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フランス日記

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#日記

フランス日記:12月11日「ジャックマール=アンドレ美術館」

語学学校から帰ってきてマダムから「午後は何をするの?」と聞かれた。どこかへ出かけたいけど、とくに決まっていなかったので「ジュヌ・セ・パ(分からない)」と答えるのとマダムは「私はジャックマール・アンドレ美術館へ行くわ!」とのことだったので私も一緒に連れて行ってもらった。 ジャックマール=アンドレ美術館はパリ8区のオスマン通りにある19世紀の銀行家・エドゥアール・アンドレとその妻で画家のネリー・アンドレの邸宅を使用した美術館である。 この夫婦はたいへんな美術品収集家で、1年の半

フランス日記:番外編「散歩中に出会ったムッシュたち」

この日記はモディリアーニと妻・ジャンヌの番地観光をしている際のおまけエピソードである。 ジャンヌの亡くなったアミヨット通りを目指して、パンテオン近くの通りキョロキョロしながらを歩いているとこんな建物を見つける。 お分かりいただけるだろうか。入り口の壁の素材がつぎはぎのように異なっている。明らかな改築の形跡だ。めずらしい!と思いそそくさに写真におさめ、他人の家という気まずさがあったのでさっさとその場を立ち去ろうとした。するとこの家に住んでいると思われる50〜60代のムッシュ

フランス日記:12月7日「壁紙の張り替え」

フランスでは18世紀、19世記の古い建物に改築に改築を重ねて今も人が住んでいる。現在、日本も古い住宅のリノベーションがちょっとしたムーブメントとなっているが、フランスではその習慣の歴史が日本よりも長く、住民自ら行うのが当たり前のようだ。賃貸住宅であっても住民は当たり前に壁紙を張り替えたりするらしい。(マダムから「日本人はどうしてリノベーションを自分でしないの? その方が安く済むのよ!」と言われてなんとも答えられなかった。みんな忙しいし難しいからだと思うが) 今日はマダムのお

フランス日記:12月6日「パリ郊外でお買い物」

引き続き今日もストライキ中のフランス。語学学校は登校できない生徒がほとんどで、朝の授業は私ともう一人のロシア人の女の子だけで授業が始まった。 ▲誰も来ない…。 ジェロンディフ(動詞を変化させて動作の同時性を表す用法)の単元が生徒がいないながらも今日から始まり、先生が文法を説明した後に、それでは例文を作ってみましょうとなった。フランス語の動詞のボキャブラリーがあまりないので、考えぬいたあげく「Je chante en dansant」(わたしは歌いながら踊る)という陽気でク

フランス日記:12月4日「パリで映画を観た」

パリに留学中の友人がいるので、遊びに誘ったところ「それじゃあ『アナ雪』を一緒に観よう!」とのことだったので、観に行ってきた。 パリの映画館は行ったことがなかったので、在仏1年の友人がどのような映画館に連れて行ってくれるかとても楽しみだった。 友人が教えてくれた映画館はベルシー・ヴィラージュの中にあった。ベルシー・ヴィラージュはパリの12区にあるワイン倉庫跡にできたショッピングモールである。 ▲通りの両脇にワイン倉庫を模したお店が並んでいる 倉庫跡、というと関東在住者は

フランス日記:11月27日「マダムたちと女の話」

マダムの息子の奥さんは日本人だ。マダムから見て、子供を持つ日本の女性の働く環境はとても良くないものらしい。(日本人もみんなそう思っている) 子どもを保育園に入れられないし、ベビーシッターを雇うことも一般的ではなく、働くということと子育ての両立が難しすぎる。そしてその苦労は女性だけに課せられている。 マダムの話によるとフランスでは男性が女性と同じように家事や育児をするのが当たり前だそう。(そのように伝えているメディアは見たことがあるが、実際にフランスで暮している女性に言われる

フランス日記:11月25日「語学学校初日とマダムとwifiとの戦い再び」

今日からやっと語学学校が始まる。 昨日ノルマンディーから帰ってきて、旅行で使った鞄の中身を入れ替えて通学仕様にする。といってもノートや文房具を入れるぐらいなんだけど、なんだかワクワクした。 頭の中に「ドッキドキドンいちねんせい〜」のBGMが流れた。 通学初日の朝だぜー!と勢いよく歩き出して、記念にパリの朝の空を撮っておいた。 しかし学校とは真逆の方向に歩いていることに気づき引き返す。 *** 語学学校の初日の一番の感想は「いろんなフランス語がある」ということ。 おそらく

フランス日記:11月22日「ウイストラム」

20日からノルマンディーのカブールという街に滞在している。 今日はマダムと車で30分ぐらいの、同じくノルマンディーのウイストラムという街に行ってきた。 ▼ウイストラムまでの道のり。これはオルヌ川 フランスの川の名前って「セーヌ(Seine)」とか「オルヌ(Orne)」とか「e」の音で終わるのが多いのかと思って軽くググったけど、特にそうでもなかった。 日本の川沿いの趣と大きく違うのは、堤防がないことだ。氾濫しないのかな、と水害の多い国の国民は心配してしまうよ。 ▼魚の市

フランス日記:11月19日「フランス人はまず友達を頼る」

ホームステイ先のマダムがテレビとインターネットの機器(JCOM的なサービスだと思われる)を新しいものに取り替えるとかで、滞在初日から「échange échange」(交換)と言っている。 ついに今日、一緒に新しい機器を取りに行き、テレビとインターネットに繋げる作業を行った。 ところがうまくいかない。説明書に書いてある内容と、手元の配線が異なるのだ。 おそらくそんなに機械の取り付けに詳しくないマダムと、機械の取り付けも詳しくなければフランス語の説明書がろくに読めない私だ。