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親と学校の過保護が、メルタルの弱い子供を生んでいる

みなさま、こんにちは!

会社を経営していると、お客様や同業者、仕入業者さんなど様々な方の声が耳に届きます。

その中でもよく聞くワードが、

『人手不足』

そして、

今の若い子はメンタルが弱い

という2つのワード。

今回は、後者の若者は本当にメンタルが弱いのか?という件ついて深堀りしていこうと思います。

そうすると、やはり最終的には保護者や学校教育の在り方に行きつきました。

もちろん、これから記述することはあくまで傾向であり、若者世代全員に当てはまることではありませんので、その点はご承知おきください。

今回も是非最後までお付き合いいただけると幸いです。


若い人ほど病む!の真相は?

厚生労働省の労働安全衛生法を見ていると、仕事で強いストレスや不安を感じている割合が公表されていますが、意外にも20代よりも30代以上の方が高い結果となっています。

また、全ての業種を確認できたわけではありませんが、精神疾患による休職者数も、実は20代よりも30代以上の方が多い結果になっているんです。

この結果だけを聞くと、若者が特別メンタルが弱いわけではないのでは?と思われるかもしれませんが、私自身も周囲も大多数が、実感として、今の若者はメンタルが弱いと感じているのです。

それはなぜでしょうか?

メンタルが弱いと感じる瞬間

それは、なんといっても、挫折した時になかなか立ち上がれないことにあります。

少し厳しく言ったら翌日会社に来ない

すぐに落ち込んでしまう

叱られたことがないのかな?
転んで立ち上がった経験がないのかな?
こう思わざるを得ない瞬間があるんです。

失敗や挫折を経験したことがない

これがないと当然、立ち上がったり、どん底から這い上がる経験も生まれません。

どれもずっと温室にいては経験できないことばかりですね。

根拠のない自信が追い打ちをかけている?

そして、そうした若者にいえることですが、自信はあるんです

自分はできる!正しい!という思いで突っ走り、失敗することがよくあります。

どうしてよく知りもしないことを誰にも相談せずに実行してしまったのか・・・

メモをとらなくても覚えていられる自信はどこから湧いてくるのか・・
(メモしなかったことはそのまま忘れてしまう)

本人は自分ならできる!大丈夫だ!と信じて疑っている様子はありません。

これは今世の中で出回っている自己肯定感という言葉の解釈を間違えて理解し、実行してしまっているケースが多い事に原因があると思っています。

そもそも自己肯定感とは?

みなさんはこのワードを聞いた時に、具体的にどんなことを連想しますか?子供のやることなすこと全てを褒めて、肯定することなのでしょうか?

すごいね!偉いね!よくできたね!

これらを連発していては、子供はいずれ勘違いしてしまうと思うのです。

それでは、どうすれば良いのか?

それは、

子供を認めること

頑張った過程を褒めて(認めて)あげること

そして、何より大切なのは、

失敗して乗り越える経験をさせてあげること

に尽きると思っています。

今の若者の『メンタルが弱い』は、人生における失敗不足です。

失敗し、激しく転んでしまった。
でも、そこから自力で立ち上がり、乗り越えられた!

こうした経験の積み重ねが、真の自信を生み自分の中に構築されていくのです。

苦境にいる時、それでも自分なら立ち上がれる!できるんだ!と自分を信じ切れる気持ちこそが自己肯定感というものです。

過保護な親と学校がそれを阻んでいる

さて、あまり過去と比較をすることは好きではありませんが、今回は自身の子供時代を振り返ってみます。
(自分だけでなく、できるだけ周りの子のことも思い起こします)

まず学校
公教育のベースは現在と変わりありませんが、昔は1クラスの人数が多かったせいか、今ほど管理的ではありませんでした。

良い意味で放っておかれていたと思います。

細かいことに口を突っ込まれることもありませんでしたし、現在のように細かい決まりや宿題、再テストも基本的にはありませんでした。
端的に言うと、おおらかでざっくりとしていました。

そして家庭
やはりこちらもざっくりしていたと思います。

子供を思う気持ちは強くても、今ほど過剰に子供を心配したり、手取り足取り何かをしてあげるということはどの家庭でもあまりなかったように思います。

もちろん家庭によって違うとは思いますが、子供はいい感じに放っておかれることが多く、親からのあれをしろ!これをしろ!、こうした方がいいんじゃない?が圧倒的に少ない時代でした。
(家の手伝いは今よりさせられたかもしれませんが)

このような環境下だと、子供は当然失敗を経験します。

そして、親抜きに自分もしくは子供だけで解決しないといけない件がそれなりに発生していました。

学校や親がいい感じに放っておいてくれたおかげで、子供達は失敗を含め様々な経験をすることができた時代でした。


さて、現在の学校と家庭は?

我が家の長男が小学校に上がり、驚いたこと・・・

それは、何といっても管理体制が強くなっていたことでした。

こんなに細かい事まで学校に決められるの?
学校の守備範囲ってここまで広かったっけ?

我が家のことはもう少し放っておいてほしい。笑
(責任は自分達でとるから)

そう感じたことを今でも覚えています。

管理されるということ

それは、言い換えると

言われた通りにしていれば、自分で責任を持たなくていいということでもあります。

こうした学校と親の管理体制(過保護)こそが指示待ち人間やメンタルが弱い人を生んでいっているのではないでしょうか?

失敗する前に周りによってそれを回避させていては、失敗を経験することができません。

子供が苦境に立たされている姿を見ることは、親としても教育者の立場としても辛いことかもしれません。

しかし、それは彼らの人生にとって必要不可欠な、宝物のような体験なのです。

保護者は勇気をもって子供に失敗させましょう。

学校も、保護者の声を恐れずに、子供に失敗するチャンスを与えてほしいです。

今の若者でも、メンタルの強い子は当然存在します。

彼らに共通しているのは、

自分の責任範囲が広かったこと。

失敗・挫折・苦労を経験してきたこと。

これらを経験してきた子はやはり強いです。

いくら学力をつけても、いくら好きを仕事にできても、人生において苦境は必ずやってきます。
(たまに何も起こらずラッキーな方もいるかもしれませんが)

その時に、立ち上がることができるかどうか

それは、人を思いやることや命を慈しむことと同じくらい、大切なことなのではないでしょうか。

そのために、子供の失敗を恐れずに思う存分チャレンジさせてあげてほしいと思います。

つい先日、高校生の子供を持つ友人からこんな相談を受けました。

「外国に興味があるみたいだから長期休みにホームステイとか行かせてあげたいんだけど、そこで立ち上がれないくらい辛い思いをして帰ってきたらどうしよう?行かせるか悩んでいる。」

私の答えは当然、「Go!」

しかし、友人はまだ不安がります。

「その後の人生に影響を与えるくらいの挫折だったら?」

私 「大丈夫。子供を信じてあげて。」

友人 「信じるとか信じないとか、そういう問題じゃないよ!」

友人はそう言いましたが、
この子は苦境から這い上がることができる

そうした子供を信じる気持ちは親は持っていないといけないと思います。
思い切り背中を押し、挫折した時には寄り添ってあげたらいいんです。

可愛い子には旅させよ、です。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。















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