を拝んでから、ブルックリン橋を渡ってダンボで昼食。

橋をのぞむめちゃくちゃ映えるスポットで美味しいピザをいただいていたときにコトは動いた。

緊急出動!ニュージャージーへ。スマホ探しの旅の結末は

ピザを堪能し、橋の下の景色を楽しむべく散策しようとしていたその瞬間、息子のiPhoneの位置が動いた!まずいこれどこかに行かれたらスマホが逃げちゃう!

慌ててガイドさんに「スマホが動きました!!!!」と連絡。ガイドさんも大慌てで、「じゃあ、今すぐスマホ取りに行きましょう!」と急遽予定変更。ダンボの景色楽しみたかったけど、それどころじゃない。うう、また来たいと思いながら今はスマホを追う旅へ。

ブルックリン橋を望むダンボの景色をもっと堪能したかったのに、、それどころじゃない。残念すぎる!

息子のスマホ位置をにらみながらニュージャージー州へ向かう。

なんだかぬるっと動いたのだが、どうもタクシー出勤ではなく、どこか近くの場所に移動してまた止まった。住所を伝えてガイドさんがグーグルのストリートビュー見ると、誰かの家?みたいな場所が出てきた。

きっとタクシーの運転手が息子のスマホに気づかず、タクシーに乗って近所の友達の家に遊びに行ってお茶でも飲んでるはずだ、そういうことにしよう。と思ってスマホを追う。ガイドさんも「位置情報から目を離さないでくださいね」と本気。ていうかこの旅何の旅?とときどき面白くなってしまい、ガイドさんも「今までいろんなお客様をガイドしてきたけど、こんなの初めてですわ」と笑う。なんか探偵ミッションを課せられたテレビ番組に入り込んだみたい。

とにかく着くまでこれ以上動かないでくれと願いながら、距離を詰める。ハイウェイを降りて、何やら平和な住宅街へ。あと50メートルでその場所にたどり着く・・・・と思ったら見えた!昨日のタクシー!!!!

うわーー!あった!と歓声を上げ、ガイドさんが車を降りてタクシーの後部座席をのぞき込む。すると「スマホありました!!!」と笑顔。あったよ!到着するなりなくしたスマホがここに!

だけどタクシーのおっちゃんは当然乗っていない。するとガイドさんが「向かいにあるムスリムの礼拝所にたぶんいると思うので、僕見てきますね」と言って向かっていった。

隣には公民館のような建物があったが、それがイスラム教の礼拝所だとはパッと見て分からない。荘厳な装飾のモスクとかではなく、普通の簡素な建物なんだもの。これは現地在住の人じゃないと分からなかっただろうから、なおさら助かった。

礼拝中って入っていいのかなと思いつつ、もうガイドさんにお任せするしかないので車内で待つ。

すると「何事だ」な顔した昨日のおっちゃんが出て来たではないか!!!おっちゃんはわたしの顔を見て「アンタ昨日乗ったよな?」と言っていた。わたしも「おっちゃん、息子のスマホがアンタのタクシーにあるんだわ!」と言った。

おっちゃんは自分が盗もうと疑われてると思ったのか、「そんなことなら忘れたスマホの番号に電話したらいいじゃないか!」とか言っている。ていうかあなた、そもそも終業時に後部座席のチェックをせずに放置してたじゃない。そのままほかのお客乗せてたら危なかったわよ。というのはグッと呑み込んで、スマホに何十回も電話をかけたけど、そもそもマナーモードだから音が鳴らないし、わたしも昨晩から何十回とかけてるし、ガイドさんも鬼電してたし、というのはガイドさんが説明してくれた。

あちらも昨日の今日で私たちを覚えていたし、すんなりスマホを戻してくれ、ほっと一息。

おっちゃんの礼拝の邪魔をしてしまったのでごめんね、ありがとうと伝えて礼拝に戻ってもらった。

いやーまさかこんなハプニングが起こって、こんな形でスマホが元に戻るとは。なんというか、いろいろ思い返しても、何か面白ミッションを課せられたとしか思えないような展開だった。

今までスマホなんてなくしたこともない息子の紛失、送迎を逃してこのタクシーに乗ったこと、わたしたちが最後の客で、おっちゃんはスマホに気づかずのんびりと礼拝に行っていたこと。そして今日が日本人ガイドさんのツアーで、たまたまほかのお客さんがいなかったこと。いろんな偶然が重なって今がある。感謝と言うか喜びと言うか謎のワクワクと言うか、もういろんな感情があふれ出て、ガイドさんには感謝の言葉しか出なかった。

