体育・スポーツ・エクササイズ

昔から、身体を動かすことが、あまり好きではない。なんでそうなったのかな、と考えたことはたくさんある。みんなで走って行こう！と言われると、なんで走るの？お喋りできないし、ノドも横っ腹も痛くなるし、楽しくないのに、と思っていた記憶もある。体育の授業は、態度が悪い、というほどでもないのに、うまくできないと、先生の大きな怒鳴り声で名前を呼ばれる。ちゃんとやりたいのにできないんだよ！と叫びたいのを我慢して、へへへ、すみませ～ん、という自分もキライだった。

そんな私に、母は、水泳とスキーを与えてくれた。走らないし、ボールも投げない。人と競わなくてもいい。極端なことを言えば、浮かんでいるだけでもいいし、立っていれば勝手に滑り出す、「やる気」という一番苦手なものをガンガンに出さなくてもできるもの。このことに、その後の人生どれだけ助けられたか。大好きな海や山の中に飛び込む機会を作ってくれたのも、このスポーツだ。

当時、最近のようにエクササイズというような言葉はなく、スポーツ、身体を動かすと言えば、体育の授業を想起してしまっていたのだと思う。ちゃんと出来ることを目指す、評価される、もしくは、競争や競技をして勝つことを目指す。そういうことじゃないんだよ、自分で気持ちが良いと思うように身体を動かして、健康な身体をつくるんだよ、と知っていたら、きっと違っただろうな。

さて、なんで今、こんなことを書いているかというと、活動制限令（Movement Control Order）が発令されて4クール目に突入し、このまま行くと2カ月間は家の中に閉じこもっていることになりそうな日々。地味にスクワットをしてみたり、思いついたときにストレッチというのも憚られる程度に身体を伸ばしてみたりしながらも、運動している、と認めたくない自分がいることに気づいたからだ。

脚が怠くて、いくら自分でマッサージしてみてもスッキリせず、歩き足りないからだとは分かっていても、運動して解決しようという気にはなれない。一人で、誰からも強制もされてもいないのに、わざわざキライな運動で解決しようとするというのが、どうもいやなようだ。

と思っていた矢先、脚がだるい～、と怠けムードむんむんの私のFacebookの投稿を見た友だち。最近、これをやってまーす！エクササイズ気持ちいいよ！投稿。あっ。コレ、私に向けて書いてくれているな。普段、自分で投稿などしない彼女の思いやり（と勝手に解釈）。なんだか、急にやる気が湧いてきて、しまってあったヨガマットを門にひっかけて、ホースでジャージャー洗い、天日干し。その日は、夕立でまたびしょ濡れになり、すっかりモチベーションが下がって、やらず。と、いまだにグズグズしながらも、海を越えて、背中を押してくれる友だちの存在に感謝。なんだかやってもいいかな、という気になった、という話。

人生、ここまでくると、どこにいても、一人でいても、全然ひとりぼっちじゃないね。明日こそ、やろーっと。