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【イベントレポ】「だれもがいきいきと働く社会へ!」参加レポ~ル・クロ見学~


タイトルにもある通り
「だれもがいきいきと働く社会へ!~障害のある当事者のリアルから学ぶ、可能性の広げ方~」
というイベントに参加してきました。

以前にもご紹介した、大阪市にあるユニバーサルレストラン、ル・クロ・ド・マリアージュと、「発達障がいの目線で、みんなの生きやすさを叶える」がミッションのチャレンジドLIFEの、共同プロジェクトです。

このイベント、一人でも多くの人にこの3人のお話を聞いてもらいたい!と、特に先生たちにシェアしたのですが、いかんせん平日昼間の開催とあって、先生たちの参加は叶いませんでした。

ということで、こちらで私目線のレポをお届けしますね。


まず最初は、レストラン「ル・クロ」の見学から。

以前にもこちらの「大人の社会科見学」というイベントに参加したことがありまして、その時の記事はこちら。
(かなりざっくりな書き方で、当時されていたクラファンの応援記事です)


フレンチレストラン「ル・クロ・ド・マリアージュ」は、大阪メトロ谷町線の天満橋駅と谷町四丁目駅の間にあります。
大通りに面していて、わかりやすい!

ビルの2階がレストラン。
4階はウエディングのできるフロアになっています。

正面に見えているのは、1階にあるスタバ谷町筋NSビル店

ビルの入り口の案内。
こんなふうに、イベントでお店が貸し切り営業でレストランがお休みになることがあります(^^;)

ふつうにお食事に行きたいときは、貸し切りじゃないか要チェック!(^^;)


レストランは2階にあります。

ムッシュの著書や取り上げられた書籍、新聞などの記事が読めます。

レストランの床面積は広いです。
車いすユーザーに配慮して余裕のある動線にしているため、ゆったりした机の配置になっています。

この日は座席指定で、披露宴のように座席札を用意してくださっていました。

どんな方とお近くの席になるのか、どんなご縁が待っているのかドキドキ(*^^*)


さて、この日の「ル・クロ見学」は、朝礼の見学からです。
朝礼は、こんな流れで進んでいました。

1.連絡
2.クレドを読む
3.今日の感謝
4.ムッシュから

全員が2階のレストランに集まって行われます。
ここで働いている50名近くが集まって輪になっているところは、なかなか壮観です。

ル・クロでは、「就労継続支援事業所」(A型B型とも)を開設していて、そこに通う人たちが仕事をしています。
事業所の利用者も分け隔てなく、ル・クロでは全員「キャスト」と呼ばれています。

ムッシュの「障がいのある人もない人も、いっしょに働ける環境を作りたい」という願いが、こういうところにも表れているんですね。

全員で「クレド」を読みます。

朝礼で社訓を全員で読み上げる、というのとはまた違って、みんなが自分のペースや声の大きさで読んでいるところが、自然体な感じでした。

そのあと「今日の感謝」を一人で発表する時間がありました。


発表する人によって
「いっしょに働ける仲間に感謝です」
「ここに来てくださったみなさんに感謝です」
「まかないの人に感謝です」
などから
「ドラマの草薙くんに感謝です」
という発表もあって、これも微笑ましかったです( *´艸`)

中には声が小さくて、あまり聞こえない子もいたのですが、そこはなんとなくみんながその子を見ていて、「聞いている」感じが伝わっていました。

後でムッシュが
「確かに聞こえないかもしれないけど、『聞こえないよー』とか『もっと大きな声を出してみよう』とか言うんじゃなくて、みんなで聞こうとする空気が、場の雰囲気をよくしていくんじゃないかと思う」
というようなことを言っていて、なるほど教室とも似ているなと思ったのでした。


最後はムッシュからのお話でした。

今日の見学では、ユニバーサルレストランの価値って何だろう?ということを体感してもらいたい、というお話がありました。


私はずっと公立小学校の教員をしてきて、教室にいわゆる「支援学級」に在籍をしているいないに関わらず、支援が必要な子が毎年いました。
だから、「障がいのあるなしに関わらず、いっしょの場にいる」ということが当たり前の毎日だったのですが、世間の人たちにとって、特に働く人たちにとっては、当たり前とまでは、まだいっていないんですね。


さて、その「みんながいっしょに働いている場」の見学が始まりました。

2階のカウンターの向こうは、調理場になっています。

下の写真でまん中に見えている、シルバーの照明器具みたいなのがたくさんならんでいるのは、調理したものを温かい状態で保っておけるんだそうです。(この時は作動していませんでした)

調理場では「温かいものを温かいうちに」とスピードを求められることも多いですが、キャストさんの中にはスピードを求められると辛い人もいます。
そんな時、この器具で温かさがキープできると慌てなくてすむし、調理した人もいらいらしたり怒鳴りつけたりすることがなくなる。
これ一つ入れるだけでかなり違うんです、と以前ムッシュが言っていたことがありました。

デザートに使うアイスやケーキを用意しているキャストさんたち。
一つずつ、ていねいに作業されていました。


4階では、たくさんのキャストさんが仕込み?をされていました。
エレベーターで上がると、まずこのボードが置いてありました。
役割分担、この日の作業、スケジュールなどがわかるようになっていて、見通しを持って作業できます。

仕事内容に分かれて作業しているようでした。
それぞれの特性に合わせて「この作業」に特化しているので、とても上達していくのだとか。

指導役の方ももちろんいらっしゃいます。

そして、いろんな容器には、わかりやすいラベルがついていました。
これは障がいのあるなしに関わらず、みんなにやさしい!

ふだんはいない、大勢の訪問者が見守る中でしたが、パニックやハイテンションになることもなく、一同静かに作業をし続けている姿が印象的でした。

ル・クロではこうやって「大人の社会科見学」のように、働く姿を見てもらう場が多く設けられているので、見守られることに慣れているのかも。

でももちろんそれ以前に、安心して仕事に打ち込める環境、システムが整っていてこその、この姿なんだなと思いました。




ル・クロのホームページはこちら。



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