ガイドさんだってこんな役割、断ろうと思えばいくらでも断れる。予想通りタクシーにスマホがあったからよかったけど、リスクだってあるし。前日の電話と言い、会社にかけあってくれたガイドさんといい、なんて暖かい会社なんだろう。

息子のスマホを手にして、ガイドさんと「ほんと、こんなこと経験すると思いませんでした。Sさんのおかげです・・・」としつこくお礼を言った。

なんというか達成感?一体感?のようなものを感じながら、ニュージャージーからマンハッタンへ戻る。残りの工程のツアーもしてくれるとのこと。ある程度楽しんでいたつもりだったけれど、やはり頭の片隅にスマホのことがあったので、やっと気持ちが戻ってきた感じがする。

ダコタハウス

気を取り直してマンハッタンへ戻り、ツアー続行。後半は、ジョンレノンが撃たれたダコタハウス。

オノヨーコもつい最近まで住んでいたのだとか。

その先のにはセントラルパーク内に「ストロベリーフィールズ」の碑がある。

わたしはビートルズ世代ではないが、中学の英語の教科書に「イマジン」の話とジョンレノンが撃たれた話が載っていたのが印象的で「ああ、あの話がここに」としみじみ。息子はピンとこないのか「ふーん」と言う感じだった。

ただスマホ事件で気が抜けたのか、ストロベリーフィールズのところにたどり着けないまま戻ってきてしまった。とりあえずジョンレノンの絵葉書とかいっぱい売ってたな。(雑)

あとは素敵な教会や


また別途訪れる気まんまんのメトロポリタン美術館を通り(めちゃでかいので心構えができた)

ニューヨーク5番街を通り過ぎ、国連本部へ!

国連本部はBTSの聖地


映像では何度も見たことがある国連本部前。

中に入るツアーもあるそうなのだけど、今日は写真を撮るだけで。
国連本部といえば、個人的にはBTSが演説をして、中庭でパフォーマンスをした場所なので、ひそかにBTSの聖地巡りをしていたという笑

国連本部を見たあと、ガイドさんにある質問をしてみた。「実はBTSとかKpopが好きで・・・アメリカでも有名だと聞いたけど、K-Popってほんとにアメリカでも人気あるんですか?」と。BTSはグラミーノミニーになったりと大活躍だけど、あれだけ濃いアーティストがそろうアメリカで、アジア人アーティストって存在感を示せるのか?ってちょっと疑問だったのだ。

するとガイドさんは「あーでも結構人気ありますよ、うちの娘はNewJeansが好きですし」とのお答え。アジア人が欧米で活躍しているのを聞くとなんだか嬉しいわたし。

そんなこんなで、スマホ探しとニューヨークツアーを両方楽しめた?ツアー。親身になって助けてくださったガイドさんには本当に感謝しかない。ぜひぜひ会社名を出して紹介したいところなのだが、そんなサービス外サービスをやっていると思われると困るだろうし、いったんツアー会社さんに紹介して良いか聞こうと思う。

いやでもほんと、ツアー自体も良かったけれど、やっぱりガイドさんやツアー会社の方の人柄に心を打たれた1日だった。

最後はホテル前まで送ってくれて、本当に本当に忘れられない体験をともにしてくれたガイドさんにまたお礼を伝えて別れた。本当にありがとうございます!

そして相変わらず喧騒のタイムズスクエア。

この日は寝ていなかったので疲れすぎて早めにダウン。

その後の日程も観光を詰め込み、帰国後は時差ぼけと疲れと仕事でドタバタし、改めてツアー会社さんに挨拶できていなかった。この場を借りてお礼と、別途連絡もしようと思う。

そんなこんなでドタバタスマホ事件は収束した。息子には「ポケットにスマホ入れるの禁止令」を出した。さすがに息子も気を付けるだろう。翌日から5日間、なにごともなく楽しめますようにと祈りつつ、そういえばほぼ不眠状態だったことを思い出し、ベッドに倒れ込んだ。

次の日は夜にブロードウェイミュージカル。まだまだ旅は始まったばかり。ゆっくり休んでおかねば。

続く!!



「心に響く」文章で思いを届けます!
塩辛いか乃の提供メニュー・お仕事ご依頼はこちら



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?